月刊LaLaインデックス1987 MONTHLY LaLa INDEX 1987
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白泉社月刊LaLaのインデックスデータ。その1987年版。独断と偏見に満ちた星取表(5点満点)と短評付き。
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月刊LaLa 1987年12月号 |
表紙 | わかつきめぐみ | 「So What?」 |
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作品名 | 作者名 | 連載回数 | サブタイトルなど | 星取表 |
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「小山荘のきらわれ者」 | なかじ有紀 | 第30回 | ★★★ | |
「So What?」 | わかつきめぐみ | 第14回 | Phase14 梅初月 | ★★★ |
「CIPHER」 | 成田美名子 | 第33回 | Scene8.LONG GOODBYE | ★★★★ |
「竜の眠る星」 | 清水玲子 | 第16回 | ★★★ | |
「パッション・パレード」 | 樹なつみ | 第7回 | 第5話 フレンズ | ★★★★ |
「フル−ツ果汁100%」 | 岡野史佳 | 読切 | (第1回) | ★★★ |
「まり子闘争(ウォーズ)」 | かわみなみ | 第9回 | ★★★ | |
「マリーン・ブルー」 | 遠野一生 | 読切 | ★★ | |
「時間をとめて待っていて」 | ひかわきょうこ | 第15回 | ★★★★ | |
「B級ロマンス」 | 原なおこ | 後編 | ★★★ | |
「ブライアン君の休暇」 | しばたひろこ | 第19回 | ★★★ | |
「スクールガール・スクランブル」 | やまざき貴子 | 読切 | 若菜&紫野 | ★★ |
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」 | 玖保キリコ | 第64回 | ★★★ |
中堅の連載陣の盛り上がりはいつも通りだが、この年の中では敢えて特筆すべきポイントは少ないかも。 そんな中では岡野史佳初の長編となる『フル−ツ果汁100%』の第1作が載っていたりするが、デビューからしばらくの、巧みかつ多彩な短編群の印象が強くて、1987年の岡野史佳は「フツーの少女マンガ」という印象で、巧みではあるものの、あまり強い印象はなかったかな。(2004/01/18) |
月刊LaLa 1987年11月号 |
表紙 | ひかわきょうこ |
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作品名 | 作者名 | 連載回数 | サブタイトルなど | 星取表 |
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「竜の眠る星」 | 清水玲子 | 第15回 | ★★★★ | |
「時間をとめて待っていて」 | ひかわきょうこ | 第14回 | ★★★★ | |
「CIPHER」 | 成田美名子 | 第32回 | Scene8.LONG GOODBYE | ★★★★ |
「小山荘のきらわれ者」 | なかじ有紀 | 第29回 | ★★★ | |
「うさぎせんせえ」 | ひのまる | ギャグ | ★★ | |
「青のメソポタミア」 | 秋里和国 | 後編 | 第1部・後編 | ★★★ |
「パッション・パレード」 | 樹なつみ | 第6回 | 第4話 ぼくの好きな先生・後編 | ★★★★ |
「まり子闘争(ウォーズ)」 | かわみなみ | 第8回 | ★★★★ | |
「B級ロマンス」 | 原なおこ | 前編 | ★★★ | |
「ブライアン君の休暇」 | しばたひろこ | 第18回 | ★★★ | |
「X-エクス-」 | 遠野一生 | 読切 | ★★★ | |
「So What?」 | わかつきめぐみ | 第13回 | Phase13 海松緑 | ★★★ |
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」 | 玖保キリコ | 第63回 | ★★★ |
清水玲子『竜の眠る星』が、後の『輝夜姫』に通じる酷薄な展開が見られて★★★★。ただし、この時期は、それまでのジャック&エレナのシリーズがほのぼの路線だった分、同じキャラクターを使った作品でそういう展開があることに微妙に違和感を覚えていた記憶がある。 原なおこ「B級ロマンス」が「若様ズームイン」のキャラクターを使ったシリーズ作品。 それから、増刊の「Short Stories」に載ったのがきっかけかと思うのだが、花とゆめのギャグマンガ家ひのまるがLaLaに登場。当時でいうヘタウマ系の作風で独特の味はあったが、ちょっとパンチは足りない、という印象だったかな。(2004/01/18) |
