原生林の中にある秘湯 
         
          ■概要 
           
          今金(いまがね)町は北海道のしっぽ渡島半島のくびれた部分にある山の中の町だ。江戸時代から砂金が採られていた。奥ピリカ温泉は1910年に金鉱の探索中に見つかった温泉だ。 
             
            当初は美利河(ぴりか)温泉と呼ばれていたが、近年下流の美利河ダム沿いに町営温泉ができてそちらをピリカ温泉としたため、現在は奥美利河(ピリカ)温泉と呼ばれている。 
             
              
             
            美利河ダムからの道道は舗装されてはいるが道幅が狭く不安になる。道道の終点は原生林の谷だ。そこにレクレーション施設美利河二股自然休養村がある。大小のログハウスがあって、大きいものは宿泊できる奥美利河山の家、手前にあるログハウスが温泉の湯小屋だ。 
          周囲はブナやエゾマツの原生林で、とても静かなところだ。昔の湯小屋は粗末なものだったが、自然休養村が整備されたときに立派になったそうだ。温泉の利用料金は山の家に行って払う。(写真奥の建物) 
             
            ■所在地 
             
            瀬棚郡今金町字美利河353 
            TEL:01378−3−7111 
            (クアプラザ・ピリカ)  
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            ■印象 
             
            大きなログハウスの湯小屋は男女別に内風呂がある。内風呂は川底に板で枠を作って浴槽にしたような形だ。湯船の底は砂利になっている。透明なお湯が満たされている。ややぬるめのさっぱりしたお湯だ。窓が小さいので浴室はけっこう暗い。 
             
              
             
            浴室から露天風呂に出ると、広々とした池のようだ。少しだけ男女の仕切りがあるが、全体は混浴だ。お湯が左手の山際からどうどうと流れ込んで、右手の渓流の方に溢れ出している。野湯のような雰囲気だ。 
             
            ぬるめのお湯に浸かって空を見上げるとゆっくり雲が流れていく。 自然の中で手足を伸ばすととても気持ちがよい。泉質は単純温泉、 
            自然湧出、源泉の温度は38度だ。 
             
            秘湯といってもよい自然に溶け込んだ雰囲気の温泉だ。ワイルドな温泉が多い北海道でも特に面白いとことだ。ぬるいお湯なので訪れるには真夏がよいだろう。 
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        ■営業 
         
        
              
                
                | 営業時間 | 
                  8:00−19:00 
                    (およそ) | 
             
            
                | 休館日 | 
                  冬期(11月から4月末まで)休業 | 
             
            
                | 料金 | 
                  300円 | 
             
         
         
          ■交通 
             
            国道5号線の札幌と函館の中間地点、長万部と八雲の間にある国縫(くんぬい)で、国道230号線に入る。10kmほどで美利河ダムに出る。美利河ダムから奥ピリカ温泉の案内を見て道道999号線(美利河二股自然休養村線)に入る。8kmほど走った終点。駐車場は15台程度。 
             
               
             
            調査日:2002年8月  
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