エルヴェティー総裁政府からマセナへの手紙
1799年4月10日



 エルヴェティー総裁政府からドナウ及びエルヴェティー方面軍司令官であるマセナ将軍へ、グリゾン同盟とエルヴェティー共和国の統合に関する手紙、4月10日

 市民将軍殿、
 エルヴェティー共和国議会は、古の同盟への参加者を一つの家族に統合した盟約へのレティア[グリゾン]の加入を厳粛に受け入れます。付属文書は統合の布告とそれを生じさせた声明文です。
 我々を人民として統合させたその活力と飾り気のない作法が、単純だが賞賛すべきエルヴェティーの力を真に取得することを約束したこの日より、オーストリアとその卑劣なスパイ、及び彼らが奴隷にしている無知な人民の行動に対峙し、彼らに自由を提供することに成功し、さらに勝利の際には彼らの恩人であることすら立証したこの恩恵の主[おそらくフランス]に我々の第一の関心は向けられます。――市民将軍殿、エルヴェティー人とグリゾン人は、彼らの臓器のように我々を通じ、安全の継続と彼らの統合が彼らに確約する強さについて恩義を負うのがあなたであることを認めます。
 彼らの感謝の念は、自由の大義にあなたが栄光を与えた戦役におけるあなたの仕事に付き従います。――彼らは長期にわたって征服を行っているが故にあなたを偉大なるマセナと呼んでいますが、しかしさらに偉大なのはあなたが征服した民を愛し幸福を贈っているからです。複数の指揮権を信任されたため我々から遠ざけられたにもかかわらず、エルヴェティーが未だあなたを敬愛し、あなたの配慮の対象となり続けることを我々は信じています。あなたがその土地と自由を守るためになす行動を指揮する限り、我々はこの国が安全であると思っています。
 我らの尊敬と愛情の思いをお受け取りください。

 ベイ、総裁政府主席。

google book "A Collection of State Papers Relative to the War Against France, Volume 8" p183


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