ぼくはこんなにも東京で観劇を2004-2005
About theatergoing 2004-2005
たこいきおし

 『糸納豆EXPRESS』誌上に発表され、よくわからないけどなぜか各方面から好評を得ているたこいの日記の電脳版。ネット上からは消失している分についてテーマ別(?)に再編集してみました。
 今回は宝塚とかキャラメルボックスとか、観劇にまつわる部分と、その他いろいろな部分の抜粋。


2004年11月20日(土)

 京フェスに久しぶりに参加する。今回は会場が京都大学構内というのが異色(笑)。本会企画はどれも面白かったけど、国書刊行会「未来の文学」のパネルが大爆笑(笑)。

 なんでも、去年の京フェスで「最近たこいを見ない」といわれていたらしいのだが(笑)、よくよく数え直してみたら最後に参加したのが1995年だったので、9年ぶり(笑)。と、いう話をKSFAの面々にしたら、「9年くらいなら最近の範囲内(笑)」ということでおおむね意見の一致を見た(笑)。


11月21日(日)

 京フェス明け。京都の街をてくてく歩きながら三々五々解散。帰りがけ、京都駅前の書店で久しぶりにじっくりと本を物色。奇想コレクションとか中心にいろいろ買い込んで帰宅。


11月25日(木)

 京都で買ってきたテリー・ビッスン『ふたりジャネット』など読み始める。これは面白い。装丁も洒落ててマル。


11月27日(土)

 本屋であずまきよひこ『よつばと!』3巻など買う。夏休みの子供たちの日常を淡々と描きつつ、たまにちょっと普通とは外したところで不思議な笑いが出現するところがマル。3巻収録の話だとみんなで花火をする話の最後のコマが、オチになってるんだかなんだかわからないんだけど(笑)、コマを眺めていると不思議とくすくす笑いが浮かんで来て(笑)、たこい的にはツボ(笑)。


11月28日(日)

 風呂上がりに、北野武版の『座頭市』をTVでやっていたので観てみる。思ったよりは普通の時代劇で退屈はしない。が、音楽が思っていたほどには鈴木慶一していなかったので、そのあたりはやや喰い足りず(笑)。


12月1日(水)

 今日は出張。車中の友は読みさしのテリー・ビッスン『ふたりジャネット』。「英国航行中」が何とも味わい深い。表題作「ふたりジャネット」も妙な話(笑)でなかなか。


12月2日(木)

 夕方、静岡駅前のホールでパイプオルガンとピアノとソプラノのコンサートなど鑑賞。いや、妻が知人からチケットをもらったので、一足先にクリスマス気分ということで。しかし、パイプオルガンの演奏というのは全身運動だな、といつ見ても思う。


12月4日(土)

 2時からサンシャイン劇場でキャラメルボックスのクリスマス公演『スキップ』を観劇。内容的には基本的に北村薫の原作そのまんまだが、演劇としての味付けの部分で、いかにもキャラメルボックスらしい仕掛けはあったので(ネタバレになるので詳細は書かないけど)、評価はまずますかと。加えて言うならば、キャラメルボックスらしい随所随所に挟まる笑いがストーリーの重さに対するいい意味での緩衝材になっていて、原作を北村薫の地の文で読むよりすんなり鑑賞できたと思う。あと、もともと北村薫の方向性とキャラメルボックスの方向性に重なる部分があることは感じていたのだが、その点は今回実演で再確認できた。その意味では北村薫の原作とキャラメルボックスの演出は幸運な出会いの部類かも。

 因みに、キャラメルボックスの名物俳優西川浩幸が北村薫の教え子にあたる、という話は今回パンフレットを読んで初めて知った。まあ、その当時北村薫はまだ一介の高校教師であった筈なので、乱暴な例えをするなら、夏目漱石と寺田寅彦の関係に近いかも(笑)。


12月5日(日)

 昼食の後、シアターコクーンで野田MAPの『走れメルス』を観劇。これは新作ではなく遊眠社時代の演目の再演とのこと。二つの世界の物語が平行して語られつつ、次第にお互いが侵食しあっていく物語構造と、言葉遊びに満ち満ちたパフォーマンスはいかにも野田秀樹、という感じだが、今回の演目では、テーマ的にはラディカルでもアグレッシブでもなかったので、そのあたりはやや喰い足りず(笑)。まあ、毎回政治宗教ネタというのもそれはそれでマンネリ化の危険はあると思うが(笑)。

