The Alan Parsons Project - Eve
Eve (39:32)
01.) Lucifer (05:09) Label Arista Records
02.) You Lie Down with Dogs (03:48) No 610-143-222
03.) I'd Rather Be a Man (03:54) Release Year 1979
04.) You Won't Be There (03:37) Length 39:32
05.) Winding Me Up (04:02) Sound Stereo
06.) Damned if I Do (04:53) Genre Progressive Rock
07.) Don't Hold Back (03:37) Producer Alan Parsons
08.) Secret Garden (04:44)
09.) If I Could Change Your Mind (05:48)
1979
The Alan Parsons Projectが1979年に発表した4枚目のアルバム。
The Alan Parsons Projectは、The BeatlesやPink Floydなどの作品で手腕を発揮したアビーロード・スタジオのエンジニアAlan ParsonsがEric Woolfsonと立ち上げたプロジェクトで、1976年に"Tales of Mystery and Imagination - Edgar Allan Poe"(邦題「怪奇と幻想の世界〜エドガー・アラン・ポーの世界」)でデビューしました。

サウンドはいわゆるプログレッシヴ・ロックのスタイルでありながら、とてもポップで聴きやすいものとなっている。
私が彼らのサウンドに初めて触れたのが、この"EVE"(邦題「イヴの肖像」)です。
当時はほとんどAORしか聴いていなかった時期ですが、雑誌の紹介記事で、Alan ParsonsがThe BeatlesやPink Floydのエンジニアをしていたみたいな記事を読み、早速聴いてみたいという欲望にかられ、このアルバムを手にとりました。

このジャケットですが、フロントに2人、バックに1人の麗しい女性が写っております。
最初は全く気付かなかったのですが、顔にはベールがかかっており、良く見ると.....これは衝撃的でしたね。

で、そのサウンドは冒頭にも書きましたが、プログレッシヴでありながら、非常にポップでとても聴きやすく、当時はAORしか聴いていなかった私にもすんなり入ってきた、というより、これはとても素晴らしいアルバムだと思いましたね。
それから、過去のアルバムもこれ以降のアルバムも聴いてみましたが、私の個人的な意見としては、この"EVE"と1982年の"Eye In The Sky"が彼らのアルバムの中で最も出来が良いのではと思っております。

この"EVE"では、Lenny Zakatek、David Paton、Dave Townsend、Chris Rainbow、Clare Torry、Lesley Duncanと6人のヴォーカリストを起用しており、そのどれもが曲の感じとマッチしたものとなっております。

1曲目の"Lucifer"はインスト・ナンバーで、このナンバーが凄いところは、トランス・ミュージックの原型がここにあるということです。
トランスの元祖と呼ばれているRobert Milesなんかは、Alan Parsonsの模倣といった感じがします。
1979年の作品ということを考えれば、まさにProgressive(先進的)な音づくりだったと思いますね。

2曲目の"You Lie Down With Dogs"なんかは、メロディアスかつポップでアダルトな感じで、すぐに耳に馴染んでしまいました。

3曲目の"I'd Rather Be A Man"はメロディアスなテクノ・ミュージックといった感じです。
テクノの進化系がトランス・ミュージックであると考えると、やっぱり、このAlan Parsonsという人物はただ者ではなっかたということでしょうね。

久しぶりに4曲目の"You Won't Be There"を聴いた時に先ず浮かんだのがCAMELでした。
これは最高に良く出来たメロディアスなバラード・ナンバーです。
ヴォーカルのDave Townsendの声もこのナンバーにピッタリです。

5曲目の"Winding Up"でのヴォーカルはChris Rainbowですが、さすがですね。

6曲目の"Damned If I Do"もポップでメロディアスないかしたナンバーです。

7曲目の"Don't Hold Back"はこのアルバムでヴォーカルを担当している女性のうちの1人Clare Torryが歌っております。
これまた、ナイスなAORナンバーに仕上がっております。

8曲目の"Secret Garden"は途中スキャットが入りますが、ほぼインスト・ナンバーです。
このナンバーもポップでですが、結構美しい旋律を持ったナンバーとなっております。

ラストの9曲目"If I Could Change Your Mind"のヴォーカルはもう一方の女性Lesley Duncanが担当しております。
確かこのLesley嬢、Pink Floydのアルバムにもヴォーカルで参加していたと思いますが、素直なヴォーカル・スタイルに好感が持てます。