ぼくはこんなにも東京で観劇を2004 #2
About theatergoing 2004 #2
たこいきおし

 『糸納豆EXPRESS』誌上に発表され、よくわからないけどなぜか各方面から好評を得ているたこいの日記の電脳版。ネット上からは消失している分についてテーマ別(?)に再編集してみました。
 今回は宝塚とかキャラメルボックスとか、観劇にまつわる部分の2004年中盤あたりの抜粋。


2004年5月2日(日)

 SFセミナー明けで、大野万紀センセ、水鏡子センセあたりとスタバで軽く朝食。同席していた北原尚彦さんにクリムヘトロジャンの『へろ』の実物を見せてもらったのが収穫(昨晩の古本企画の時間は寝過ごして(笑)参加できなかったので)。

 そんなこんなで、コンベンション明けの寝不足状態で妻と待ち合わせ。シアターアプルでキャラメルボックス『ヒトミ』を観劇。これは婚約時代に妻からビデオを借りて観た、ジョン・ヴァーリィ「ブルー・シャンペン」に材を取ったキャラメルボックス最高傑作の再演。交通事故による頚椎損傷で首から下が不随になった女性が脳と神経をバイパスする開発中の治療法の実験台となるが……。

 寝不足だったんだけど、開演と同時に眠気は吹っ飛んで、舞台にぐいぐいと引き込まれる。涙腺も緩みまくり(笑)。カットバックを多用して次第に状況が明らかになっていく構成、テーマの扱い方など、キャラメルボックスのよい部分だけが凝縮されたような作品で、この演目に初挑戦の若いキャストの演技力への不安も、実際観たところでは全く問題なし、というより、特に主演の小川江利子の演技力の確かさには目から鱗が落ちた。お見事。


5月15日(土)

 東京宝塚劇場で星組公演『1914/愛』『タカラヅカ絢爛』を観劇。

 『1914/愛』は1914年のモンマルトルを舞台にとある酒場に出入りする芸術家たちがあれこれするという話で、可もなし不可もなし(笑)。

 『タカラヅカ絢爛』の方は、「灼熱のカリビアンナイト」というサブタイトルで、キューバの島で妖精たちが夜通し踊りまくる、という設定のレビュー。今まで観た宝塚のレビューの中ではやや異色、という感じ。極彩色の衣装がちょっと目に痛いかも(笑)。


6月9日(水)

 今日は妻は静岡に宝塚花組版の『ジャワの踊り子』を観劇にいっていたとか(笑)。

 妻は4月にも名古屋で同じ演目の月組版を観ているが(笑)、この演目は宝塚ではそれなりに歴史のあるもので、90周年記念で複数の組に再演させている、ということらしい。


6月26日(土)

 東京宝塚劇場で雪組公演『スサノオ』『タカラヅカ・グローリー』を観劇。

 『スサノオ』はタイトルの通りスサノオを主人公に、ヤマトの国が周辺の国々を平定していく過程でのスサノオの苦悩を描く……というコンセプトらしいのだが、最終的には平定される国の人々の怨念は忘れ去られてヤマトの圧政が肯定されてしまうようなストーリーで、妙に右寄り(笑)な話のような気が……(笑)。

 『タカラヅカ・グローリー』の方は、普通のレビューで可もなし不可もなし。「タカラヅカ〜グロ〜リ〜」と延々リフレインされていたのだけは印象に残っている(笑)。


7月10日(土)

 下北沢の本多劇場でTEAM発砲B-ZINの『カケルエックスデラックス』を観劇。

 考古学者をしているヒロインの兄が古代文明の遺跡から発掘したアイテムが、男女の愛の力に感応して二人を合体させて超人「カケルエックス」を作り出す力を持っていて……という設定の変身ヒーロー演劇(笑)。

 この設定を我々の世代が聞くと怪物ランドが「ウソップランド」でやっていた「バロムI(アイ)」(笑)〜男女が文字どおり「合体(笑)」することで変身するという(笑)〜を連想してしまうが、まあ同世代感覚ということで(笑)。と、いっても怪物ランドと違ってこの演劇には露骨な下ネタはほとんどないんだけど(笑)。

