【朝日杯FS】父・クロフネに初GI!Fリシャール2歳王者

フサイチリシャール

スーパーホーネットの猛追をクビ差抑えて2歳王者に輝いたフサイチリシャール(左)(撮影・金子貞夫)

第57回朝日杯FS(11日、中山11R、GI、2歳オープンマル、せん馬不可、馬齢、芝・外1600メートル、1着本賞金6000万円=出走14頭)レコードで東スポ杯を制した2番人気フサイチリシャールが、2番手から直線で抜け出し、4連勝で2歳王者に輝いた。9日に29歳の誕生日を迎えた福永祐一騎手は現役最多の朝日杯3勝目。新種牡馬クロフネは初年度産駒からGIホースを送り出した。タイム1分33秒7(良)。スーパーホーネットがクビ差2着に入り、1番人気のジャリスコライトは3着に終わった。

速い、そして強い。着差はクビ差でも、父クロフネの圧倒的なパフォーマンスを思わせる、強烈な勝ちっぷりだ。ライバルは関係ない。あくまで自分のペースに合わせた競馬で、福永祐一とフサイチリシャールが破竹の4連勝で2歳の王座に登りつめた。

「よく頑張ってくれましたね」。10分を超える長い審議の間は多少硬かったユーイチの表情が、確定と同時に一気に和らいだ。日本NO.1の武豊騎手がいまだタイトルを手にしていない朝日杯で3度目のV。平成11年エイシンプレストン、14年エイシンチャンプに続く騎乗機会3連勝は快挙といえる記録だ。しかも、今年は内容がケタ違いだった。

これまでは逃げて3連勝中だったが、「控えても大丈夫」という宣言通り、スッと2番手で折り合いをつける。圧巻は4コーナー過ぎだ。後ろの仕掛けを気にせず、早々とスパート。直線に向くなり後続を突き放し、その勢いは、ゴールまで衰えなかった。「周りからは(仕掛けが)早く見えたかもしれないけど、手応えはずっと楽だったし、自分のタイミングで行っただけですよ」と余裕の笑み。絶対的なエンジンの違いを見せつつ、「レース後もケロッとしていました」というのだからとてつもない2歳王者だ。

驚きのパフォーマンスを見せたのは、馬だけではない。「ドラえもんみたいでしょ?」と福永がかざした左手は、手首のあたりがぷっくりと腫れていた。10日の中京2Rで落馬し、内出血などの負傷。その後のレースで乗り替わり、一夜明けた当日も、痛みは引いていなかった。「人気を背負う馬だし、中途半端な状態では乗れない」。 自らの責任を果たすため、痛み止めを注射し、覚悟を持って挑んでいた。「レース中は痛みを忘れましたけどね。我慢してよかった」と今年5度目のJRAのGI勝ちは、また格別な1勝となったことだろう。

「スピードがあって、瞬発力があって、スタミナもある。本当に言うことはないし、まだ可能性を秘めていますね」。ジョッキーがベタ褒めするリシャールはもちろん、来年も主役。デイリー杯を勝ち、軽い骨折からの復帰が待たれるマルカシェンクの主戦も務める福永は果たして…。いずれにせよ、この人馬が来年のクラシックを大いに盛り上げることは間違いない。

(越智健一)

【フサイチリシャール】

父クロフネ、母フサイチエアデール、母の父サンデーサイレンス。芦毛の牡2歳。栗東・松田国英厩舎所属。北海道早来町・ノーザンファームの生産馬で、馬主は関口房朗氏。通算成績は5戦4勝。獲得賞金は1億1589万2000円。重賞は平成17年GIII東スポ杯2歳Sに続き2勝目。GI朝日杯FSは松田国英調教師が初勝利。福永祐一騎手は11年エイシンプレストン、14年エイシンチャンプに続く3勝目。

関口房朗オーナー

リシャールの戴冠を前祝いしたのは、新馬戦を快勝した3億円ホース・フサイチジャンク。武豊騎手(左端)、関口房朗オーナー(左から2人目)に加え、命名のきっかけとなったフジテレビの「ジャンクSPORTS」で司会を務める内田恭子アナ、三宅正治アナ、ダウンタウンの浜田雅功さん(右から順に)も記念写真に収まった

★“舌好調”関口オーナー

関口房朗オーナーは、中央GIは平成8年フサイチコンコルドのダービー以来2勝目。「しばらく鳴りを潜めていたが、経済的な理由もあってな(笑)。これを機にどんどん行こうと思っている」と宣言。「ジャリスコが強そうだったから、あれには絶対負けたくなかった」と闘志満々だった。新馬戦では一昨年のセレクトセールで3億3000万円で競り落としたフサイチジャンクが快勝。「来年はダービーが基本路線」と期待も大きい。単勝を200万円購入していたが、払い戻しの440万円は「僕にとっては涙銭みたいなもの。スタッフの皆さんに分配します」と笑っていた。

