ジュールダンから総裁政府への手紙
国際情勢分析
オーストリア皇家は、特にメンツ[マインツ]割譲以降、ベルギー再征服に関するあらゆる希望を諦めた筈である。しかし彼らはイタリアに作られた共和国を破壊し、サルディニアとナポリ王、トスカナ公を守ること、要するにその国の古い秩序を再構築することでその地で自らの立場を強化する計画を検討していることは確かだ。スイス各州についても古い政府形態の復活を提案し、そしておそらく全体を守るという口実の下でその一部を自らの物にしようとしていることはほとんど疑いない。従って、この国家の主な戦力がイタリアとスイスの国境に振り向けられ、そして帝国のうちドナウ左岸に位置する部分については弱体な防衛しかしないであろうと推測できるあらゆる理由が存在する。――ナポリ王、トスカナ公、そしてサルディニア王がオーストリア皇家の国益を支援し、環境がそのような方策の採用を許すや否や彼らに対する好意を堂々と宣言することも、同様に予想できる。
google book "Memoir of the Operations of the Army of the Danube, Under the Command of General Jourdan" p3-4
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