藤田伸二騎乗の１番人気チアズシュタルクが、中団待機から直線で鋭く伸び２月の共同通信杯に続くＧIII連勝を飾った。タイム２分２秒２（良）。５戦３勝２着２回の高実績で臨む皐月賞ではタニノギムレットらとともに主役を担う。また２着になったダイタクフラッグの本賞金は１６５０万円となり、皐月賞出走をほぼ確実にした。〔写真：堂々の差し切りで重賞連覇を決めたチアズシュタルク。皐月賞が楽しみだ〕

　これが貫禄の違いだ。チアズシュタルクが、パワーで圧倒した。間隔が開いたことも、他馬に比べて２キロ重い斤量（５７キロ）も克服して、Ｇ連勝を決めた。「間隔があいた分、反応はほんのちょっとだけ悪かったけど、まったく不安はなかった。最後はゴチャつくのが嫌だったので、思い切って外に回しました。いい伸びだった」と藤田騎手はチアズを信頼し切っていた。

　山内調教師も平成８年のイシノサンデーに続く皐月賞制覇へ手応え十分。「随分と良くなった。雰囲気がありますね」。しかも１２年桜花賞を制したチアズグレイスの全弟だけにＶへのムードは高まるばかりだ。

　２着に負けた２戦のＶ馬ローマンエンパイアとタニノギムレットとの再対決が次のハイライト。藤田騎手は本番ではアドマイヤドンへ騎乗するためシュタルクには乗れないが「（負けた）あの頃から見るとすべての面で比べ物にならないから」とＶの可能性を感じ取っている。重賞Ｖ３で１冠奪取が成るか、注目だ。

★チアズシュタルク 　父サンデーサイレンス、母チアズフラワー、母の父アルナスル、鹿毛の牡３歳。 栗東・山内研二厩舎所属。北海道・門別のナカノファームの生産馬で、馬主は北村キヨ子氏。 戦績５戦３勝。重賞は１４年ＧIII共同通信杯に次ぐ２勝目。総収得賞金１億９６７万５０００円。 山内調教師はＧIII毎日杯初Ｖ、藤田伸二騎手は平成７年ダイタクテイオーに次ぐ２勝目。