 遺跡からよみがえった古代の悪の魔王とその戦闘員たち、考古学者と学生たち、兄から送りつけられた変身アイテムのおかげで騒動に巻き込まれるヒロインとその周辺の人々、がくんずほぐれつ。登場人物たちの三角関係、四角関係に応じて、さまざまなカップリングのカケルエックス(それぞれ姿や能力は違えど妙に変態チックな)が出現するのがおかしい(笑)。

 まあ、昨年末の『トランスホーム』のようなあからさまなアニメ・特撮パロディはなかったけど、おバカなノリでなかなか楽しめた。


7月30日(金)

 翌週5日間の自主夏休みを取る分、今週中にやっておかないといけないことと、引き継ぎ事項の整理などしていたら、いやもうこれが全然終わらない(笑)。予定外に、夜の1時まで仕事してしまう。

 焼津インターの近くの24時間営業のラーメン屋で夕食の後、妻を起こさないよう忍び足で帰宅して(笑)、忍び足で風呂に入って(笑)、忍び足でエアコン部屋に忍び込んで(笑)、忍び足で就寝(笑)。


7月31日(土)

 上京。秋葉原でここのところ懸案だった『必殺仕置屋稼業』DVD箱上巻を買ったり、久しぶりにトプカでカレー食べたり。神保町の書泉ブックマートで、『橋本みつる作品集GET DOWN』を買ったり。

 そういえば、書泉ではなんとみなもと太郎先生のサイン会をしていたので、ちょっとびっくり。みなもと太郎先生を初めて目撃してしまう。たこいはみなもと太郎先生には足を向けて寝られない身分なので(笑)、心の中でおじぎをしておく(笑)。みなもと太郎先生ごめんなさい(笑)。

 その後は、妻の実家で橋本みつるを読む。収録作品はどれも手持ちの雑誌で何十回となく読み返して、内容を暗記しているものばかりだが(笑)、何回読んでも魂が震えるほどいい(笑)。また何度も読み返してしまう(笑)。

 橋本みつるの家出ものの極北に位置する「GET DOWN」の連作が日の目を見たことも感動だが、たこいが橋本みつるにハマるきっかけとなった「ごめんね好きだよ」が入っていたのもうれしい。8ページだけだけど表題作「GET DOWN」の二人が再登場する描き下ろし短編が載っていたのもうれしい。うれしいうれしい、ああうれしい(笑)。すみません、壊れてます(笑)。


8月1日(日)

 9時くらいに妻の実家を出て、仙台に移動。牛タン焼き元祖の店で昼食の後、実家にいったん帰宅。

 夕方、仙台駅で待ち合わせて、東北大SF研のOB&OGでちょっと飲み会。

 帰宅してから、ちょっとだけ鶴田家にお邪魔。鶴田は今週は札幌出張でほとんど不在とか。


8月2日(月)

 実家のクルマで愛子まで送ってもらって、沢村家の奥さんと子供たちと合流して昼食。その後、県立美術館に行く予定だったが、行ってみたら休館日(笑)。代わりに仙台メディアテークのデザイン系のショップでいろいろ物色したり、イタトマでお茶したり。

 沢村家と別れてからは、仙台の街中をぶらぶらして、コーヒー飲んだりとか。


8月3日(火)

 朝は7時くらいに目を覚まして朝食&荷造り。8時にはタクシーで集合場所の泉中央駅へ。待ち受けていた添乗員さんに点呼を受けて、バスに乗り込む。たこい夫婦とたこい家両親と4人で、青森ねぶた&秋田竿灯2泊3日バスツアー。

 バスでひたすら走って(笑)、初日の昼食は盛岡駅前でわんこそば。初日は青森市内の前に、三内丸山遺跡観光などあり。小一時間ほどの滞在だったが、陽射しがまぶしくてけっこう暑い(笑)。その後もバスで走って走って、5時前にはホテルに到着。早めの夕食後、ツアーで用意されている観覧席までてくてく歩いて、ねぶた鑑賞。


8月4日(水)

