勇者ゆたんぽの冒険
●第62話●


 ゆたんぽの身体は、地下の底から湧きあがる巨大なエネルギーによって吹き飛ばされた。着いたのは、ラダトームの北西にある呪文の効かない洞窟の最下層。地面に叩き付けられたゆたんぽが見たものは、ひらひらと木の葉のように宙を舞う3つの棺桶だった。死体を弄ぶってのは、ブラックユーモアの王道だよなあ。良い展開でございます。

 重い棺桶をひきずって、ゆたんぽはやっとの思いで地表へ出ることが出来た。その時

空の上のほうで なにかが
閉じたような 音がした……。

なんと ほしのが 生き返った!
なんと いやーんが 生き返った!
なんと ぷりぷりが 生き返った!
  またこのパターンかよ

 「勇者ゆたかの冒険」同様、意味も無くアレフガルド中の町/村をルーラで飛びまくり、みんなの称賛の声にトロけそうになるゆたんぽ。ああ、もっとあたしを誉めて

 ラダトームの城へ戻ると、早くも王様のいる部屋で宴の準備が進んでいるという。例によって早いな。

 城の兵士1人1人に声をかける勇者一行。最高に偉そうな瞬間だ。今となっては効き目が全く無いバリアーの向こうにいる兵士にも声をかけてやることにした。

「そ それは まさしく 王者の剣!
 大魔王に こなごなに されたはずを
 ど どうして あなたが?
「と思いましたが よく見ると
 はやぶさのけんでは……。
 よくもまあ そんなもので魔王を…。

 そして、ついに一行は王様の待つ部屋へ。

 「ドラゴンクエスト」のテーマが鳴り響く中、世界を救った勇者をたたえる宴はいつまでも続くのであった....。(まだ引っ張るか)

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