『遠藤賢司/東京ワッショイ』

(ENDOU KENJI/TOKYO WASSHOI)

《1979年3月オリジナル発売,King Record KICS 8074》
  1.東京退屈男/2.東京ワッショイ/3.天国への音楽/
  4.哀愁の東京タワー/5.続東京ワッショイ}/6.不滅の男
  7.ほんとだよ/8.輪廻/9.UFO/10.とどかぬ想い

はじめて「東京ワッショイ」をラジオで聴いた時の衝撃は一体なんだった んだろう?日本のロックと称されるものは、それ以前に既に耳にしていた ような気はする。ただ、ここまで言葉と(自分自身が求めていた)ビート が一体化した曲に出会っていなかったんだろう。 79年といえば日本のパンク/NWシーンの黎明期である。そして、その 先鞭をつけるのがフォークの(笑)遠藤賢司であろうとは誰が予測してい たであろうか。この全編をつらぬく圧倒的なスピード感とビート感はどう だ。これこそロックじゃないのか? アナログ盤では1〜6が東京サイド(A面)7〜10が宇宙サイド(B面) となっている。コンセプト的には全く別であり(かつ、つながっているが) サイドの名称通りの世界が繰り広げられている。音楽的にはパンク、テク ノ、プログレ、フォークとまさにごった煮状態のめくるめく音曼陀羅。 アレンジと演奏は全面的に佐久間正英(四人囃子)が協力しており、前作 では成功してるとは言い切れなかったエンケン(遠藤賢司)の音楽のもつ スケール感を見事に表現している。宇宙サイドにおける、エンケンの内宇 宙をえぐり出すかのような好サポートは圧巻である。「ほんとだよ」をオ リジナルバージョン(1st収録)とお聞き比べあれ。 横尾正則の手になるジャケは「これ以外にあり得ない!」と言い切れる程 エンケンの音世界(宇宙観)を表現している。ただしCDではアナログ盤 にあったスケール感が伝わってこないのが何とも残念。 このアルバムを通して知ったエンケンのライブを体験したのは10年後の 89年のことであった。私のなかでは既に「失速した過去の人」となって いた筈であったが、相変わらずの、時代を振り切るかのようなスピード感 で大音量で吼えまくるエンケンにまたしても打ちのめされたのであった。                     1996年11月10日 KANE-GONN

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