強烈な熱湯の温泉銭湯
■概要
湯の川温泉は函館市の東にあって、北海道南部の代表的な温泉街だ。津軽海峡に注ぐ松倉川の河口付近に温泉旅館街が広がっている。温泉の歴史は北海道の温泉としてはたいへんに古く、350年前に当時の松前藩主が温泉治療した記録がある。
湯の川はたくさんの源泉があり、現在は60軒もの温泉旅館がある。その中には気軽に利用できる温泉銭湯が何軒かある。その一つの日の出湯に行ってみることにした。

海岸沿いにある熱帯植物園の前に日の出湯がある。 表通りから少し入ったところなので静かだ。歴史のある温泉浴場だが入り口は明るくしてあって目立つ。

■所在地
北海道函館市湯川町3−2−17
TEL:0138−57−8692
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■印象
上下に段差がある2つの浴槽がある。浴槽のふちと床は白と茶色の析出物で覆われている。浴槽の周りで休んでいる人が多い。掛け湯をしようとお湯を汲むとものすごく熱い。48度もあるかもしれない。先客は気合とともにお湯に浸かる。
こちらは温いよと教えられて、上の段に入る。それでもかなり熱め。お湯は壁際の樋を伝って流れ込む。湯の花を入れた砂袋で湯をせきとめて温度を調整している。
透明で熱い湯だ。ヒシャクが置いてあるので飲んでみた。味噌汁くらいの塩味がする。泉質は含重炭酸土類石こう食塩泉、源泉の温度は65度、蒸発残留物8.786g/kg、自噴8.8L/分の掲示がある。
常連がやってきて、上の浴槽は温くなりすぎたと言って底の栓を抜いてお湯を流し出す。だんだん体が慣れてきたので 暑い方の浴槽に挑戦する。ひざまで入って敗退した。温泉銭湯としては最も熱いところだろう。
地元の常連に話を聞くと、観光客は少なく、この強烈なお湯に毎日入りに来る常連客ばかりだそうだ。お湯を飲むと胃腸に良いそうだ。
湯の川温泉は大きな温泉ホテルが多いが、ユニークな温泉銭湯も楽しみだ。ディープな温泉ファンにお勧めする。
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■営業
営業時間 |
6:30−22:00 |
休館日 |
火曜日(祝日のとき翌日) |
料金 |
370円 |
■交通
函館市の中心部から東側の海岸沿いの国道278号線を東に向かう。湯の川に着くと、熱帯植物園の案内を見つけて左折する。植物園の正門前が日の出湯。駐車場は3台程度。夜間は植物園前に駐車可。

調査日:2002年11月
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