 今日は奥入瀬、十和田湖経由で秋田へ。昼食の後はほとんど寝ていたが、バスはひたすら走る走る。それでも、同様の観光バスが多くて秋田市内の手前でちょっと渋滞したりして、ホテルへの到着は遅れ気味。今日もツアーで用意されている観覧席までてくてく歩いて、竿灯鑑賞。


8月5日(木)

 8時半くらいにツアー出発。ツアー本来の目的は達しているので、まあ、後はのんびりしたもの(笑)。

 青柳家見学。田沢湖で昼食。乳頭温泉で軽く入浴などして、仙台へ戻る。


8月6日(金)

 自主夏休み最終日。せっかくなので、仙台七夕も鑑賞。他と比較してみて、改めて、仙台七夕は「祭り」的な盛り上がりがないことを実感する(笑)。ともあれ、これで東北3大祭り制覇ということで(笑)。

 お土産を買い揃えて、新幹線で帰宅。車中の友は実家から回収したコードウェイナー・スミス『鼠と竜のゲーム』『ノーストリリア』など。いや、キャラメルボックスが一部のSFものの演劇の元ネタに使っている、ということで、作家の名前や一部の作品タイトルなどの知識だけはあっても、実物を読んだことがないという妻へのコードウェイナー・スミス教育ということで(笑)。

 表紙や解説に出てくる「人類補完機構」の文字を見た妻が一言、「『エヴァンゲリオン』(笑)?」。だから(笑)、こっちが元ネタなんだって(笑)。


8月7日(土)

 夕食後、ここしばらく継続している妻の『CCさくら』教育。もともとはNHK教育で再放送している『CCさくら』を妻が自主的に観る……はずだったのだが(笑)、週末の夕方はリアルタイムで観れないことが多いので(笑)、再放映のペースになるべく合わせてたこい所蔵のLDを上映している(笑)。独身時代にお友だちから『CCさくら』のアニメをすすめられたときはちんぷんかんぷんだった(当たり前か(笑))という妻だが、たこい所蔵の原作コミックスを読んでからはとっつきやすくなったらしく、それなりに楽しんで鑑賞している模様(笑)。

 因みに、同じく再放映中の『ふしぎの海のナディア』は、たこいが手を下すまでもなく、自主的に学習(笑)が進んでいる模様(笑)。


8月14日(土)

 上京。昼食は久しぶりに「玄」でラーメン。その後、妻は実家へ。たこいは秋葉原をぶらぶら。ちょうどドンキホーテ秋葉原店が本日オープンだったが、特に見物はせず(笑)。主にリバティを巡回して、『必殺仕置屋稼業』DVD下巻の新品と『必殺仕置人』DVD上巻の中古を購入。新品の方が15%引きで安く、中古の方がプレミア価格で定価よりやや高めになっているのはご愛敬(笑)。秋葉原駅前の本屋で2冊目の橋本みつる『GET DOWN』など買って、妻の実家へ。いやしかし、東京の書店のあちこちで橋本みつるのコミックスが平積みになっているとは! 生きていてよかった(笑)!


8月15日(日)

 2時からサンシャイン劇場でキャラメルボックス『ブラック・フラッグ・ブルーズ』を観劇。

 これは、キャラメルボックス中ではわりと古い作品の再演で、新人宇宙パイロットの選抜試験中のブレインシップが宇宙海賊(笑)に襲われていろいろする、というSFファンの視点から接すると実に恥ずかしい作品(笑)。

 ブレインシップはもちろん『歌う船』で、宇宙海賊と海賊課の刑事、が出てくるあたりは『敵は海賊・海賊版』とのこと。内容面の恥ずかしさもさることながら(笑)、登場人物の名前がことごとく日本のSF作家を元にしているあたりがまた恥ずかしい(笑)。恥ずかしいので、あまり冷静に評価は出来ない(笑)。むしろSFの素養のない人の方が素直に楽しめるかも(笑)。

 因みに、キャラメルボックス次回作は原作つきで、北村薫『スキップ』とのこと。これは、内容と、キャラメルボックスの演出スタイルがハマり過ぎという気がする(笑)。原作通りのストーリーを普通にキャラメルボックスの演出で舞台化しただけで一定レベル以上は間違いなくクリアできるのが容易に想像できるので、後の興味は、そのあたりの予想を裏切るような演出があるかどうか、くらいかな。