 新幹線で帰途に就く。車中の友はティプトリー『すべてのまぼろしはキンタナ・ローの海に消えた』。良質の幻想譚といった風情でなかなか。装丁も趣味がよくて気に入っている。シンプルな挿絵が作品のイメージを壊さず、読者の想像力を邪魔することもなく、うまく作品の一部になっている感じ。ただ、スクリーントーン(?)の小技の効いたシンプルな挿絵を見ていたら、ちょっと昔のDivergenceの頃のファンジン作りを思い出したりして(笑)。


12月24日(金)

 レコード屋で映美くららちゃん出演の宝塚月組公演『Guys and Dolls』のDVDなど買う(著作権の関係でTVでは放映されそうにないので(笑))。本屋では、那州雪絵『魔法使いの娘』2巻とか、国書刊行会のディッシュ『アジアの岸辺』とか、かがみあきら選集『ワインカラー物語』など買う。

 夕食のBGVは買ったばかりの『Guys and Dolls』。この公演、妻は生で観ているけど、たこいは観ていない。くららちゃんのファン(笑)、とかいいつつ、生で観てない公演がけっこうあるんだな(笑)。


12月25日(土)

 たこいは毎月買っている(笑)装苑であるが、今月号(2月号)は森薫描き下ろしイラスト付のページがあるので、普段は買わない層にもちょっと売れるかも(笑)。因みにメインの特集は「ゴスロリ」(笑)で(嘘ではない。本当にそうなのである(笑))、森薫コーナーも実はその一部なんだけど(笑)、これはまあ編集部狙いすぎかも(笑)。ただ、雑誌が雑誌なので(笑)、『エマ』目当てに買うような層が考える「ゴスロリ」とは随分方向性は異なると思うけど(笑)。


12月29日(水)

 東海道線でとことこと東京へ。車中の友は読みさしだったティプトリー『キンタナ・ロー』。主人公が聞き手になって奇妙な物語が語られる、というのはつまりは典型的な「酒場もの」のスタイルか。

 その後は東北新幹線で仙台へ。車中の友はこちらも読みさしだったビッスン『ふたりジャネット』。「冥界飛行士」は死後の世界ネタでなかなか読みごたえあり。たこいは小学生の頃に読んだシェクリィの『不死販売株式会社』でSFに目覚めたので、こういう作品を読むとちょっと感慨深いものがある。「穴のなかの穴」はまた対照的なバカSFで大笑い。この2作を読んで、『ふたりジャネット』はたこい的にはオールタイムベスト級の短編集に認定(笑)。就職してから読んだ短編集の中でオールタイムベストに入れたくなるのはワトスン『スローバード』以来かも(笑)。


12月30日(木)

 午後から一家4人で富谷町に最近できたシネコンに『ハウルの動く城』など観に行く。まあ、おおざっぱにまとめると(笑)、宮崎駿のセカイ系(笑)? 背景で進行している戦争には何の説明もなく、主人公の個人的な内的危機がストーリーの主軸で、でもその内的危機の救済が結果的に世界の危機とも相関している、という点で(笑)。因みに、事前に原作を読んでいた妻に言わせると説明不足とのこと(笑)。まあ、いかにもそんな感じではある(笑)。

 総じて、ハウルもヒロインも性格や行動原理がよくわからないまま話だけはどんどん進んでいくあたりが全体を通じてのなんとはない居心地の悪さの原因かと(笑)。ただ、映像表現の点ではやはりよくできていて、これを観ていると、原作版『ナウシカ』を3部作くらいで再アニメ化、とか、『雑想ノート』の中の「豚の虎」あたりのアニメ化、が観てみたい、と、思う。あと、やっぱり細田守版の『ハウル』は観てみたかったかも(笑)。


2005年1月8日(土)

 レコード屋で妻はクミコのコンサートのチケットを買ったり、たこいはムーンライダーズの『アマチュアアカデミー』を買ったり。

 帰宅して、妻はTVで韓国ドラマとか観ている(笑)。たこいは昨年末に買ったディッシュ『アジアの岸辺』など読み始める。ううむ(笑)。最近SFづいているな(笑)。

 夕食後、京フェス帰りに買ったベスター『願い星、叶い星』をパラパラめくる。ううむ(笑)。最近SFづいているな(笑)。


1月9日(日)

