江戸料理百選タイトル   

江戸の飛脚
 
かわら版 ニュー

 

2003年4月29日
江戸料理実演&試食会を秋葉原で
開催!

<於:リナックスビル>
 

リナックスビル:「怒濤の裏通りJACK」
http://www.linux-cafe.jp/biz/news_ady.html

<取材・文:福島 朋子>
 
 今年は、中途半端なGWになってしまいましたが、ちまたではさまざまなイベントが催されています。東京・秋葉原では江戸開府400年を記念して「怒濤の裏通りJACK」(運営事務局:株式会社リナックスカフェ)と称したイベントが開催され、「神田蕎麦打ち」の実演・試食などが行われるなか、我ら『江戸料理百選』部隊も著者の福田 浩さん(なべ家ご主人)のご協力を得て、本書収載の江戸料理の実演&試食会を行ってきました。
 本かわら版では、そのイベントの模様をいち早くリポートいたします。

 
江戸イベント
実演2   実演1 
福田さん、大奮闘の実演の巻
 もう、夏ですか? というくらいにアスファルトの照り返しがきつくなってきた4月29日、普段めったに口にすることができない「江戸料理」の実演と試食会を、秋葉原の「リナックスビル」で行ってきました。
 今回、実演したのは『江戸料理百選』中に収められている「鯛の香物酢(たいのこうのものすし)」「菽乳粥(とうふかゆ)」「玲瓏(こうり)とうふ」の3品。とってもゴージャスなお品書きです。お昼時ということもあって、大勢集まってきたギャラリーを前に、福田さんが腕をふるいました。
 まず、「鯛の香物酢」は作るのにちょっと時間がかかるので、事前に作ってきたものを披露。「玲瓏とうふ」もすでに固めてあるものを型から外しながら作り方を説明しました。
 「『江戸料理百選』には、真四角の玲瓏とうふが載っていますが、これがね、毎日毎日真四角のものを作ろうとすると、人間って不思議なもので、頭がおかしくなりそうになるんですね。だから、こうしてわざと形を崩して作っているんですよ(笑)」なんて料理人のこぼれ話なども飛び出し、ギャラリーはなごやかなムードの中、ごくりとつばを飲み込みながら、福田さんの手さばきをじっくりと見つめておりました。
 次に、福田さんは「菽乳粥」のために絹ごし豆腐を5ミリ角に切り、水にさらします。
 「普段、豆腐って、冷や奴やみそ汁に入れたり、麻婆豆腐を作るくらいですよね。しかし、江戸時代には、豆腐だけでたくさんの料理本が出たくらい、工夫して調理しているんです。豆腐をこんなに細かく切るっていうのも、今の感覚ではなかなか出てこないものだと思います」
 お店から運びこんできた大きな土鍋に火が入ると、実演もクライマックス。土鍋に葛(くず)を入れてとろみをつけ、豆腐を投入し、こまかく刻んだ小松菜をちらせば、「菽乳粥」の完成!! ギャラリーからは、大きな拍手がわきました。
 
鯛 「鯛の香物酢(たいのこうのものすし)」
酢でしめた鯛とこまかく刻んだ沢庵という意外な組み合わせの混ぜ寿司。今回は、春の装いで、菜の花と木の芽を散らしてあります。

粥 「菽乳粥(とうふかゆ)」
豆腐をご飯に見立てた一品。これほど豆腐を細かく切ると崩れやすそうですが、丁寧に切った後は意外とくずれにくいもの。「豆腐は絹ごしの方が崩れにくいですね」とは福田さんの談。

こうり 「玲瓏(こうり)とうふ」
寒天の中に豆腐をならべて固め、黒蜜をかけて食べる涼しげなお料理。江戸の人々の美的感覚には頭がさがります。甘いのが苦手な方は酢醤油でもおいしくいただけます。
意外とパンチ!?の効いた江戸料理
 お次は、いよいよ待ちに待った試食会。お店からわざわざ持参した江戸時代の食器に美しく盛りつけられた江戸料理三品を、福田さんの楽しいお話を聴きながら召し上がっていただく、という趣向です。
 「江戸時代の料理というと、もっと味が薄いのかと想像していたのですが、鯛の香物酢なんて、酢がきいていてパンチがありましたね」
 「菽乳粥は細かい豆腐の歯触りがよくて、江戸時代の料理とは言ってもかえって新鮮に映りました」
 と、皆さん、古くて新しい料理との出会いを楽しんでくださったようです。若いお母さんに連れられた2人のお子さんたちも、玲瓏とうふと格闘し、「おいしかったです! ありがとうございました」と満面の笑顔で福田さんにペコリ。思わず福田さんも顔をほころばせていました。
 秋葉原というデジタルな街でのお江戸イベントでしたが、しっかりと皆さんに古きよきものをご紹介できたように思います。
 お・ま・け  

 

『江戸料理百選』販売ブース
実演・試食会後、『江戸料理百選』書籍販売ブースに興味深げに立ち寄るお客さん。買って、買って、買ってえ〜。

 
物販
 

3品

試食会1

試食会2

  

◆ ベトナムに旅行した時の朋子さんのプリン情報 (投稿日:2001/5月)

