強酸性のかけ流し湯 ■概要 福島県の安達太良山は普通は東側の二本松から眺める。この付近はたくさんの温泉があるが、安達太良山の反対側にも温泉がある。 中ノ沢温泉は明治時代に開かれた温泉地だ。磐梯熱海温泉から裏磐梯の五色沼にぬける県道は、以前は有料道路だったが近年一般道になって利用しやすくなった。 中ノ沢温泉は10軒ほどの温泉旅館がある小さな温泉地だ。県道の両側に温泉旅館が並んでいる。温泉街の中ほどにある西村屋に立ち寄りをお願いした。 ![]() 中ノ沢温泉の源泉である沼尻元湯は江戸時代中期に発見され、硫黄鉱山の温泉として利用されていた。明治時代の安達太良山の噴火のため温泉街は現在の位置に移ってきた。 戦前の硫黄鉱山はかなり繁栄していて、今のJR磐越西線川桁駅から沼尻まで軽便鉄道が引かれていた。温泉街も昭和30年代はたいへん活況だったようだが、今は軽便鉄道も廃止され静かな温泉地となっている。 ■所在地 福島県猪苗代町大字蚕養字沼尻山甲2855−144 TEL:0242−64−3311 FAX:0242−64−3312 |
![]() ■印象 まずは露天風呂に向かう。宿の裏に出て20mほど歩く。変わった形の浴槽にお湯が勢いよくかけ流されている。やや熱めのお湯は青みかかった微白濁。黄色の湯花が底に沈んでいる。 お湯を飲んでみるととても酸っぱい。レモンを水で割ったような味だ。浴感はツルスベを感じる。露天風呂の外はすぐ渓流になっている。川の音とお湯の音が楽しい。 源泉は沼尻元湯、泉質はカルシウム・アルミニウム−硫酸塩・塩化物泉、源泉の温度71.8℃、pH=1.9、溶存物質計3002mg。 中ノ沢温泉の源泉は6km離れた沼尻元湯、そこから引湯して集中管理している。 ![]() 内湯は木枠の浴槽だ。浴槽の底もスノコになって、湯花が散らないようにしてあるようだ。こちらも大量のかけ流しだ。 温度は適温、酸っぱい味だが、香りはほとんどしない。 強い酸性の温泉だ。湯量が豊富でなかなか気持がよい。浴後はさっぱりとする。ひなびた温泉街でややさびしげな古い宿だが、お湯はよい。 |
■営業
■交通 磐越自動車道の磐梯熱海ICで降りて県道24号線(中ノ沢熱海線)を北上する。母成峠を越えて中ノ沢温泉街に入って中ほど。駐車場あり。 ![]() 調査日:2007年6月 オフィシャルページ |
■ あげ饅頭 |
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