月刊LaLa 1987年10月号 |
表紙 | 成田美名子 | 「CIPHER」 |
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作品名 | 作者名 | 連載回数 | サブタイトルなど | 星取表 |
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「青のメソポタミア」 | 秋里和国 | 前編 | 第1部・前編 | ★★★ |
「So What?」 | わかつきめぐみ | 第12回 | Phase12 桃栗三年 | ★★★ |
「CIPHER」 | 成田美名子 | 第31回 | Scene8.LONG GOODBYE | ★★★★ |
「パッション・パレード」 | 樹なつみ | 第5回 | 第4話 ぼくの好きな先生・前編 | ★★★★ |
「時間をとめて待っていて」 | ひかわきょうこ | 第13回 | 再開第2回 | ★★★★★ |
「竜の眠る星」 | 清水玲子 | 第14回 | ★★★ | |
「探偵日記」 | くぼた尚子 | 第6話・後編 | 第6話 マイナスワン・後編 | ★★★★ |
「まり子闘争(ウォーズ)」 | かわみなみ | 第7回 | ★★★★ | |
「小山荘のきらわれ者」 | なかじ有紀 | 第28回 | ★★★ | |
「ブライアン君の休暇」 | しばたひろこ | 第17回 | ★★★ | |
「やさしくて哀しい-STILL BE FRIENDS-」 | やまじえびね | 読切 | ★★★ | |
「サンマータイム」 | 小原須磨子 | 読切 | ★★★ | |
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」 | 玖保キリコ | 第62回 | ★★★ |
ひかわきょうこ『時間をとめて待っていて』が再開第2回にして最大のクライマックス。記憶喪失のミリアムが記憶を取り戻すシークエンスに、前作『荒野の天使ども』のクライマックスの回想を重ねてみせる構成は見事。 他誌からのゲストが秋里和国。他のゲストマンガ家と違うのは、最初から「第1部」と銘打った長編シリーズだった点であるが、地球の古代文明が異星からもたらされたというあまりにも古くさい設定を何のひねりもなしにストレートに提示した作品を「SF巨編」と銘打たれると、SFファン的にはかな〜り引いてしまうのであった(笑)。 くぼた尚子『探偵日記』は、まだいくらでも続けられそうな話だったんだけど、これが最終作。くぼた尚子のLaLaへの掲載もこれが最後。くぼた尚子はその後、角川のASUKAなどに作品を掲載するようになるんだけど、大好きなマンガ家だっただけにちょっと複雑。 やまじえびねは、今回はストレートな恋愛もので、やまじえびねにしては珍しい普通の少女マンガという感じ(笑)。(2004/01/18) |
月刊LaLa 1987年9月号 |
表紙 | 清水玲子 | 「竜の眠る星」 |
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作品名 | 作者名 | 連載回数 | サブタイトルなど | 星取表 |
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「時間をとめて待っていて」 | ひかわきょうこ | 第12回 | 再開第1回 | ★★★★ |
「CIPHER」 | 成田美名子 | 第30回 | Scene7.LIGHT AND SHADE | ★★★★ |
「小山荘のきらわれ者」 | なかじ有紀 | 第27回 | ★★★ | |
「素敵なシャイBOY」 | なかじ有紀 | 後編 | ★★★ | |
「ブライアン君の休暇」 | しばたひろこ | 第16回 | ★★★ | |
「パッション・パレード」 | 樹なつみ | 第4回 | 第3話 FIGHT ON! | ★★★★ |
「ためいきのシュガー」 | 岡野史佳 | 読切 | ★★★ | |
「まり子闘争(ウォーズ)」 | かわみなみ | 第6回 | ★★★★ | |
「FLOWERS OF ROMANCE」 | 上條淳士 | 読切 | ★★★★ | |
「竜の眠る星」 | 清水玲子 | 第13回 | ★★★ | |
「探偵日記」 | くぼた尚子 | 第6話・前編 | 第6話 マイナスワン・前編 | ★★★★ |
