FGV(バレンシア公営鉄道)のAlicante-Denia線はバレンシア州アリカンテ県のアリカンテからコスタ・ブランカに沿って港町デニアまでを結ぶローカル鉄道です。元FEVE(スペイン狭軌鉄道)の路線で、現在は州都バレンシア市のメトロと共にFGVが運営しています。軌間1,000mmの非電化路線でしたが、現在はアリカンテ側一部区間の電化、LRT化とそれにあわせた市内中心部への延伸といった近代化が進められています。
私が訪れた2006年2月現在では、延伸区間を含めてAlicante Puerta del Mar - El Campello間がLRT化されており、3体連接の低床電車が運行されていました。El CampelloからDeniaまでは非電化のままですが、既に一部区間では架線の設置や軌道改良などのLRT化工事も行われていました。
非電化区間では古い気動車がまだ現役で活躍していましたが、残念ながら車体の落書きが酷く、中には元の塗装が判別出来ないような車両もありました。非電化区間用の新型の気動車1編成も入線しており(まだ営業には就いていませんでした)、LRT化区間の延伸と併せて、旧型気動車の活躍もあと僅かかも知れません。
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- El Campello
- LRT区間と非電化区間との乗換駅El Campelloの朝。路面電車スタイルの低床ホームを仮に嵩上げしたホームに気動車が停車している
02/2006 FGV Alicante, Valencia, Spain
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- Venta Lanuza - Calapiteres(Cala D'or)
- 非電化区間でも既に電化工事が完了している区間もある。ここはかつてCala D'or駅があった場所であるが、不便なため電化工事に伴い廃止された
02/2006 FGV Alicante, Valencia, Spain
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- Calapiteres - Venta Lanuza(Cala D'or)
02/2006 FGV Alicante, Valencia, Spain
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- Venta Lanuza - Calapiteres
- アリカンテから暫くは海に近いところを走るが、沿線は荒涼とした風景が多い
02/2006 FGV Alicante, Valencia, Spain
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- Benissa - Ferrandet
- AlteaからGataにかけては、海岸線から離れて起伏に富んだ地形を走る。写真はFerrandet駅近くの鉄橋を渡る列車
02/2006 FGV Alicante, Valencia, Spain
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- Teulada - Gata
- Gataの町外れにある優雅な石橋を渡る列車
02/2006 FGV Alicante, Valencia, Spain
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- Gata - Teulada
- 2月はアーモンドの花が美しく咲く季節
02/2006 FGV Alicante, Valencia, Spain
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- Alicante/La Marina
- LRT化前のアリカンテ側のターミナルであったLa Marina駅。現在はLRT路線の途中駅に過ぎないが、車庫や検車設備が置かれている。建物の周りに設けられたループ線は低床電車の方向転換用である。駅舎前には新型気動車が止まっている
02/2006 FGV Alicante, Valencia, Spain
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- Alicante/Puerta del Mar
- 現在のアリカンテ側の終着駅、Puerta del Marに停車中の低床電車。電車は片運転台式であるが、ここには転向設備が無い。従って到着した電車は客を降ろした後に一旦La Marina駅までバックで戻り、ループ線で方向転換の後再びここにやってきて客を乗せることになる
02/2006 FGV Alicante, Valencia, Spain
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- Alicante/La Marina - Puerta del Mar
- La Marina駅で方向転換してPuerta del Mar駅に戻ってくる電車。後部の客席に収納されている簡易運転台を使ってのバック運転である
02/2006 FGV Alicante, Valencia, Spain
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