★松田国師が夢披露

父、母ともに管理していた松田国英調教師(55)は、厩舎の結晶といえるフサイチリシャールの戴冠に満面の笑み。「特にフサイチエアデールは開業(平成8年)当初に預からせてもらった馬」と中央GI7勝目は特別な1勝となった。これまでクロフネ、タニノギムレット、キングカメハメハでNHKマイルCとクラシックを変則ローテで狙ってきたが、リシャールでは皐月賞(4月16日、中山、GI、芝2000メートル)、NHKマイルC(5月7日、東京、GI、芝1600メートル)、ダービー(5月28日、東京、GI、芝2400メートル)の春3冠まで狙う構え。「皐月賞とNHKマイルCはイケますね。可能性は高いと思いますよ」と“2冠宣言”も。


2005年5回中山4日( 12月 11日) 11R
第57回 朝日杯フューチュリティステークス(GI)
サラ系2歳 1600m 芝・右 外
(混合)牡・牝(指定)オープン 馬齢
本賞金: 6000、 2400、 1500、 900、 600万円 発走 15:25
天候:曇  芝:良 
着順 馬番 記号 馬名 負担
重量
騎手 タイム 着差 馬体重 調教師 単勝
人気
1 6 12 (市) フサイチリシャール 2 55.0kg 福永祐一 1:33.7   480Kg 0 松田国英 2
2 3 5
スーパーホーネット 2 55.0kg 内田博幸 1:33.7 クビ 456Kg -4 矢作芳人 5
3 4 7 (外) ジャリスコライト 2 55.0kg K.デザーモ 1:34.0 1 3/4馬身 482Kg +6 藤沢和雄 1
4 1 2 (父) ショウナンタキオン 2 55.0kg 田中勝春 1:34.2 1 1/2馬身 470Kg +8 上原博之 3
5 1 1 (市) ダイアモンドヘッド 2 55.0kg 武豊 1:34.3 1/2馬身 496Kg +2 池江泰寿 4
6 5 9
ディープエアー 2 55.0kg 池添謙一 1:34.5 1 1/2馬身 476Kg +6 池添兼雄 6
7 3 6 (外) ダノンブリエ 2 55.0kg 江田照男 1:34.7 1 1/4馬身 486Kg 0 小島太 9
8 2 4 (外) アポロノサトリ 2 55.0kg 蛯名正義 1:35.1 2 1/2馬身 440Kg -4 堀井雅広 7
9 8 15 (父)(市) エムエスワールド 2 55.0kg 松永幹夫 1:35.4 1 3/4馬身 462Kg +8 湯窪幸雄 10
10 6 11 (市) レソナル 2 55.0kg 北村宏司 1:35.5 3/4馬身 464Kg +10 大久保正陽 11
11 8 16
コマノルカン 2 55.0kg 木幡初広 1:35.6 1/2馬身 500Kg -4 鮫島一歩 13
12 4 8 (父) デンシャミチ 2 55.0kg 柴田善臣 1:35.7 3/4馬身 466Kg +2 田中章博 8
13 7 14
フィールドカイザー 2 55.0kg D.ボニヤ 1:35.7 クビ 484Kg -2 山内研二 12
14 7 13 (父)(市) タニオブゴールド 2 55.0kg 松岡正海 1:36.1 2 1/2馬身 468Kg -2 栗田博憲 14
取消 2 3 (地) フェイクフェイス 2 55.0kg 和田竜二         南井克巳 発売後取消
取消 5 10
スロクハイネス 2 54.0kg 丹内祐次         矢野照正 発売後取消

ハロンタイム  12.8 - 11.5 - 11.6 - 11.5 - 11.6 - 11.8 - 11.1 - 11.8
上り  4F 46.3 - 3F 34.7
2コーナー  11,12(1,7,13,16)(5,8,9,15)(2,6)(4,14)
3コーナー  11-12(1,16)(7,15)(5,13)(8,14)2(9,4)6
4コーナー  (*11,12)(1,7)16(5,15)13(2,8)(6,9,14)4

<払戻金>
単勝 12 320円 2番人気
複勝 12 120円 2番人気
05 320円 5番人気
07 110円 1番人気
枠連 3-6 1,660円 5番人気
馬連 05-12 2,500円 10番人気
ワイド 05-12 700円 8番人気
07-12 170円 1番人気
05-07 680円 6番人気
馬単 12-05 2,820円 9番人気
3連複 05-07-12 1,680円 4番人気
3連単 12-05-07 11,090円 29番人気
返還馬番: 3番, 10番
返還同枠: 2枠, 5枠