「So What?」 | わかつきめぐみ | 番外編 | たけちゃんの日記Part2 | ★★ |
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」 | 玖保キリコ | 第61回 | ★★★★ |
ひかわきょうこ『時間をとめて待っていて』がとうとう連載再開。知らないでコミックスでまとめて読むとどこで連載が中断したかわからないと思うのだが、そのあたりの仕事の質は流石にプロだな、と思った。 他誌からのゲストは今回なんと上條淳士(!)。この時期、既にパートナーの女性とは離れて一人になっていたこともあると思うのだが、絵柄は『TO−Y』よりは『SEX』に近いものの、タッチは粗いし、絵としての完成度は今ひとつ。物語は二人の少年がお互いに秘めていた友情以上恋愛未満の感情が起こしてしまった悲劇にまつわるもので、雰囲気はなかなかよかった。ただまあ、このテーマ(笑)の選択は、たぶんに少女マンガを意識してのものだったのは間違いないかと(笑)。 そういえば今回の「シニカル・ヒステリ−・アワ−」は、ツネコが夢で自分以外が象になってしまった世界に紛れ込んでしまうんだけど、ラストまでその夢が覚めないというシュールな展開が不条理でよかったので、珍しく★★★★。(2004/01/18) |
月刊LaLa 1987年8月号 |
表紙 | なかじ有紀 | 「小山荘のきらわれ者」 |
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作品名 | 作者名 | 連載回数 | サブタイトルなど | 星取表 |
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「CIPHER」 | 成田美名子 | 第29回 | Scene7.LIGHT AND SHADE | ★★★★ |
「素敵なシャイBOY」 | なかじ有紀 | 前編 | ★★★ | |
「小山荘のきらわれ者」 | なかじ有紀 | 第26回 | ★★★ | |
「パッション・パレード」 | 樹なつみ | 第3回 | 第2話 アメリカ高校愚連隊・後編 | ★★★★ |
「若様ズームイン」 | 原なおこ | 後編 | ★★★ | |
「まり子闘争(ウォーズ)」 | かわみなみ | 第5回 | ★★★★ | |
「竜の眠る星」 | 清水玲子 | 第12回 | ★★★ | |
「So What?」 | わかつきめぐみ | 第11回 | Phase11 頬染色月 | ★★★ |
「ブライアン君の休暇」 | しばたひろこ | 第15回 | ★★★ | |
「家鴨たちの分際で!4」 | 星崎真紀 | 読切 | 白雪姫奪還!? | ★★★★ |
「カリビアン・チキン」 | 若山信 | 読切 | ★★ | |
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」 | 玖保キリコ | 第60回 | ★★★ |
中堅マンガ家による100P前後編の競作シリーズ「100P HOT LIVE」の第5弾はなかじ有紀「素敵なシャイBOY」は後の連載『カラフルBOX』のパイロット編。 樹なつみ『パッション・パレード』はシリーズ通しての主人公最大のライバル役となるレジー・キングの紹介編。いかなるスポーツをやっても頂点に立ってしまうが故に人生に倦んでいるキングの存在感を説得力のある「絵」として見せている表現力は見事。樹なつみの画風は、デッサン力云々でいえばけっして卓抜した画力ではないが、自身の発想するケレン味のあるストーリーを的確に表現しているな、と思ったのはこの回を読んだときだった。 ちょうどLaLaDXで1〜3が総集編になったばかりの星崎真紀「家鴨たちの分際で!4」はこのシリーズの完結編。全体として、恋愛に不慣れな女の子男の子のぎこちなさが初々しくて味のあるシリーズだったかと。(2004/01/18) |
月刊LaLa 1987年7月号 |
表紙 | 成田美名子 | 「CIPHER」 |
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作品名 | 作者名 | 連載回数 | サブタイトルなど | 星取表 |
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「竜の眠る星」 | 清水玲子 | 第11回 | ★★★ | |
「So What?」 | わかつきめぐみ | 第10回 | Phase10 千客万来 | ★★★ |
「パッション・パレード」 | 樹なつみ | 第2回 | 第2話 アメリカ高校愚連隊・前編 | ★★★★ |
「小山荘のきらわれ者」 | なかじ有紀 | 第25回 | ★★★ | |
