青堀温泉静養園★★★★


泡立つ濃い黒湯が面白い

■概要

木更津の新日鉄工場の近くに黒湯があると聞いて行ってみることにした。工場の南側の住宅街の中に点々と温泉旅館がある。ここが青堀温泉だ。青堀温泉で最も古い静養園を訪れた。

静養園はかなりくたびれた雰囲気の鉄筋3階の建物だ。広い庭に木が茂っている。青堀温泉は、静養園の先代が1913年に上総掘で温泉を掘り当てたそうだ。石油を目的に深井戸を掘ったところ、温泉が湧いた。



静養園の入り口、木の陰にりっぱな源泉がある。コンクリートの升に土管が乗っている。源泉は地下800mからメタンガスとともに自噴しているという。



掲示によると源泉の温度27℃、湧出量45L/分。升から黒いぬるま湯があふれている。メタンガスのせいなのか洗剤を入れたように泡だっている。なめてみるとかなり塩辛い。

■所在地

千葉県富津市大堀1528
TEL:0439−87−1221
FAX:0439−80−1050



■印象

男湯は大正ロマン風の半円の張り出し窓がある。窓に沿うように湯船がある。とにかく真っ黒なお湯に驚く。泉質のせいで泡が消えないのでますます不思議な雰囲気のお湯だ。

適度な温度に加温してあるので、入ると気持ちがよい。透明度は20cmもない濃い色だ。昆布のようなウイスキーのような香りがある。少しのツルスベ感があってさらりとした浴感だ。

加温循環だが、新湯がどんどん追加されるのでほとんどかけ流しに近い。泉質は、館内に掲出してあるとても古い分析表によると「ヨード及びブローム含有食塩泉」、固形物総量は16.947g/kgである。



浴室の外に一人用の露天風呂がある。こちらはお湯が上から投入されているのでたいへんな泡立ちだ。投入口近くではサイダーのように細かいアワがはじけている。炭酸ガスの泡とはずいぶん違う感じがする。

東京や川崎あたりの黒湯とはまた違った特徴のある黒湯だ。施設は古いが掃除がよく行きとどいていて気持ちがよい。泡のたつ黒湯にちょっと驚くが面白い泉質だ。 昼下がりには客がほとんどいなくて新鮮なお湯が楽しめる。

■営業

営業時間 6:00−9:00
12:00−21:00
休館日 無休
料金 600円

交通

館山自動車道の木更津南ICを降りて、国道16号線に出る。国道16号線を富津岬の方へ走り、小糸川を越えてすぐ。小さな看板を目当てに右手斜め後ろに入る。ICから5kmほど。駐車場は広い。
JR内房線の青堀駅からは歩いて10分ほど。



オフィシャルページ

調査日:2004年9月

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