『井上陽水/招待状のないショー』

(INOUE YOUSUI/SHOUTAI JOU NO NAI SHOU)

《1976年3月25日発売》
 1.Good Good-Bye/2.招待状のないショー/3.枕詞/4.青空、ひとりきり/
 5.Summer/6.曲り角/7.今年は/
 8.水無月の夜/9.坂道/10.口笛/11.I氏の結婚/12.もう……/13.結詞

井上陽水のフォーライフ・レコードでの最初のアルバム。 それまでの「センチメンタルなフォーク」というイメージでとらわれる事 を嫌い、自分のやりたいように作ったアルバム。 ポリドール・ラストとなった前作『二色の独楽』でもそうした傾向は出て いたが、この『招待状のないショー』ではさらに聞き手を裏切ろうとする 意志さえ感じる事ができる。 最初の「Good,Good-Bye」はそれまでのイメージを打ち破る明るい曲だが、 続くアルバム・タイトル曲では、まさしく「好きな歌を思いのままに」歌 うという宣言がなされる。 そして、その次からラストまでが「枕詞」「結詞」でくくられている。 先行シングルとなった「青空ひとりきり」は、個人的には井上陽水の曲で いちばん好きな曲で、初期の曲で歌われていた教科書的な道徳観を大胆に 否定している。 自分は本音でやりたいのだ、という井上陽水の意気込みが感じられる。 それと同時に「Summer」「I氏の結婚」などの力を抜いた曲では、のびの びと歌っている。 「曲り角」は、世間に対する被害者意識や疎外感、自分自身の歪んだ性格 (?)を表現した傑作。 他にも「今年は」「水無月の夜」など、佳曲が多い。                      1996年11月2日 小林アツシ

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