「ブライアン君の休暇」 | しばたひろこ | 第14回 | ★★★ | |
「CIPHER」 | 成田美名子 | 第28回 | Scene7.LIGHT AND SHADE | ★★★★ |
「若様ズームイン」 | 原なおこ | 前編 | ★★★ | |
「TAKESHI」 | 谷地恵美子 | 読切 | ★★★ | |
「バタ・トースト再考」 | 若山信 | 読切 | ★★ | |
「まり子闘争(ウォーズ)」 | かわみなみ | 第4回 | ★★★★ | |
「吐夢と不思議な猫」 | 安孫子三和 | 後編 | ★★★ | |
「春泥」 | 小原須磨子 | 読切 | (「スヰートホーム」) | ★★★ |
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」 | 玖保キリコ | 第59回 | ★★★ |
中堅マンガ家による100P前後編の競作シリーズ「100P HOT LIVE」の第4弾は原なおこ「若様ズームイン」。これは長編連載ではないものの、登場キャラクターのそれぞれを交代で主役にしたシリーズ短編がこの後しばらく描き続けられていくことになる。 他誌からのゲストは今回は谷地恵美子。たこい的には趣味ではないのだが、作風の点では藤臣柊子とちょっと雰囲気が近いので、当時の編集者の中に、こういう作風の好きな人がいたのかな、とちょっと邪推してみたり(笑)。(2004/01/18) |
月刊LaLa 1987年6月号 |
表紙 | 清水玲子 | 「竜の眠る星」 |
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作品名 | 作者名 | 連載回数 | サブタイトルなど | 星取表 |
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「パッション・パレード」 | 樹なつみ | 第1回 | 第1話 新大陸 | ★★★★ |
「小山荘のきらわれ者」 | なかじ有紀 | 第24回 | ★★★ | |
「CIPHER」 | 成田美名子 | 第27回 | Scene7.LIGHT AND SHADE | ★★★★ |
「So What?」 | わかつきめぐみ | 番外編 | そー・ほわっと? 番外編 宝船船上大宴会 | ★★ |
「日本有頂天」 | 星崎真紀 | 後編 | ★★★ | |
「吐夢と不思議な猫」 | 安孫子三和 | 前編 | ★★★ | |
「竜の眠る星」 | 清水玲子 | 第10回 | ★★★ | |
「スノーホワイト」 | まえだななよ | 読切 | 第69回LMS第1位 | ★ |
「まり子闘争(ウォーズ)」 | かわみなみ | 第3回 | ★★★★ | |
「プリズム-their sason-」 | 岡野史佳 | 読切 | ★★★ | |
「ブライアン君の休暇」 | しばたひろこ | 第13回 | ★★★ | |
「男冥利の桜散る」 | 北岡伸子 | 読切 | ★★ | |
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」 | 玖保キリコ | 第58回 | ★★★ |
中堅マンガ家による100P前後編の競作シリーズ「100P HOT LIVE」の第3弾は安孫子三和「吐夢と不思議な猫」。言わずと知れた『みかん・絵日記』のパイロット編。 今号から樹なつみ「パッション・パレード」がスタート……なんだけど、1月号で「朱鷺色三角(トライアングル)」が最終回を迎えた後、2月号に「朱鷺色三角(トライアングル)」番外編、3月号だけ休んで4、5月号に「花咲ける青少年」前後編、で6月号にはもう新連載スタート、というのは一般的な少女マンガ家の執筆ペースからは考えられない勢いである。このペースで、なおかつ後のインタビューでは「締切は破ったことがない」といっていたので(笑)、ほとんど人間業とは思えない(笑)。 わかつきめぐみ「So What?」番外編は鈴木慶一プロデュースのイメージアルバム『わかつきめぐみの宝船ワールド』の紹介編。鈴木慶一プロデュースのコミックスイメージアルバムというのは、『綿の国星』とこれの二つだけなので、ムーンライダーズマニア的には貴重な一枚(笑)。と、いっても、『綿の国星』のイメージアルバムというよりムーンライダーズのアルバムといった方がいいような音作りだった『綿の国星』と比べると、こちらはムーンライダーズ周辺の若手ミュージシャンの大集合で、いわゆる「陽気な若き〜」の系列に近いポップなアルバム。当時、鈴木慶一プロデュース、と聞いて期待していたムーンライダーズのファンの中には失望した人も多かったが(笑)、イメージアルバムの本来のユーザーにはこういう内容の方が親切といえよう(笑)。しかし、参加ミュージシャンのラインナップは2004年現在振り返るとなかなか豪華ではある。(2004/01/18) |