8月20日(金)

 9時くらいに運転免許更新に行く妻を警察署まで送っていく。その足で職場に行ってちょっとだけ仕事。その後、警察署帰りの妻とジャスコで落ち合って、軽く昼食。行きつけの酒屋で磯自慢の吟醸など買って帰宅。

 午後は、フェルトでちよ父のマスコット作りに精を出す(笑)。いや、すっかりあずまんがグッズが店頭から姿を消してしまったので、自分で作ってみようかと(笑)。

 BGVには、先日買った『なぞの転校生』マラソン上映(笑)。いや、妻がリアルタイムでは全然観てなかったというので、少年ドラマシリーズ教育ということで(笑)。


8月27日(金)

 東海道線でとことこと名古屋に出る。今日は中日劇場で非宝塚版の『エリザベート』を観劇。宝塚での初演の雪組公演で男役トップとして黄泉の帝王トートを演じた一路真輝がエリザベート役をしている、という例のアレの再演である。

 宝塚ではないので(笑)、キャストは老若男女まちまち。歌唱力も全般に高く、この演目を純粋に楽しみたいなら宝塚版よりこちら方がいいかも(笑)。とはいえ、今回観たトート閣下は自分の歌のうまさに酔いしれているようなところがなきにしもあらず(笑)。あと、エリザベートの息子役の男の子のボーイソプラノはなかなかインパクトがあった。肝心の一路真輝はというと、長身で日本人離れした美人、という印象で、写真などで観る本物のエリザベートの雰囲気が出ていて、思っていた以上にハマっていると思った。

 ただ、宝塚版ではエリザベートとトートの絆としての意味を持つある重要なアイテムにまつわるシークエンスがすっぱりカットされていたので、ストーリーのまとまりでは宝塚版の方がいいかも。


9月10日(金)

 朝は7時半に出発。青春18きっぷを有効期限ぎりぎりで使って、東海道線で妻と二人とことこと東京まで。今回は、売却するLD箱を抱えているので、荷物が重い(笑)。ともあれ、ほとんど座れたので大きな問題はなし。

 11時くらいに、秋葉原でたこいだけ降りて、妻はその足でいつもの矯正歯科へ。たこいはLD箱を売りにリバティーの買い取りセンターへ。

 買い取りセンターに行くのは初めてだが、開店30分くらいで既に5人待ちくらい。持ってきたのは、『必殺仕置屋稼業』。預けた後、買い取り価格のリストを確認したところ、14000円での買い取りらしく、『必殺』系のLD箱では一番高額だったので、狙い所はドンピシャといったところ(笑)。いや、前回リバティーに来たときに、店頭の在庫状況と価格を見てあたりをつけてはいたんだけど。

 定点観測の後、2時くらいに妻と待ち合わせて、神田やぶそばなど食べる。前のまつやもそうだったが、このあたりのそばより、山形風の黒くて太いそばの方がたこい的には好みであることを再確認。そばの後は、近くの甘味処でみつ豆など食べる。

 そういえば、実家のPCの調子が悪い、ということで様子を見てみると、何かに処理能力を取られて画面の描画がものすごく遅れている。どうも、期限切れになったウィルス対策ソフトが自社サイトにバックグラウンドでアクセスしているのが原因っぽかったので、アンインストールしておくことに。


9月11日(土)

 午前中は、秋葉原に行って昨日目をつけておいたG4 Cubeで使えるビデオカードGeForce2 MXなど所望。冷却ファンの追加とかが必要になるCPUアップグレードまではするつもりはないので、自力で可能な唯一のG4 Cubeアップグレードということで(笑)。

 本日の本題は妻ご贔屓の宝塚理事(笑)、轟悠が主演の『花供養』。宝塚劇場ではなく、隣の日生劇場での公演。内容は、宝塚だが歌も踊りもなし、舞台もほぼ固定の時代劇。後水尾天皇が徳川家のごり押しで権力も愛も奪われていく過程を淡々と描いたもの。内容は、まあかなり眠かったかな(笑)。