 昼食は、たこいの誕生日の前祝いで藤枝のイタ飯屋へ。この店は2回目だが、料理はまあまあ。雰囲気は、内装がちょっとムーディで、若手のスタッフが多くて、ケーキにも力を入れていて、客もカップルか女性客メイン、と。なかじ有紀『ハッスルで行こう』のピッコロにちょっと近いかも(笑)。


1月10日(月)

 午前中は年末までに録画しておいた『ナディア』のラスト5話を焼いて、動作確認がてら流す。

 午後は、『ナディア』の勢いでやはり昨年末にキッズステーションの一挙放映を録画しておいた『トップをねらえ!』を一挙上映(笑)。ウラシマ効果とかはちょっと解説を入れたのだが(笑)、妻曰く「まあ普通に面白かった」とのこと。たこいはというと、ほとんど条件反射(笑)で目頭熱くしながら観てましたけど(笑)。

 あと、妻がニコラ・テスラを知らないというので(笑)、プリースト『奇術師』を読ませる前の下勉強(笑)として、荒木飛呂彦(笑)&鬼窪浩久『変人偏屈列伝』(笑)など読ませてみる(笑)。いや、うちには他に適当なニコラ・テスラの資料がなかったので(笑)。


1月12日(水)

 アップルから大方の予想通りの新製品が発表されたようで、まあ、ユーザーとしては何より、かな。iPod Shuffleは、10980円でUSBメモリとしても使えるんだったら、うっかり買っちゃいそうだ(笑)。Mac miniも、G4 Cubeの後継機っぽくて、値段も安いので、うっかり買っちゃいそうだ(笑)。iPod Shuffleは、店頭で在庫があったら即買いかも(笑)。


1月13日(木)

 40歳の誕生日。妻がお寿司とプリンを買っていてくれた。ううむ。持つべきものは妻である。


1月15日(土)

 1/24に閉店することが決まったという静岡のカールヘルムへ。明るいオレンジ色(妻曰く「お父さん色(笑)」というか「ちよ父色(笑)」)のトレーナー布地のキャップと朱色っぽいオレンジのニットキャップがセール品で半額と安かったのでちょっと所望(笑)。

 因みに、この先カールヘルムはピンクハウスの店舗で細々と売られるようになるとのこと(笑)。まあ、たこいをカールヘルムにハメた店員さんが目下ピンクハウスのチーフなので、品数は減るけどぐるっと回って元に戻っただけ、という説もあり(笑)。しかし、静岡でたこいが通う店はつぶれるの法則(笑)は飲食店だけではなかったのか(笑)。その後、やはりセール中のピンクハウスに行ってちょっとあいさつしたりとか。

 レコード屋では、入り口のワゴンセールでDVDが1枚999円(笑)で投げ売りされていて、『ブルブラ』と『ブルブラ2000』があったのでつい買ってしまう。しかしこのDVDの過剰供給と過当競争はどこまで行くやら(笑)。


1月16日(日)

 午後は読みさしのベスター『願い星、叶い星』など読む。各短編とも、アイデアやオチ自体はやっぱり古いと思うんだけど、視覚に訴える描写、バイオレンス的な要素などの印象の強烈さと、語り口のうまさから、古さを思っていたほどには感じさせない。SFのアイデアとかガジェットが使い古された現在にあっては、こういう話は確かに異色作家短編集的なニュアンスで読めるかな、と思った。


1月19日(水)

 今日は本社に出張。移動は新幹線。車中の友は読みさしのベスター『願い星、叶い星』。中編「地獄は永遠に」が圧巻。一人一人の人間にとっての地獄とは……というネタ、という点では、ティプトリー「けむりは永遠に」あたりが近いかな(そういえば、たこいも高校時代にそういうネタのショートショート(笑)を書いたことがあった(笑)。いま思い出したけど(笑))。あと、短編集全体に共通して、デカダンな雰囲気があるのもポイント高し。買うときに期待した以上に楽しめた1冊かと。

 出張の用事は早めに終わったので、帰りがけ、ちょっと秋葉原を散策。ソフマップで最近懸案だったUSBメモリ(256MB)とAirMacExpressなど所望する。

 寝る前に早速買ったものの動作確認をしてみると、USBメモリは差し込んだだけでフォーマットもなしにあっさり認識するし、iBookG4がAirMac標準搭載モデルだったので、AirMacExpressもルーターからのケーブルを接続して設定アシスタントを使うとあっさり開通。念願のこたつパソコン(笑)が可能になったのでめでたしめでたし。


1月20日(木)