月刊LaLa 1987年5月号 |
表紙 | 成田美名子 | 「CIPHER」 |
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作品名 | 作者名 | 連載回数 | サブタイトルなど | 星取表 |
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「So What?」 | わかつきめぐみ | 第9回 | Phase9 八重桜 | ★★★ |
「小山荘のきらわれ者」 | なかじ有紀 | 第23回 | ★★★ | |
「CIPHER NEWS NETWORK」 | 成田美名子 | CIPHERスペシャル番外編A REPORT FROM LONDON | ★★ | |
「日本有頂天」 | 星崎真紀 | 前編 | ★★★ | |
「まり子闘争(ウォーズ)」 | かわみなみ | 第2回 | ★★★★ | |
「花咲ける青少年」 | 樹なつみ | 後編 | マハティ編・後編 | ★★★★ |
「ルイ君に乾杯!」 | 原なおこ | 第14話・後編 | 第14話 ベイビー・ブルーによろしく・後編 | ★★★ |
「竜の眠る星」 | 清水玲子 | 第9回 | ★★★ | |
「ブライアン君の休暇」 | しばたひろこ | 第12回 | ★★★ | |
「うぃっしんぐ・ナッシング」 | ふみづき綾人 | 読切 | ★★ | |
「ラスト・ダンス」 | 望月玲子 | 読切 | ★ | |
「みっつの願い」 | 若山信 | 読切 | ★★ | |
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」 | 玖保キリコ | 第57回 | ★★★ |
中堅マンガ家による100P前後編の競作シリーズ「100P HOT LIVE」の第2弾は星崎真紀「日本有頂天」。死んだ叔父にかかる汚職の嫌疑を晴らすために叔父の過去を調べに日本にやってきたアメリカ人青年をめぐる物語。因みに「100P HOT LIVE」の中で、シリーズにならなかった単発の中編は実はこれだけ(笑)。 原なおこ『ルイ君に乾杯!』はこれが最終回。(2004/01/18) |
月刊LaLa 1987年4月号 |
表紙 | わかつきめぐみ | 「So What?」 |
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作品名 | 作者名 | 連載回数 | サブタイトルなど | 星取表 |
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「小山荘のきらわれ者」 | なかじ有紀 | 第22回 | ★★★ | |
「竜の眠る星」 | 清水玲子 | 第8回 | ★★★ | |
「まり子闘争(ウォーズ)」 | かわみなみ | 第1回 | ★★★★ | |
「花咲ける青少年」 | 樹なつみ | 前編 | マハティ編・前編 | ★★★★ |
「So What?」 | わかつきめぐみ | 第8回 | Phase8 染井吉野 | ★★★ |
「ルイ君に乾杯!」 | 原なおこ | 第14話・前編 | 第14話 ベイビー・ブルーによろしく・前編 | ★★★ |
「家鴨たちの分際で!3」 | 星崎真紀 | 読切 | 放課後にシネマ | ★★★★ |
「ブライアン君の休暇」 | しばたひろこ | 第11回 | ★★★ | |
「CIPHER」 | 成田美名子 | 第26回 | Scene6.EAST END BOYS AND WEST END GIRL | ★★★★ |
「パはパラノイアのパ」 | やまじえびね | 読切 | ★★ | |
「ペンギンの独白」 | 若山信 | 読切 | ★★ | |
「プラス・ONE」 | 北岡伸子 | 読切 | 第11回アテナ新人大賞優秀新人賞 | ★★★ |
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」 | 玖保キリコ | 第56回 | ★★★ |
