甲飛第十三期殉國之碑保存顕彰会

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昭和51年10月17日

甲飛十三期殉國之碑 第 四回慰霊祭

祭典委員長 祭文

 

祭典委員長 西村文彦

本日正に、第十三期海軍甲種飛行予科練習生戦没者慰霊祭が執り行なわれるに当り、謹しんで同期の御霊に

哀悼の誠を捧げる次第で御座居ます。

 

歳月の流れは早いもので当橿原の宮に全国より同期の方々、並に御遺族の方々と「殉国の碑」を建立し、

除幕式が執り行なわれてより、第四回目を迎える事に成りました。

ここに集まった者は皆、己れを捨て、命を捨て、祖国の動乱の中に等しく、その青春を生きた同期の桜でありますが、

皇国の御楯となり、私等に先んじ散華して行かれた無き貴兄に冥福を祈り、感謝をすると共に、無き方々の久遠の

理想をそのまま受けついで、この国の全ての人々の平和を祈り、その生涯を意義あらしめたいと願う者であります。

三十四年前志しを同じうした、十三期生と成った我々総数二万八千百十一名の者は個々に戦死した者、

其の後物故された方々、そして今日も元気なお政でお集まりに成った方々心を同じうして、

いさぎよしとした熱血男子でありました。

五十台に乗った我々とはいえ、あの頃の闘魂を持ち続けているだろうか? 

死線を越える程の勇気を失ってはいないだろうか? 

身替りに立つ愛を忘れてはいないだろうか? 

悪夢のような戦争ではあったが、そこに培った貴重な青春の歴史を無駄に生きてはいないだろうか?

とおたがい同志反省し、貴兄等に誓った私達の気持は、命ある限り変らず身を以って若き世代に示して行く覚悟で有ります。

今茲に、全国より同期生相擁し、相集い、貴兄等の霊安らからんことを祈り、在遺族、御来賓各位と共に謹しんで

御冥福を御祈り致します。

 

朗読された遺書

更新日:2007/11/04