 このところSFづいているので(笑)、本棚の積読本の山から「20世紀SF」とか引っ張り出してきてぱらぱら眺めたりしている(笑)。


1月22日(土)

 その後、BSで『学園アリス』とか『うる星やつら』とか観る。『学園アリス』は原作読んでないんだけど、アニメだけ観ていると『こどものおもちゃ』っぽい感じかなあ。


1月23日(日)

 久しぶりにアニメイトを覗いてみたら、買っていなかった桑田乃梨子『豪放ライラック』1巻をみつけたので購入。本屋では奇想コレクションのハミルトン『フェッセンデンの宇宙』とプリースト『魔法』など買う。レコード屋ではムーンライダーズの月面讃歌ライブのDVDなど買う。しかし、かつてビデオで出ていたものの再発とはいえ、税抜2300円という価格はどうよ(笑)? 先週の『ブルブラ』DVDもそうだが、CDよりDVDの方が一般に安いというのが、LD時代の映像ソフトの価格基準になじんでいた人間にはなんとも違和感をぬぐえないものが……(笑)。

 『豪放ライラック』は桑田乃梨子久しぶりのセーラー服もの(笑)というか、女子校寮生もの。桑田乃梨子節(笑)が思う存分満喫できて吉。たこい以上に妻がいたくお気に入りの様子ではあった(笑)。


1月26日(水)

 夜は引き続き読みさしのディッシュ『アジアの岸辺』とかハミルトン『フェッセンデンの宇宙』とかザッピング的にぱらぱらめくってみたり。


1月27日(木)

 妻が録画しておいたキッズステーションのアニメ『だめっこどうぶつ』を2話分観てみる。話はどってことないというか(笑)、原作のとぼけた味をうまく出しきれていない気がするが、作画に関しては、桑田乃梨子のあの不安定な描線の雰囲気をうまく再現していて、その点は予想以上の出来といえるかも(笑)。


1月29日(土)

 録画して観てなかった『わたしのグランパ』など鑑賞する。監督東陽一というのはちょっと意外だったけど、おおよそ順当に面白かった。映像的にも、まあ東陽一といわれればそれっぽい、といういかにも「映画的」なショットが散見されてなかなか。

 その後、これまた録画して観ていなかった『ゴジラ対へドラ』など観る。このサイケでシュールな映像はやはり異色である(笑)。子供の頃映画館で観たときはサイケなゴーゴークラブのシーンとか、けっこう怖かった覚えがあるんだけど(笑)。あと主題歌(水銀、コバルト、カドミウム〜)は強烈に頭に焼き付けられてたな(笑)。

 いや、これ、昨年末のNHKのゴジラ特集でやっていたんだけど、対決ものの定番的な作品の中に『ヘドラ』を入れてみたり、大森一樹時代からは『ビオランテ』を選んでみたり、かなり「わかっている」セレクトだったと思うんだけど、どうか(笑)?

 因みに夕食のBGVは『ゴジラ対メカゴジラ』(笑)。これ、実はたこいが生まれた初めて一人で観に行った映画だったりするんだが、そう思うとなかなか感慨深いものが(笑)。当時は「ゴジラ誕生20周年記念映画」という肩書きがあまりわからなかったけど、今観ると、当時のゴジラ映画にしてはゴジラ以外のスパイアクション的な味つけの部分がかなり力入っているのと、沖縄返還から間もなく、海洋博を間近に控えていて、沖縄観光振興の色合いも強かったことがうかがわれる(笑)。まあ、キングシーサーなんて守護獣が出てくるくらいだし(笑)。それで思い出したけど、この時の東宝チャンピオン祭りって、冒頭に当時ヒットしていたフィンガー5のドキュメンタリーがあったりしたんだけど、その辺も含めて、当時子供心に覚えていた以上に、今にして思うと沖縄色が強かった、ということになるか(笑)。


1月30日(日)

 ジャスコにちょっと買い物へ。しかし、ジャスコの書店にまでビッスン『ふたりジャネット』が置いてあったのにはびっくり(笑)。売れているのか(笑)?


