【デイリー杯２歳Ｓ】オースミダイドウ無傷の重賞Ｖ！

　第４１回デイリー杯２歳Ｓ（１４日、京都１１Ｒ、ＧＩＩ、２歳オープンマル混マル指、馬齢、芝・外１６００メートル、１着本賞金３８００万円＝出走１３頭）後方を追走した断然の１番人気オースミダイドウが、直線で馬群の真ん中から力強く脚を伸ばし、無傷３連勝で重賞初制覇を決めた＝写真。１分３４秒３（良）。次走の朝日杯ＦＳ（１２月１０日、中山、ＧＩ、芝・外１６００メートル）で２歳牡馬の頂点を目指す。

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　勝利は最低条件。先々を見据えた内容の競馬をすることが、オースミダイドウの最大のテーマだった。ここまで新馬−野路菊Ｓを逃げ切って連勝。しかし、一本調子のままでは、大舞台に行って通用しない。「あえて前半は控えた」と武豊騎手は、ダイドウに初めての抑える競馬を課した。

　後方４〜５番手を追走。「やはり最初はムキになっていた」とユタカが言うように、３コーナー手前では嫌々するようにクビを上げる素振りを見せていたが、そこで落ち着いたのが素質の高さとセンスのよさ。スムーズにコーナーをクリアし、直線半ばで馬群が開いたところを抜けてきた。

　「こういう競馬がしたかった。強かったね」とユタカは納得の表情。中尾正調教師も「今のうちに窮地を経験しておかないとね」と笑顔を見せた。しかし、目標が高いだけに陣営に満足した様子はない。「一戦ごとにテンションが上がっている。それは克服しないとね」とユタカ。精神面の成長さえあれば、次走の朝日杯ＦＳ、そして来春へと大きな夢を紡いで行ける存在になる。

（下村静史）