勇者ゆたすけの冒険
●第22章●
「もっと運命の出会い」


 前回あっさり重要アイテムを手に入れてしまった、運だけで生きてるような勇者一行(笑)の物語は、またまた大きなイベントを迎えようとしています。


 図らずもラーの鏡げっちゅうしてしまったゆたすけは、ムーンブルクへの往復の間にたまったゴールドを使って、とりあえず(「とりあえず」って言うな)はがねのたてをお買い上げ誠にありがとうございます(日本語が変)。冒険の記録を書き込んでくれる老人、通称セーブじいさん(そのまま)のもとへ赴き、ついに問題の犬とご対面するのであった。

ゆたすけは ラーの鏡
のぞきこんだ。
なんと 鏡は 美しい王女の姿を
うつしだしたっ!
鏡が くだけちり
姫に かけられた 呪いが とける!
 最新技術を駆使して、子犬が美しい姫へ変わるさまがモーフィングで描かれる。途中の、犬と人間の中間の映像は思わず吐き気を催すような代物だったが(そりゃそうだろ)、とにもかくにも美しい姫は元の姿に戻ることが出来た。

 う.... 美しい。姫を見た瞬間、野郎2人は同時にそう思ったらしい。とにかくおさえ姫は、想像を絶する美女だったのだ。

 姫を辺りを見回し、2人の姿を見とめると、スカートのポケットから紙切れを取り出した。

ああ もとの姿に
もどれるなんて……。もうずっと
あのままかと 思いましたわ。
私は ムーンブルク王の娘
おさえ
もう ごぞんじかと
思いますが ムーンブルク城は
ハーゴンの軍団に おそわれ……
私は 呪いで
犬の姿に変えられて ここに
とばされたのです。
今頃 ムーンブルク城は……。
ああ 今は 考えないことに
いたしましょう。
私も あなたがたの
仲間に してくださいませ。
ともに 戦いましょう!
  セリフ、全部棒読みだよ....
「さて、と」
 おさえは"お約束"をこなして安心したようだ。その場にベタッと座り込み、2人を見上げてこんな事を言い出した。
「お腹すいたね」
「いや、『すいたね』って同意を求められても、ぼくたちは別に....」
「お腹すいてないんだ。じゃ、あたしだけ食べよっと」

 そう言うと、おさえはスカートのポケットから温泉まんじゅうを取り出しむしゃむしゃと食べ始めた。

温泉まんじゅう食べてるよ....」
「しかもポケットから取り出したよね」
「いつも持ち歩いてるってこと?」
「まだ呪いが完全に解けてないのかな....」


 謎が謎を呼ぶニューキャラクターの登場に、読者はもちろん、書いてる編集長もどきどきしています(すんなよ)。

 ということで、は本当に世界を救えるのか!? 次回をお楽しみに....。

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