1月31日(月)

 録画してあった『ペーパームーン』をダビングがてら鑑賞。久しぶりに観たが、やっぱり好きだな(笑)。

 やはり録画して観てなかった『ユージュアル・サスペクツ』など鑑賞(これは妻のオススメで)。叙述トリック的な演出が効いていて、なかなか楽しめた。


2月5日(土)

 夕方から待合せして東北大SF研のOB&OGの新年会。路地裏のちょっと隠れ家っぽい居酒屋で1次会。料理の量が多くてけっこうお腹いっぱいになる。2次会は森さんのマンションでワインなど飲みながらまったりする。森さんのパソコンを借りて、最近立ち上げたmixi上の東北大SF研暫定部室のデモをしてみたりもした。


2月13日(日)

 朝から『仮面ライダー響鬼』第2話など観る。『アギト』以降、毎回リセットされる世界観とか、複数登場するイケメンライダー(笑)とか、何が進行しているのが事態の全貌がわからない展開とか、たまに意味のないギャグ話が入るとか(笑)、「戦隊もの」ほどじゃないけど、「平成ライダーもの(?)」のフォーマットがよくも悪くも出来上がってしまっていたのを、もう一度リセットしてみせた、という点は評価に値すると思う。それだけじゃなくて、主人公が最初からわりとナチュラルに「正義の味方」を指向している、というあたりも含めて、『クウガ』を初めて観たときに近い印象がある。

 因みに、メインライターのきだつよしは妻ご贔屓の特撮パロディ劇団(?)「TEAM発砲B-ZIN」の主催者で、実は『クウガ』にもほんのちょっとだけ参加していたことがある。ただ、リアル刑事ドラマ指向の『クウガ』の中で、「仮面ライダー本郷猛は改造人間である……」的なナレーションを多用した総集編を作ってしまって、『クウガ』の中では浮きまくっていたんだけど(笑)。……というのは、妻と結婚していなかったら語れなかった蘊蓄(笑)、ということで(笑)。


2月14日(月)

 静岡市内の本屋で安野モヨコ『監督不行届』とこうの史代『夕凪の街 桜の国』その他を買う。

 『監督不行届』には大爆笑(笑)。いろいろ思い当たる話はあるが(笑)、たこい家に当てはめるとたまに妻が庵野役に当たってしまうネタとかがあるのはご愛敬(笑)。

 『夕凪の街 桜の国』は、朴訥な絵柄と、淡々とした日常の描写と、主人公の世代が徐々に移り変わっていくオムニバス構成が効いていて、確かにこれは、人にすすめたくなる傑作。

 しかし、『監督不行届』と『夕凪の街 桜の国』を同じ日に買って読む、というのは自分でやってしまったこととはいえ、ちょっと人としてどうかと思った(笑)。しかし、この2冊を隣り合わせて置いておく書店の方も、書店としてちょっと、どうかと思うが(笑)。


2月24日(木)

 先日妻が東京の本屋で桑田乃梨子をいろいろ買い込んで来た。『豪放ライラック』2巻とか『飼うか飼われるか』とか(笑)。あと、お土産に「ひめくりよつばと!」も買ってきてくれる(笑)。因みに、桑田乃梨子に関しては、最近はたこいより妻の方がよほどハマっていると思う(笑)。『だめっこどうぶつ』のアニメも妻が毎日録画しているし(笑)。主題歌の一説(「いいじゃんいいじゃん〜」)が頭をぐるぐるしているとか言ってるし(笑)。まあ、よいこと……かなあ(笑)。


2月25日(金)

 ケーブルTVの予定表を見ていたら、3/1からキッズステーションで『ガオガイガー』が始まるとのこと。録らねば(笑)!

 ……と、これを書いている横では妻が『監督不行届』を熱心にめくっていたり(笑)。まあ、よいこと……かなあ(笑)。


2月27日(日)

 『響鬼』の妙なカットバック手法とか、妙なミュージカル演出(笑)はちょっとクセになりつつあるかも(笑)。まあ、そのへんの演出面のクセはともかく、ディスクアニマルって、要するに式神(紙人形の代わりに光学ディスクが依代)だよね、とか、太鼓で化け物を倒すのは、敵の固有振動数の波動を与えて粉砕するという原理? とか、見た目にも分かりやすいけど、それなりのバックグラウンドもありそうな設定も好印象。今後にも期待。

 あとヒビキ家(?)の甘味処には、実は去年こんなことになるとは知らずにいっぺん行ったことがあったんだけど、今度また行ってみよう(笑)。


3月4日(金)

