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Dの大冒険〜第2章:番外編〜


Dの大活躍で、無事に終わりを告げたかと思われた大冒険・・・
が、天然総本山率いるクラン「FRIENDS」。
安息などというものが、そう簡単に訪れるはずもなかった・・・・・


白い魔法使い・花音院鼓弓が目覚め、1人、また1人と就寝、仕事のために
ログアウトしていく中で、残された花とばんちゃん。
みんなで行っていたワニ島から戻り、ハイネでDの大冒険話に花が咲く。
その後の成り行きで一緒に狩りをすることになり、共にオーレンへ。

オーレンで狩りの準備をしていると、ログインしていたシャフルが
「メシROM〜」と言ったことをきっかけに、2人はもうお昼であることに
気がついた。
「お腹もすいたし、お昼食べてから行こうか」
話がまとまり、お昼を食べてから出発することに。

30分ほどしてばんちゃんが戻る。
クランチャットで戻った報告をすると、ウィンレストがいつもの「ノ」で迎えてくれる。
花はまだ戻っていなかった。
「経験値いっぱい上がるといいなぁ〜♪」
そんなことを考えながら花を待つばんちゃん。

それから30分が経過――
いくら普段からぼんやりしているばんちゃんとは言え、
さすがに異変に気がついた。
未だ花が戻ってこないのである。

「・・・・まさか・・・」

ふと、嫌な予感がした。
しかし、あれだけしっかり寝たのだから大丈夫だろうとタカをくくって
もうしばらく待ってみる。

・・・・戻らない。

昨夜から一睡もしていないばんちゃんは眠気に襲われていた。
よもやこんな事態になろうとは誰があの時考えただろうか・・・
迷った。
花が再び寝落ちをしたことはすでに確実。
「落ちるべきか・・・でも、もう少し待ってたら戻るかも・・・」
どちらにせよ、このまま待っているだけではばんちゃんが寝落ちする可能性が高い。
そんなことになれば、戻ってきた花にここぞとばかりに報告されるに決まっている。
考えた末、「戻ったらクラチャででもわかるでしょう。」という結論に至った。
街中で安全なので寝ている花を放置し、ばんちゃんは1人放浪することを決意する。
お布団シリーズ:ドベ隊を引き連れ、1人雪山に向った。
そこで、30分ほど狩りをしただろうか。
眠気でもうろうとしてきたため街へ戻り、花に置手紙をする。
他のクランメンバーにご挨拶をしようと、
「落ちま〜す」
と言ったその瞬間・・・

「うあ」
「?!Σ(- -ノ)ノ」

1度ならず2度までも・・・
なんともすばらしいタイミングで目覚める男である・・・

やはり寝ていたらしく、激しく落胆する花。
落ちようとしていたばんちゃんだが、
「もうこのクランにはいられない・・・TT」
とまで言い出す花を元気付けようと、「落ちます」を撤回。
今度こそ本当に狩りに出発することと相成った。

雪山への道中、花の後姿を見ながら

「今度こそDの大冒険が終了しますように・・・」

と、そっと祈ったエルフが1人いたことを、
寝落ち魔法使い・花音院鼓弓は知らない・・・