湯段温泉静明館★★★ |
昔からの小さな温泉場 ■概要 岩木山山麓の温泉では嶽温泉が有名だが、さらに奥に小さな湯治場があると聞いて行ってみることにした。嶽温泉から2kmほど入ると湯段温泉がある。葦が茂った湿地を抜けると開けたところに宿が3軒ある。 湯段温泉は昔は電気も来ない静かな温泉場で、広場の中央に共同浴場があったそうだ。今では宿ごとにお湯を引いて、共同浴場はなくなっている。近くにはゴルフ場や別荘があるが静かな雰囲気は残っている。 今回は一番歴史がありそうな清明館を訪れた。小さいが2階建てで、屋号の飾りに風格を感じる建物だ。立ち寄り入浴料金は安い。玄関には「平成5年4月1日より湯税値上げ」とあるので、元はずいぶん安い。 ■所在地 青森県中津軽郡岩木町常磐野字湯段萢28−1 TEL:0172−83−2150 |
■印象 玄関で声をかけたけれど、なかなか声が届かない。しばらく待って立ち寄り入浴をお願いした。気軽にどうぞどうぞと入れてもらった。 小さい浴室だがきれいに掃除されている。パイプからお湯がどんどん流し込まれて、浴槽のふちからかけ流されている。贅沢な雰囲気だ。お湯は澄明だが、浴槽や壁の下のほうは茶色に染まっている。 かけ湯をしてざぶりと入ると気持ちよくお湯が溢れる。お湯をなめてみるとごく薄い塩味、金気とコブが混じったような味だ。源泉名は湯段温泉組合6号泉、泉質はナトリウム・マグネシウム・カルシウム・塩化物泉(含塩化土類食塩泉)とある。 浴槽の内側水面あたりに赤茶色の析出があって、背中にちくちく当たるのも楽しい。 カランもシャワーもない完全に湯治仕様の温泉だ。いま風ではないが、お湯は本物だ。マイナー温泉巡りの愛好者にはお勧めする。 |
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