 午後半休で上京。いったん妻の実家に荷物を置き、20時半過ぎに一人で渋谷へ。一晩限定の上映会。林静一監督作品ではちみつぱい(!)が音楽を担当しているという幻の成人映画「夜にほほよせ」の上映会&トークショウ。トークショウは林静一、松本隆、鈴木慶一というメンバーだったのだが、肝心の映画の話はほとんどなしで(笑)、主に松本隆の少年時代の音楽との出会いとか、そんな話中心。鈴木慶一はめったにしゃべらず(笑)。まあ、それはそれで面白かったからいいんだけど(笑)。トークの最後5分くらいで駆け足で上映作品の説明があったが、上映されてみると、フィルムのどこにも「夜にほほよせ」というタイトルはなくて、画面上のタイトルは「SEX予備軍・狂い咲き」というものだった(まあ、なにしろ昔の成人映画なので(笑))。この上映会、林静一のイラスト集発売記念イベントだったので、林静一らしい語感のタイトルを上映会用に用意したのか(笑)? そのあたりの説明が本当はトークショウの中で欲しかったかも(笑)。映画の内容自体は林静一→ガロ→青春残酷物語、という雰囲気。ちょっとした俳優女優のポーズや構図にストイックなエロティシズムがあるのが林静一らしいといえばらしいか? しかし、時折大写しになる踏切とか列車とか工場とか、内省的なテーマ性とか、なんとなく「夏エヴァ」を連想してしまうのは受け取る側に問題があるのか(笑)?


3月5日(土)

 職場のつてでチケットが手に入ったので、東京都写真美術館に噂の「グローバルメディア2005・OTAKU:人格=空間=都市」など観に行く。噂だけだと何故建築関係の展示会で日本のおたく文化が紹介? という疑問がちょっとあったのだが(笑)、解説を読んで納得。おたく個人個人の部屋の中で展開されていたある意味羞恥を伴う混沌が、コミケのような形で公共空間に展開を始め、さらには秋葉原という特定の街におたくが集まることで、街そのものがおたくの部屋の混沌を反映した姿に変貌していく、という過程を展示の中で再現したというコンセプトとのことで、そういわれてみると、非常に話がクリアなんだけど、ネット上のニュースとかでは、エキセントリックと言うか、羞恥プレイ(笑)な展示内容の紹介ばかりで、上記のようなコンセプトに触れられていたのはあんまりなかったように思うんだけど。

 ついでに、同時開催されていた文化庁メディア芸術祭も覗いてみる。何年か前に一度観たときは、インタラクティブなおもちゃ(?)がいろいろあって触っているだけでも楽しめたんだけど、今回の展示物は見るだけのものが多くてわりと地味め。入り口のあたりにあった音と光を使った点字学習キット(?)が比較的面白かったか(妻に言わせると、使い勝手が悪いとのことだが(笑))。そういえば、文化庁メディア芸術祭のパンフレットでは、「OTAKU」も展示の一部、みたいな扱いになっていた(笑)。因みに、売店では「OTAKU」のパンフレットは大変な人気(笑)で既に売り切れとのこと(笑)。

 因みに、出ようとしたら「おたくがどの程度のものか見せてもらおうじゃないか(笑)」とかなんとか大声で話しながら入ってきた、たぶん普段の休日はほとんど秋葉原で過ごしている風情の3人組がいたので、ちょっと笑ってしまった(笑)。そう思ってガーデンプレイスを歩いてみると、同じように「OTAKU」を見に来たとおぼしき人がちらほらいたかなあ(笑)。まあ、人のことは言えないが(笑)。

 その後、銀座に移動。アップルストアに行ってみたら、秋葉原では入荷待ちのiPod shuffleが山のように並んでいて、iPod関連製品を買う人で行列が出来ている。開店直後の休日でも人影まばらなストアを覚えていると、昔日の感があるなあ(笑)。とはいe、妻にiPod shuffleの実物を見せたところ「いらない」とのことだったので、なにも買わずに店を出る(笑)。

 その後、東京宝塚劇場で宙組公演『ホテル・ステラマリス』など観劇。昨年観た同じ宙組の『BOX MAN』などと同じ脚本家の作品との予備情報で期待していたのだが、経営危機に陥った歴史あるリゾートホテルをめぐる物語をちょっとコミカルな味つけのテンポよい演出で語るスタイルが共通していて、やはりたこい的にはいちばん好きなタイプの作品だったので、ストーリー自体は予定調和ではあるんだけど、おおよそ満足。レビューの方もまあまあ。ここ2年くらいだと、実は宙組が地味に秀作が多いかも(笑)。


3月6日(日)