 昨年やはり同じ轟悠が主演した『野風の笛』が隆慶一郎『捨て童子松平忠輝』を原作にしていたが、後水尾天皇というと、やっぱり隆慶一郎が『花と火の帝』とか『吉原御免状』でネタにしていたのを思い出す……が、これは別に原作隆慶一郎とかいうことはなくて(笑)、1984年にかの春日野八千代の主演で上演された演目の再演であるらしい。つまり、轟悠が第2の春日野八千代への階段をまた一段登った、と(笑)。


9月19日(日)

 9時に出発して、東海道線でとことこと東京へ。秋葉原で自分のPC用にノートン先生のインターネットセキュリティ2004、妻の実家用にウィルスバスター2004など買って、とりあえずは妻の実家へ。ウィルスバスターのインストールとかしておく。

 4時くらいに、神社へ。甥っ子がお祭りのお囃子の太鼓を叩くというので、お祭りなど見る。

 麻布十番の某老舗蕎麦屋で夕食の後、帰宅。たこいが体調不良でお酒のお相手が出来なかったので、妻のお父さんはなんだか残念そうにしていた(笑)。


9月20日(月)

 本日はたこいイチ押しの宝塚月組トップ娘役映美くららの退団サヨナラ公演(公式には、男役新トップ彩輝直のトップお披露目とアナウンスされてはいるが(笑))『飛鳥夕映え』『タカラヅカ絢爛II』。

 『飛鳥夕映え』は、蘇我入鹿を主役に、中臣鎌足を悪役にした王朝もの。生まれつきのエリートだがそれに奢ることなく有能かつ公平な政治家として頭角を現していた入鹿を野心家の鎌足が陥れる、という構図。目立ったストーリーの破綻などはなく、よくまとまっていたと思う。どうでもいいけど、このあたりの人物の複雑な系図は『日出処の天子』のおかげですっかり頭に入っているな(笑)。因みに映美くらら演じるヒロインは架空の人物なのでその系図には出てこないんだけど(笑)。

 『タカラヅカ絢爛II』の方は、5月に星組版で観たのと同じラテン系のレビュー。星組版とは一部変えてあるらしい。

 サヨナラ公演とはいえ、トップ娘役の場合は男役ほどの見せ場はないのが残念と言えば残念(笑)。せめてレビューの方だけでも昨年の『With a Song in my Heart』のような映美くららをメインにした構成のものであって欲しかったのだが……。

 今回は2階席の端っこだったので、いつもよりたくさんオペラグラスを使ってしまった(笑)。終演後、ちょうど前の席に座っていた母娘連れの女の子が母親に「映美くららちゃんかわいかったね〜」といっていたので、心の中で強く同意する(笑)。

 因みに、月組は来年の次回公演『エリザベート』を予定しているのだが、どうせなら『エリザベート』を演じてから退団して欲しかったなあ。


11月5日(金)

 東京宝塚劇場で花組公演『ラ・エスペランサ』『TAKARAZUKA舞夢!』を観劇。

 『ラ・エスペランサ』は、ブエノスアイレスを舞台に、プロのタンゴダンサーを目指す青年と画家を目指す女性の物語。中盤主人公たちが挫折を味わうものの、最後は大団円。ちょっとコミカルな展開も交えつつ、テンポよく進行する演出と、ちょっとした会話の言い回しにセンスのよさを感じる秀作。たこい的にはこういうのが宝塚の演目では一番好みかな……とかいってたら妻が調べてくれたが、前にたこいが誉めた宙組の日本青年館での公演『BOX MAN』とかと同じ人の脚本・演出とのこと。我ながら嗜好はちゃんと一貫していたということで(笑)。

 『TAKARAZUKA舞夢!』は、ギリシャ神話を題材にしたレビューだが、中途半端にストーリー仕立てにした分、レビューとしての出来は今ひとつの感。

 因みに、このレビューのイメージイラストを天野嘉孝が描いているのだが、『ラ・エスペランサ』のヒロインが一度画家の道をあきらめて、看板屋として遊園地のキャラクターを描いて成功し、後にフランスに渡って画家になる、というのは、たぶん天野嘉孝へのオマージュなんだろうなあ(笑)。

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