甲飛第十三期殉國之碑保存顕彰会

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昭和50年11月19日

甲飛十三期殉國之碑 第 三回慰霊祭

祭典委員長 祭文

 

祭典委員長 尾上秀雄

本日茲に 第十三期海軍甲種飛行予科練習生戦没者慰霊祭が執り行なわれるに当り

謹しんで同期の御霊に哀悼の誠を捧げます

 

過る一昨年 当橿原神宮の神域 畝傍山の麓に全国津々浦々の同期生御遺族の方々より寄せられた浄財に依り

「殉国之碑」を建立し盛大なる除幕式が執り行なわれてより 早や二年の歳月が流れました

その間各地の同期の者が語らい 機会有る毎に私達の心の寄り処である 当「殉国之碑」の前に集まり

今は無き兄等を偲び 冥福を祈り 感激を新にして参りました

想い起こせば 戦雲益々急たる昭和十八年 皆倶に身を捨てゝ 皇軍の御楯たらんと海軍に身を投じ

飛行予科練習生として日夜血のにじむ訓練に 訓練の後志望選抜された兄等は 神風特別攻撃隊員として

或いは震洋・較竜・回天特攻隊員として 大空に水中に水上に私等に先んじて散華して行かれました

しかし乍ら 戦後の日本は世界に誇る発展を成し遂げたとは云い乍ら 兄等が空で以って護らんとした日本とは

異った現状であるかも知れませんが 今後又日本の世相が如何に変化しようとも 兄等と誓った私達の気特は

命ある限り変ることなく 身を以って若き世代に示して行く覚悟で有ります

爾来三十年 生き残った私達の再出発に 辛い事苦しい事も多く有りましたが 不撓不屈の海軍精神 予科練魂で

祖国の復興の一翼をになって参りました

今茲に 全国より同期生相擁し 相集い 兄等の霊安すからんことを祈り御遺族・御来賓各位と共に謹しんで

御冥福を御祈り致します

 

朗読された遺書

更新日:2007/11/04