『フリクション/軋轢』

(FRICTION)

《1980年4月オリジナル発売,WAX RECORDS 32WXD-106》
  1.A-GAS/2.オートマチック・フラ/3.I CAN TELL/4.100年
  5.CRAZY DREAM
  6.CYCLE DANCE/7.COOL FOOL/8.NO THRILL/9.BIG-S/10.OUT

1980年前後にパンク/ニューウェイヴの影響下のもと国内で活動していた バンドにとって最大のテーマは、この国の「状況」に対するいらだちであ り、それを自分たちの手でどう変えていくかだった。 '60年代末のフォーク・シーンが政治的な「状況」を変えようとしたのに対 し、'80年の彼等にとっての「状況」とはもっと自分たちにより近い、たと えばそれはロックをとりまく「状況」といったものだった。 「状況」に対するいらだちをそのままバンド名、そしてアルバムタイトル にしたフリクションこそが、そうした「状況」に対して最もいらだち、真っ 向から立ち向かおうとしたバンドといえる。 このアルバムの音や歌詞からは、そうした彼等のアグレッシブな姿勢と決 して「状況」は安々とは変えられないという事に対するシニカルな視点と がうかがえる。 このファースト・アルバム発表後、ツネマツ・マサトシは脱退しのちにE DPSを結成する。 フリクションはその後も活動を続けているが、個人的にはこのアルバムが 最も時代の空気とマッチしていた傑作だと思う。                     1996年11月6日 小林アツシ

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