カール大公へ
シュヴァーベン・クライス諸国の訴え



 シュヴァーベン・クライス諸国からカール大公への訴え

 厳しく悲痛なことに、我々には無実であらゆる側から圧倒され被害にあっているシュヴァーベン・クライス諸侯と諸国の不満を、しかし特に我々が蒙っている根拠のない非難に対する不満の解消とクライスから奪い取られた財産の回復、シュヴァーベン・クライスの領内にいる帝国軍の下位指揮官が犯した敵対的な取り扱いと同じ乱暴行為に対する皇帝陛下の慈父のような保護、そしてクライス諸国間のスムーズな連絡とクライス内慣習のあらゆる可能な再構築を、皇帝陛下の前に、帝国の首長からの支持を求める我々の憲法上の要求を聞いてもらうことができるかの高名な場所に対して代表して声高かつ広く訴える他に選択肢が残されていない。
 かくして強いられることになったこの措置は、共通の利害と公益業務における公共の福祉のために無数の犠牲を払ったさらなる尊敬に値する諸侯と諸国のおかげである。現在の不幸な状況下でほとんど絶望に陥っているクライスの臣民のおかげである。要するに、殿下の返答の中で行われた痛みを伴う非難とは異なり、我々自身のおかげなのである。我々はまた、完全な確信をもって、我々に対して投げかれられた憎むべき讒言のために殿下がクライスに対する先入観にとらわれていると断言することができる。

 アウグスブルクにて、1796年8月13日

google book "A Collection of State Papers Relative to the War Against France" p97


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