勇者ゆたんぽの冒険
●第22話●


 まだまだバラモス打倒への道は遠い(そりゃそうだろ)パーティー一行は、今日もあてもなくさまよい続けるのであった。

 せっかくメダルを50枚集めてしのびのふくをもらったのに、誰も装備できないからそのままふくろへ直行。

 ひょうがまじんからふしぎなぼうしを奪ったのに、装備力が落ちるだけだからと、これまたふくろ行き(えー)。

 戦闘中にだじゃれを言ったと思えば「トロルって とっても トロルねえ」などと、訳の分からんギャグで場内(どこなんだ)爆笑になるし....。

 女勇者はほとほと疲れた。

 こんな時は....そうだ、あたしの唯一まともな友達に会いに行こう。

 一行は船でスーの東にある、出来立てのほやほやの町に向かった。そこにはスーを飛び出したインディアンのじじいと、レベルも経験値も1の女商人でっちーがいる。

ああ ゆたんぽ!
私よ 私。でっちーよ。
来てくれたのねっ。
今 ここに お店を
たてようと 思ってるの。

 ああ。この子だけはちゃんとしてるわ。ゆたんぽは再会に涙を流しながら町を後にした。

 で、翌日、再び町を訪れると早くも道具屋が出来ているではないか。1夜にして道具屋を作ってしまうとは....。

 やっぱり、この子も普通じゃない。

 ゆたんぽの心が休まる時は来るのか!?(いや、来るまい)

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