『キャロル/ルイジアンナ』

(CAROL/LOUISIANNA)

《1973年4月発売,PHCL-3027》
  1.ルイジアンナ/2.ヘイ・タクシー/3.やりきれない気持/4.ホープ/
  5.恋の救急車/6.最後の恋人/7.グッド・オールド・ロックン・ロール/
  8.メンフィス・テネシー/9.ワン・ナイト/10.トゥッティー・フルティー/
  11.ジョニー・B・グッド/12.カンサス・シティー

君はキャロルを覚えているかい?キャロルを知っているかい? えっ、矢沢エーちゃんの居たバンドだろうって?間違ってないんだけど。 キャロルのデビュー盤である。ダンプカーの様なパワーを持ったエーちゃん の荷台にはジョニー大倉という非凡なシンガーと内海利勝というこれまた類 希なギタリストが居た。ステージの右端で顔を歪めて熱唱するエーちゃん、 失神するまでイっちゃうジョニー、間でクールな内海とフロントの三人共相 当なキャラクターをもっていたのである。本作品のジャケットに写ってるメ ンバーの一人相原誠(ドラム)はこの期に脱退。後解散までドラムを担当した のは岡崎友。 録音スタッフの間では大いに不評だったという、録音レベルを通常より高めに 設定されたサウンドはトップのルイジアンナのギター・イントロ「カッカー」 の後、鼓膜をふるわすような「くわわいいえいのこうはるいじああな」と炸 裂するのである。見落としてはならないのが内海のギターで彼はエーちゃん と出逢うまでは70年代ロックに浸っていたのだが当時はギター・ヒーローが いっぱい居たからそれらのセンスをロックン・ロールのアドリブに取り入れ る事に成功している(チョーキングの多用等)こともこのバンドの重要な鍵で ある。最初英語だった詞は「売れない」からという理由で日本語(一部英語) に変えられたそれは結果的に日本語ロック対英語派の膠着を突き破るものと なり後のポップス・シーンにも大きな影響を与えた。 発売後あっと言う間にスターダムをのし上がり一時は社会現象にもなった彼 等だったがコンサート会場に暴走族が集まって会場を壊したりして問題にな る程の影響力まであった。未だロックが不良の音楽として存在した時期とも 言えるが当時はロックン・ロールをやるバンドは珍しくギター・バンド全盛 であったからビートルズのハンブルグ時代に注目したのは矢張りエーちゃん のセンスとして素晴らしかったしそれらロックの持つ初期衝動がゾクを刺激 したのに過ぎない。 今となってはドゥービーのメンバーまでバックに従えるまで成功したエーちゃ んの他は役者として活躍してるジョニーを除き全く名前を聞かない状況なの は全くもって寂しいがきっとこれから後もこれだけふっきれているバンドも 出ないだろう。                               笹だんご

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