 サンシャイン劇場でキャラメルボックス『TRUTH』を観劇。これは、初演版を妻がDVDで買ったので観たことはあるのだが、幕末を舞台にした小藩の武士たちの物語でなかなかの力作。今回、主役3人が初演版と同じキャスト、ということで、上川隆也が出ているので、チケットは大変取りにくかったらしく、サポータークラブに入っている妻でも2階席がやっと。そういえばたこいはサンシャイン劇場の2階席で観劇するのは初めてだったりして(笑)。劇の方は……おおよその内容は覚えているとはいえ、キャラメルボックスの生時代劇はやはりなかなか。しかし、序盤は上川隆也のアドリブが暴走しまくっていたので、後からDVDで観るつもりの人(そんな人いるのか(笑)?)には初演版の方をオススメしておきたい。


3月10日(木)

 珍しくドラマ『富豪刑事』など観てしまったが、レギュラーの山下真司がラグビーのコーチ(笑)をしていて、犯人役に松村雄基(笑)を引っ張ってきて、何ともあからさまな『スクールウォーズ』のパロディをやっていたので(笑)、ドラマの出来はともかく(笑)、うっかり笑ってしまう(笑)。ラグビーの試合のシーンに流れるBGMがまた、『HERO』にそっくりのアレンジなんだけど、微妙にメロディラインが違う曲を使っていて、無駄に凝っている(笑)。とはいえ、これはもはや『富豪刑事』でも筒井康隆でもないな(笑)。


3月15日(火)

 風呂上がりに妻が「『鼠と猫のゲーム』読まなくちゃ」とか口走っていたが(笑)、タイトル違うって(笑)。もしかして『トムとジェリー』(笑)? コードウェイナー・スミス教育の道は険しい(笑)。


3月18日(金)

 最近、妻は自主的にたまっていた『ガオガイガー』の録画を観ているとのこと。よしよし(笑)。


3月21日(月)

 清水のシネコンで『ONE  PIECE オマツリ男爵と秘密の島』など鑑賞。期待以上の出来で、前半のギャグで大笑い、後半のダークな展開でハラハラして、ストーリー展開と絶妙に絡む緩急自在の演出にはもう脱帽。『ハウル〜』の10倍は面白いので、今回の勝負(?)は細田守の勝ちだ(笑)! 宮崎駿の内的欲望がある意味爆発していた『千と千尋〜』はまだしも(笑)、『ハウル〜』を観る限りでは、ジブリ=宮崎駿ブランドはほぼかつての黒沢映画の位置〜大作主義で、予算も十分に使い、技術的には過不足なく、名前だけで一定以上の観客動員が確約されているが、内容は???という〜に到達してしまった気がする(笑)。

 ジブリの失敗は、一般の観客が「宮崎駿」という監督の名前、作風を意識してしまう前に特定の監督に依存しないジブリブランドを確立できず、後進の育成も遅々として進まず(近藤善文を失ったアクシデントもあり)、そのうちに世間的に「面白い作品を作っているのはジブリではなく宮崎駿である」という認識が定着してしまったことで、今となっては、ジブリブランドで若手を育てにくい環境になってしまっている訳で、細田守降板の真相はわからないものの、細田守版『ハウル〜』が実現していたら、現状に対するブレイクスルーになっていた可能性があっただけに、まあ、残念という他ない。

 そういえば、たこいが「細田守の新作だ〜!」と大騒ぎしながら観に行ったにもかかわらず(笑)、妻は映画館を出てパンフレットの細田守の写真を見るまで細田守と押井守の区別がついていなかった模様(笑)。おたく教育の道はまだまだ遠い(笑)。


3月26日(土)

 夕方からちょっと買い物。本屋では久美沙織ノベライズの小説版『エマ』など買う。本屋のそばのケーキ屋では入籍3年7ケ月祝い(笑)のケーキを買ってみたり。

 帰宅してケーキでちょっとお茶する。その後、妻が思いつきで録画しておいてくれた『ケロロ軍曹』など観る(笑)。『ケロロ軍曹』を観るのはこれが初めて(笑)。なんと最終回だったが、いきなり『ウルトラセブン』最終回のパクリだったので笑ってしまう(笑)。あと、話全体としては、「さようならドラえもん」だよね、これ(笑)。とはいえ、初めて観るのにけっこう目頭が熱くなってしまう(笑)。来週からは時間帯を変えて続行とのことなので、心を入れ替えてちゃんと観ることにしよう(笑)。

 ほどなく『CCさくら』が始まったが、ちょうど「最後のクロウカード」の回で、盛り上がってはいるが、妻の『CCさくら』教育は最近ほとんど進んでいなかったかな。今度LDで補完しとこう(笑)。


4月2日(土)

 帰途、本屋に寄って『エマ』5巻、『マリア様がみてる・妹オーディション』など購入。しかし、偶然とはいえ、2冊ともメイド服の女性が表紙イラストを飾っているというのはいかがなものか(笑)?


