ザクセン選帝侯
宣言



 ドレスデン、7月30日

 ザクセン選帝侯殿下は現下の戦争に主な交戦国としては参加していない。帝国の構成国として、そしてドイツ憲法が彼に課している義務を果たすという立場のためだけに参加している。そして選帝侯殿下は、この荒廃した戦争による惨状が終わるのを見る望みに強く印象づけられ、しばしばドイツ議会における投票や他の手段によって和平の推進を試みてきた。これは広く知られた事実である。
 現在の状況と選帝侯殿下の予防策に基づく対応は、彼が公式に明示していた原則と一致する。彼はいかなる点でもそれから逸脱することはない。そして彼の兵を、いまや戦場に近接している彼の領地及び上ザクセン・クライスの国境線に集めるという決断は、彼の動機に関するいかなる誤解をも防ぐだろう。
 しかしながら、疑いなくこの主題にとどまる目的で、選帝侯殿下はここにはっきりと、この兵の集結は彼と他の上ザクセン諸国の領地を外国の暴力から守る以外の目的はないと宣言することが適当だと考える。
 彼らはもちろん防御のための手段でしかなく、国境線を越えて他のどんな国家に対しても、そして殿下が筆頭となっている既述クライス[上ザクセン]のどの国に対しても、攻撃的に行動する意図はない。

 1796年7月26日、ドレスデンにて

 ザクセン選帝侯殿下の寛大で特別な命により

google book "A Collection of State Papers Relative to the War Against France" p97


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