ライン右岸住民へ
クレベールの宣言



 ライン右岸住民に対するサンブル=エ=ムーズ軍左翼を指揮するクレベール将軍の宣言

 諸君の君主たちの自尊心と頑固さが我々に再び彼らと戦うことを強いた。フランス軍は今まさに諸君の国を通過しようとしているところだ。その行軍は秩序維持及び住民個人とその財産の安全のため最も厳密な規律を遵守する。彼らに対して抱く信頼を否定する理由は決してないので、それぞれの家に静かにとどまり、日常的な仕事を営むように。私は戦闘状態につきものの害悪から諸君の平和な住まいを守る。代わりに求めるのは諸君がその家を離れないようにすることだけだ。この提案を拒否し、敵とともに逃げたものは敵対者として取り扱う。彼らは敵の大義に従っているか、彼らの防御に与しているものと見なす。彼らの財産は燃やし略奪することで犠牲にする。ライン右岸の住民よ、諸君の運命は諸君の手の中にある! 採用するに適当だと考える行動のやり方に全てがかかっていることを、諸君は知らされた。諸君を敵としてでなく友人として扱うこと、また不運なことに私の指揮下にある兵に対する諸君の無慈悲な敵意によって引き起こされる厳格な行為に訴えるのを強いられないことは、私に大いに満足を与えてくれる。

 1796年5月31日

 (サイン)クレベール

google book "A Collection of State Papers Relative to the War Against France" p23


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