今号から始まった中堅マンガ家による100P前後編の競作シリーズ「100P HOT LIVE」の第1弾、樹なつみ「花咲ける青少年」は、『パッション・パレード』の後の連載になる『花咲ける青少年』のパイロット編。大きな連載二つの狭間に、次の連載のアイデアが既に湧き出しているあたりにこの時期の樹なつみのとてつもないテンションが伺える。 新連載のかわみなみ『まり子闘争(ウォーズ)』は前作『シャンペン・シャワー』の名物キャラクター、ジョゼをスターキャラクター的に大天使ミカエルの役に割り当て、天使と悪魔の抗争に巻き込まれた女子高生の日常をちょっとコミカルに描いた秀作。かわみなみもこの時期、コンスタントにテンションが高かった一人。 星崎真紀「家鴨たちの分際で!3」は、仲のよい男友達への感情が友情から恋愛にシフトしていく過程を淡々と描いた秀作。 やまじえびね「パはパラノイアのパ」は、やまじえびねにしては狙いどころがちょっとはずれているかな、という印象。 あと、ちょっと寓話的な風味の若山信は、この時期本誌、増刊ともに短編を量産しているが、狙い所としては倉多江美の後継を狙っているのかな、という印象(狙いが成功せいていたかどうかは別として(笑))。(2004/01/18) |
月刊LaLa 1987年3月号 |
表紙 | なかじ有紀 | 「小山荘のきらわれ者」 |
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作品名 | 作者名 | 連載回数 | サブタイトルなど | 星取表 |
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「竜の眠る星」 | 清水玲子 | 第7回 | ★★★ | |
「小山荘のきらわれ者」 | なかじ有紀 | 第21回 | ★★★ | |
「ブライアン君の休暇」 | しばたひろこ | 第10回 | ★★★ | |
「椿の木の下で」 | 大島弓子 | 読切 | 綿の国星★22 | ★★★ |
「CIPHER」 | 成田美名子 | 第25回 | Scene6.EAST END BOYS AND WEST END GIRL | ★★★★ |
「1/2(はんぶん)FAIRY!」 | 岡野史佳 | 読切 | ★★★★ | |
「So What?」 | わかつきめぐみ | 第7回 | Phase7 春分点 | ★★★ |
「Set Me Free…」 | 竹宮惠子 | 後編 | 姫クンスペシャル | ★★★★ |
「放課後に逢おうね」 | 藤臣柊子 | 読切 | ★★ | |
「かくも平穏な日々」 | やまざき貴子 | 読切 | 若菜&紫野 | ★★ |
「ういずあうとSaying」 | 坂本奈穂美 | 読切 | 第11回アテナ新人大賞新人賞 | ★★★ |
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」 | 玖保キリコ | 第55回 | ★★★ |
この号は、なにげにLaLaの歴史の中ではエポック・メイキングかも、と今回リストを整理していてちょっと思った。というのは、前号でも書いたが、竹宮惠子「Set Me Free…」がLaLa掲載の「姫クン」シリーズとしては最終作(竹宮恵子作品の掲載は翌年も1回あるのだが)であり、大島弓子も(特に明記はされていないのだが)今回が「綿の国星」最終作、ということで、LaLa創刊当初からの24年組の起用が、ほぼこの号を持って終わった、という印象があるからである。 連載を持つ中堅陣も、ほぼLaLaでデビューしたマンガ家のみで、さらに他誌からのゲストマンガ家も今回が3回目の掲載となる藤臣柊子ということで、ちょうどこの号が、変りつつある編集方針の過渡期の代表といえるような気がする。実際、この後、他誌から若い世代の中堅マンガ家のゲスト掲載が増えていくことになる。 そんな中で、LaLaデビューマンガ家の有望株岡野史佳が英国ファンタジーの世界観をベースにしたコミカルファンタジーの短編を発表しているのも目を引く。(2004/01/18) |
月刊LaLa 1987年2月号 |
表紙 | 成田美名子 | 「CIPHER」 |
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作品名 | 作者名 | 連載回数 | サブタイトルなど | 星取表 |
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「CIPHER」 | 成田美名子 | 第24回 | Scene6.EAST END BOYS AND WEST END GIRL | ★★★★ |
「ラヴ・ストーリィ」 | 樹なつみ | 読切 | 「朱鷺色三角」番外編 | ★★★ |
「So What?」 | わかつきめぐみ | 第6回 | Phase6 硝子座 | ★★★ |
「家鴨たちの分際で!2」 | 星崎真紀 | 読切 | 君のカオ 僕のカオ | ★★★★ |
「竜の眠る星」 | 清水玲子 | 第6回 | ★★★ | |
「ブライアン君の休暇」 | しばたひろこ | 第9回 | ★★★ | |
「ルイ君に乾杯!」 | 原なおこ | 第13話 | 第13話 ホンメイは誰だ! | ★★★ |
