有働式生活療法
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我が国における<パーキンソン病治療法>の中では、薬物療法が主流です。
歴史的に見ても、戦後の<リハビリテーション>という医療分野が日本への導入以来、パーキ
ンソン病に対しての<リハビリテーション>の効用・効果が輸入されておらず、世界的にも薬物 療法の水準の高さに比較して、普及していないのが現実です。
治療者である専門の医師の間でも、医療行為としての<効用・効果>が知られておらず、病
気の進行と<老化現象>または<廃用症候群>が混同され、過剰な薬物増量による<副作 用(精神鞘状や不随意運動など)>を来てしている症例も少なくありません。
特に、高齢化に伴い、これらの<副作用>は出やすくなる傾向が強くなり、パーキンソン病の
症状以上に患者さんや介護者を悩ませる原因ともなっています。
また、昨今の医療経済の厳しさの中では、長期に入院できる医療施設では、高額のパーキン
ソン病治療薬が中断され、<寝たきり状態>に陥らざるとえない患者さんの増加も無視できな いものです。
この点において、<最小限の薬物療法>で<最大限の効用・効果>を保証してくれる治療法
が<リハビリテーション>です。それも、<してもらうリハビリテーション>ではなく患者さん 主導の<自分のために自分でするリハビリテーション>が重要なのです。
如何に良く効く薬を処方されても、末梢の運動器(手足の筋肉や関節)が<さび付い>ていて
は、効果を発揮できません。
タイヤやハンドルがさび付いた車にフェラーリのエンジンを取り付けても、スピードを出して走れ
ないことと、原理は同じです。
<すくみ足>に効果がある薬物を服用しても、関節の拘縮(硬くなって動きにくいこと)や筋肉
の固縮がひどくては、歩行状態が良くなるはずはありません。
毎日の<手入れ>による末梢の<錆び付き>予防が実際の生活では重要なのです。
手足が動きやすい状態に保たれていると、薬物療法の効用・効果がスムーズに現れてきま
す。すなわち、最小限の薬物で最大限の効果が期待できるのです。
動きが良くなると、行動範囲も拡がり<病気>であることを忘れるくらい<活動性>がアップし
ます。旅行やスポーツなど、あきらめていたような事が再開できるのです。これこそ、本来の< 治療法>です。
<薬物療法とリハビリテーション>の2本柱はパーキンソン病と付き合う上
で、<寝たきり予防>の重要なカギになります。
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有働式生活療法
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