■ ベトナム特性ごま入りプリン、その「特性ごま」の正体とは・・・

 A ベトナム-A  B ベトナム-B  C ベトナム-C

 D ベトナム-D  E ベトナム-E  F ベトナム-F 

「プリン」と言えば、私にはどうしても忘れられないプリンがございます。
それは、ベトナムで食べた「ベトナム特性ごま入りマンゴー・ココナッツプリン」です。
私は、数年前からベトナムにフラフラと出かけているのですが、昨年末、そこで、いままで食べたことのないプリンを食しました。大都市ホーチミンを下ること約2時間くらいに位置する「カントー」 という町にそれはございました。

丸太をくりぬいた木船に「野菜」やら「くだもの」やら「生活雑貨」 を乗せて売り買いをする水上マーケットで有名なところなのですが、 その地の知り合いに呼ばれた夕食の席にでてきたものそれが、「ベトナム特性プリン」でした。
色は、ココナッツも投入されているため、通常のマンゴープリンより 薄いのですが、問題はその中に、大きさの定まらない黒い物体が 点在していることでした。「ごまにしては、なんとも大きいな・・・」 と思いながらたべていたのですが、なんと、知り合いにきいたところ、 それはどうやら「ミツバチの成虫」のよう・・・、
栄養価が高いということで、その地域では昔からそんな食べ方を しているそうです。

どんなものでもどぎつい甘さにしてしまう、ベトナムデザートにしては、あっさり。 マンゴーとココナッツのバランスもちょうど良く、「うーんマイルド!!」 と言いたいところなのですが、 どうにも、こうにも、ミツバチくんが舌にざらつく。 しかも、巨大なボールにどかんと作ってあるのもですから、 ミツバチくんのみならず、不明の虫も入っているのでは? という代物でした。

※相互リンクしていただいている『1日1プリン』サイトのメルマガ(第14号 2001.05.30)に
『江戸料理百選』スタッフの朋子さんが投稿したものです。

A:メコン川岸に建つ家
B:(A)の集落の子供たち
C:プリンじゃないのが残念。
D:水上マーケット
E:水上マーケットでのヤオヤさん
F:(E)のマーケットとは別の場所だが、こちらも水上マーケット。売っているものは“うり”

■ 「純ミツバチの成虫入りのスタミナのプリン」う〜ん。知らなければ食べちゃうかな・・。朋子さんは全部食べましたか? 私だったら、飛び上がっちゃうかもしれない。
日本では見慣れない、水上マーケットの写真活気があります。あんなに沢山の荷物を積んでもひっくり返らないって凄いですね。

◆チューリップの太巻き寿司 ♪ (投稿日:2001/4月)

NHK『ひるどき日本列島』で紹介された、千葉県房総の太巻き寿司です。
ちょうど金太郎飴(切り口に同じ絵が現れる)みたいな巻き寿司です。

千葉県に住む、太巻き名人のおばあちゃんが、お孫さんの
リクエストに応えて、新幹線の柄の太巻き寿司に初挑戦です。
チューリップ、桜の花びら、ちょうちょ、松、春という文字など。
何でも作れるそうです。あっという間に可愛い新幹線の出来上がり!
お子様のいるご家庭は、マスターしておくとたいへん喜ばれると思います。

(1) 巻きすの上にすし飯を海苔の手前1cmと
  向こう端3cm位のこして全体に広げます。
  図のように具を置きます。
  チューリップ部分は桜でんぶ。
  葉っぱの部分はほうれん草、三つ葉など季節の青い野菜。
  茎の部分は上からかぶせた海苔になります。

   太巻き@

(2) もう一枚の海苔を@のすし飯・具の上に添わせながら被せます。
  上の海苔もすし飯を同じように空けてください。
   太巻きA

(3) 両手で巻きすを持って、具を包むように手前からいっきに巻きます。
(4) チューリップの出来上がり。

   太巻きB

 ※応用例
  桜の花びら・・芯に卵焼き
  蝶々
  松・・・・・・木の部分は干瓢
  タンポポ
  春の文字
 ※あらかじめ下絵を描いてから作ってみるといいでしょう。
  チューリップは意外と簡単に上手くいきました。
  柄や具にわが家流のアイディアを盛り込んで、是非おためしください。

◆「黄味返し」の作り方 (投稿日:2000/10月12日〜)

  ゆでたまごの白味が真ん中で、黄味が外だって
  本当にびっくりしちゃいますよね!
  詳しい話しは掲示板(2000.10.14)を見てね。
  皆様も挑戦してみてはいかがでしょうか。

*** 黄味返(きみかへ)し卵の仕方 ***

江戸時代の料理書『万宝料理秘密箱 巻之二』

一地たまごの。新しきを。
針にて頭の方へ。一寸ばかり穴をあけ。
扨能(さてよく)糠味噌へ。三日ほど漬おきて。
取いだしよく水にて洗ひ。煎貫(にぬき)にすれば。
中の黄味が。外へなり。白味が。中へ入ル。
是を黄味返しといふ。
遣(つか)ひ方は。前に同し
         



◆掲示板のコーナーより  

皆様のご意見・ご質問をどうぞご遠慮なくお寄せください。
お待ちしております。

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