ウィーン宮廷の命令により
ドイツで頒布された外交的覚書



 フランス総裁政府は最も大げさな要求の提出を続けているが、帝国宮廷はあらゆる諸侯を卑しめることを目的とする共和国によって対面を落とされても苦しむことはない。忠実で献身的な2500万人の臣民と欧州最良の軍隊、そして莫大に存在するあらゆる種類の資源とが、彼の品位と力に関する正しい感情でもって皇帝を元気付ける強力な動機になっている。このような手段をもってすれば、皇帝は自ら膝を屈することはなく、革新と無政府状態によって玉座を脅かされているあらゆる君主は彼を模範として続くだろう。王たちの大義は、それが一体となった時には、もはや疑うべくもない。しかしそれが分断されたままであれば、彼らの治世はすぐ終わりを迎え、欧州は最も恐ろしい災厄に晒されるに違いない。

google book "A Collection of State Papers Relative to the War Against France, Volume 8" p173-174


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