4月3日(日)

 朝は5時過ぎに目が覚めてしまう(笑)。寝つけないので、昨日買った『マリア様〜』など読む。まあ、今回は一応妹問題に多少の進展があったのと、その進展の部分(特に黄薔薇の方)に多少のひねりがあったので、まあまあ。紅薔薇の方も、既に立っていたフラグ(笑)に従って、ちょっとだけ進展があったので、次巻あたりが落としどころか? ただ、最近、『涼風さつさつ』がこのシリーズの頂点だったような気がちょっとしている。

 15時くらいにJRで浜松へ。浜松では久しぶりにクミコのライブなど鑑賞。まあ、クミコの最近の活動には自分の興味の範囲からずれて来ているところもあるんだけど、やっぱり生で聴くクミコの声の迫力は健在。まあ、「幽霊」を生で聴くためにライブに行っているようなものかな。この曲は何回生で聴いてもいい。ただ、今回2回目となる会場の浜松フォルテホール、このくらいの広さだと、マイクなしの生楽器&生声でもいいように思うんだけど、それはやってくれないんだろうなあ。昔一度だけ、静岡の小さいホールでピアノだけをバックに生声のライブを初めて聴いたときの感動が忘れられないので、たまには生声で聴いてみたいんだけど……。


4月4日(月)

 録画したあったWOWOWの『巷説百物語・狐者異(こわい)』など観てみる。いや、まあ、多分そうだろうとは思っていたけど(笑)、完膚無きまでに『必殺』オマージュ作品でした(笑)。悪の親玉が替え玉を使って生き延びているあたりは『仕置人』第1話、親玉が奉行所の与力でちょっと不気味な存在感があるあたり〜嶋田久作をあてていたが、昔で言えば岸田森の雰囲気〜は『新・仕置人』第1話が元ネタと見て間違いあるまい(笑)。捕まえた親玉をただ殺すだけでは済まさないあたりも初期の『仕置人』テイスト。謎解き(と、いうほどでもないか?)の部分に京極テイストがちょっとはあるものの、全体としては、京極ファンよりは『必殺』ファンの方にオススメの作品かな、ということで(笑)。


4月9日(土)

 東海道線でとことこと上京。横浜〜八王子経由で西立川へ。改札で待合せ。同じ列車だった松永夫妻とはすぐ合流。佳月子さんにたこいが開発した発泡酒が美味しいとほめてもらえたのはちょっとうれしかった。あとは、ケーブルTVの話題で、松永家では時代劇チャンネルで『必殺』教育が着々と進行しているとのこと。佳月子さんは『仕置人』の山崎努がお気に入りとか。あとは、たこい家同様『ガガガ』教育も進行中らしいぞ(笑)。

 次の列車で森さんとうちの妻到着。全員揃ったので昭和記念公園へ移動。お花見をする。昼間だし、家族連れが多いのでどこもなごやかにお花見している、という雰囲気。ううむ。こういうちゃんとしたお花見は、実は婚約直後の八王子でのお花見以来かも。

 17時で昭和記念公園が閉まるので場所を移動。立川駅のそばの居酒屋で2次会。2次会から細川夫妻も参加。2次会の後半から、細川さん相手にものすごいからみ酒をしてしまって、帰途に就いてから大反省するがまあ、これは後の祭りというもの。細川さんにも、他のメンバーにも大変申し訳ない。すいませんでした。


4月23日(土)

 夕食がてら庵野実写版『キューティーハニー』(笑)。いや(笑)、なんというか(笑)、いろいろと笑いのツボ(笑)があって、なかなか楽しめた(笑)。ただ、劇場で見るよりは、旅館の広間とかを真っ暗にして自主上映映画のようにして観た方がより楽しめそうな気がするというか(笑)、この映画の笑いのツボって、その手のノリのツボ、って気がする(笑)。あとは、ところどころ『式日』っぽかったり、ラストのあたりは人類補完計画っぽかったり(ハニーがシスタージルを補完(笑))、というあたりも笑いどころかなあ(笑)。とはいえ、これ、正規料金を払って劇場公開で観たら怒った人もいるかも(笑)。


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