「Set Me Free…」 | 竹宮惠子 | 前編 | 姫クンスペシャル | ★★★★ |
「小山荘のきらわれ者」 | なかじ有紀 | 第20回 | ★★★ | |
「魔冬の世の夢」 | 木村晃子 | 読切 | ★★★ | |
「14日の土曜日」 | 木野章子 | 読切 | 第67回LMS第1位 | ★ |
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」 | 玖保キリコ | 第54回 | ★★★★ |
樹なつみ「ラヴ・ストーリィ」は「朱鷺色三角(トライアングル)」の番外編で、主人公の霖の両親の物語だが、樹なつみ作品に「キャラクターのためにストーリーが奉仕している」(つまりはキャラクターがものすごく立っている)という印象を受けたのはこの作品あたりから、かな。この人の場合、キャラクターが一人いれば、そのためだけにストーリーの1〜2本はいとも容易く出てきてしまうんだな、という印象を強烈に受けた。 あと、星崎真紀「家鴨たちの分際で!」シリーズ第2作に★★★★。この時期から、LaLa掲載時代の終わりくらいまでは、星崎真紀は割とコンスタントに良作を発表していたと思う。 あと、竹宮惠子「Set Me Free…」はLaLa掲載の「姫クン」シリーズとしては最終作。(2004/01/18) |
月刊LaLa 1987年1月号 |
表紙 | 清水玲子 | 「竜の眠る星」 |
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作品名 | 作者名 | 連載回数 | サブタイトルなど | 星取表 |
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「小山荘のきらわれ者」 | なかじ有紀 | 第19回 | ★★★ | |
「So What?」 | わかつきめぐみ | 番外編 | たけちゃんの日記 | ★★★ |
「CIPHER」 | 成田美名子 | 第23回 | Scene6.EAST END BOYS AND WEST END GIRL | ★★★★ |
「ヴィーナス」 | 藤臣柊子 | 読切 | ★★ | |
「朱鷺色三角(トライアングル)」 | 樹なつみ | 最終回 | 最終話 クラクションでさよなら | ★★★★ |
「竜の眠る星」 | 清水玲子 | 第5回 | ★★★ | |
「ブライアン君の休暇」 | しばたひろこ | 第8回 | ★★★ | |
「ハ・ピ・ネ・ス」 | 秋本尚美 | 読切 | ★★★ | |
「ダイヤモンド・ガイ」 | かわみなみ | 後編 | シャンペン・シャワー スペシャル・アンコール・後半戦 | ★★★★ |
「幽霊のいる庭」 | 安孫子三和 | 読切 | ★★★ | |
「ステラ」 | 北村たもつ | 読切 | ★ | |
「スヰートホーム」 | 小原須磨子 | 読切 | ★★★ | |
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」 | 玖保キリコ | 第53回 | ★★★ |
1987年最初の号はそんなに目を惹くものはなし。 樹なつみ「朱鷺色三角(トライアングル)」が最終回だが、まあ、事実上のメインストーリーは前回で終わっていて、事後処理と続編「パッション・パレード」への橋渡し、という感じ。この時点では、ヨコミゾっぽい因習的伝奇的どろどろの設定にオカルト、SFの要素をうまく絡めたテンポのよいエンタテイメント、という印象だったのだが、「パッション・パレード」があそこまで化けるとは……。 あと、この最終回でちょっと語られた霖の父親の設定〜名家の跡取りで、あまりにも完璧な人間で、本人は自分の存在にも周囲の環境にも執着がなく、あっさりとその立場を捨ててしまったりするんだけど、コンプレックスの塊の弟の目から見ると、そんな兄が憎くもあり、憎みながらも純粋な憧憬の感情も隠すことが出来ない〜というのは、今読むと何かに似ているな、と思ってちょっと考えてみたのだが、プチフラワー時代の上杉可南子にそういう作品があったのを思い出した。あと、佐藤史生「この貧しき地上に」にも同じようなシチュエーションがあったな。同じ設定でも、作者のカラーによって全然違う雰囲気の物語ができ上がるんだな、という点では、それぞれ読み比べてみるものまた一興かと(笑)。 秋本尚美「ハ・ピ・ネ・ス」は18歳で結婚して妊娠してしまった主婦の憂鬱を描いたレディースコミック的短編。というか、既にこの時期、集英社のレディース雑誌にも作品が載り始めていたので、「的」というよりは「そのもの」といった方が妥当か(笑)。(2003/01/13) |
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