The Marc Tanner Band
No Escape
Adult Contemporary
Release Date: 1979
Format: CD-R
Nr.Discs: 1
Length: 37:12
Index: 40
Stereo;
No Escape (1979) (10 tracks)  37:12
01  Never Again  03:19
02  Crawlin'  02:54
03  She's So High  04:34
04  Elena  03:32
05  Edge Of Love  03:30
06  Getaway  03:40
07  Lady In Blue  03:57
08  In A Spotlight  04:20
09  Lost At Love  03:49
10  Your Tears Don't Lie  03:37
1979
Purchase Date: 1996
Store: Gyokkodo
Studio: The Village Recorder
Producer: Nat Jeffrey
Label: MMG Inc.
Cat. Number: WMC5-435

このThe Marc Tanner Bandですが、以前はCDを所有してましたが、アナログ・ディスクが有るということで、かなり前に売ってしまったようで、今手元にあるのは、コピーのCD-Rです。売ってしまって失敗したというアルバムは結構ありますが、このアルバムはその最たるものでした。今は相当な貴重盤で、ネットでもあまり見かけないですし、あったとしても10,000円は下ることがない、そんなアルバムです。
ところが、アメリカの再発専門レーベルの"WOUNDED BIRD RECORDS"のアナウンスを見ると、Marc Tannerの名前が載っているじゃありませんか。Marc Tannerはこのアルバムの他確か2枚ほど出していましたので、このアルバムが再発されるかどうかはわかりませんが、このレーベルから出ている他のアーティストのもの(FOTOMAKERのCD化は最高でした)を見ると、Marc Tannerのアルバムが全てCD化されるかも知れないんですね。このアルバム以外はCD化されておりませんので、出れば世界初CD化ということになるかも知れません。そんな期待を込めて、現在は相当レアとなっているこの"NO ESCAPE"を紹介します。
The Marc Tanner Bandとなっていますが、その実、Marc TannerとRichie Zitoによるユニットといっても良いと思います。この両者は今ではプロデューサー業として有名で、Marc TannerはNelsonなど、Richie Zitoはそれこそ色々なアーティストのプロデュースを務めております。そんな二人が作り上げたこのアルバムですが、かなり良く出来たAORアルバムとなっております。
1曲目の"Never Again"は若干ハードですが、メロディアスなAORナンバーです。Richie Zitoのギター・ソロが最高にいかしてます。
2曲目の"Crawlin'"もメリハリのあるナンバーで、力強く歌うMarc Tannerのヴォーカルがご機嫌です。
3曲目の"She's So High"はMarc Tannerがしっとりした感じで歌うバラード・ナンバーです。バックのストリングスがとても良いです。途中のRichie Zitoのギター・ソロは圧巻です。
4曲目の"Elena"はシングル・カットされた曲で、これぞ最高のAORミュージックです。曲の最初のサックスの音が堪りません。メロディ最高のナンバーです。David PaichiのピアノとJay Graydonのギター・ソロと、もうこれは、AORファンには堪らない曲です。
5曲目の"Edge Of Love"は3曲目以上にバラードしたナンバーで、バックのピアノの音とヴァイオリンの音が最高です。Gino Vannelli真っ青のMarc Tannerのヴォーカルはもう筆舌に尽くし難いものがあります。
6曲目の"Getaway"はとても洒落たロックンロール・ナンバーです。この曲では、Jeff Porcaroのドラムス、David Paichのピアノ、さらにはSteve Lukatherのギターを聴くことが出来ます。音にキレがあります。
7曲目の"Lady In Blue"はストリングスから始まる若干ディスコティークなナンバーですが、メロディ最高のAORナンバーに仕上がっています。この曲でもRichie Zitoのギターが輝いています。
8曲目の"In A Spotlight"はメロディアスなポップ・ナンバーといった軽めの曲です。キレのあるRichie Zitoのギターのカッティングとギター・ソロが堪らない魅力のナンバーです。
9曲目の"Lost At Love"では再びJeff Porcaro、David Paich、Steve Lukatherのそれぞれのパートが聴けます。曲調としては、Eric Carmenが歌いそうなポップ・バラードです。これが、メロディアスで非常に良く出来たナンバーなんです。最高ですね。
ラスト・ナンバーの10曲目"Your Tears Don't Lie"は6曲目に似たタイプの曲で、Richie Zitoのきれのあるギターのカッティングが魅力的なナンバーです。Marc Tannerのヴォーカルもいかしてます。

このThe Marc Tanner Bandの"NO ESCAPE"ですが、全曲捨て曲無しの強力な1枚です。今は貴重盤扱いとなっていて、耳にする機会が無いかもしれませんが、近い将来、WOUNDED BIRD RECORDSから再発されましたら、是非、聴いていただきたい1枚ですね。
あと、このWOUNDED BIRD RECORDSですが、このレーベルから、Gregg Rolieの1st、Danny Doumaのアルバムの再発が決定しております。今やSonyの「洋楽秘宝館」が休止状態となっているので、このアメリカの再発専門レーベルにかなりの期待を寄せております。