油臭と塩辛い強い個性の湯 ■概要 十日町市松之山は豪雪で有名なところだ。松之山の温泉は独特の油臭がある松之山温泉街の温泉が知られているが、周辺にも個性的な温泉がある。 十日町市松之山支所から坂道を登っていくと兎口(うさぎぐち)地区があって、明治時代からの温泉旅館「植木屋旅館」がある。この裏手に町営露天風呂の「翠の湯」(みどりのゆ)がある。 ![]() 翠の湯は植木屋旅館に管理が任されていて、植木屋旅館に受付窓口がある。ここで料金を払って少し歩くと翠の湯がある。周囲は林や畑、山の上にあるので眺めがよい。 翠の湯の開業は1987年、小さいログハウスのような脱衣場と露天風呂があるだけの簡素の施設だ。露天風呂の上に伸縮するテントの屋根がついている。 ![]() ■所在地 新潟県十日町市松之山兎口430 TEL:025−596−2402 |
![]() ■印象 コンクリートのたたきに四角い浴槽が埋まっているシンプルな露天風呂だ。浴槽に近づくと煙の香りとはちがう「ショウノウ」のような独特の油臭がある。 さっそくかけ湯と思ってお湯を汲むと熱過ぎる。止むをえずホースの水を入れてかき混ぜる。しばらくしてなんとか入れるようになった。しずしずとお湯に浸かって油臭にまみれて幸せな気分にひたる。 隅にある鉄パイプから熱い源泉が注がれている。コップが置いてあったので飲んでみると、醤油ほどの塩辛さで驚く。とても飲めない。 源泉名は兎口1号泉。泉質はナトリウム・カルシウム−塩化物泉、源泉の温度72.1℃、成分総計14340mg、湧出量35L/分(動力)。 成分総計が15gに近いとはとても濃い温泉だ。どおりで体がよく温まる。トロリとした肌触りだが攻めてくるような浴感だ。 先客がいたので話を聞くと、毎年千葉県から通っているという。「松之山温泉ではここが一番。今年は雪が少なかったからずいぶん熱いみたいだ。」とのこと。 浴後はやや肌がべたべたする。体が火照っていつまでも汗が引かない。涼しい季節が最適のようだ。 松之山の奥地らしいインパクトのあるお湯だ。お勧めする。 |
■営業
■交通 関越自動車道の塩沢石打ICを降りて、国道353号線で西に向かい十二峠を越える。越後田沢駅を過ぎて、豊原トンネルを通り松之山に入る。兎口温泉の案内に従って松之山支所から坂を登る。道路わきの駐車場を利用。 ![]() 調査日:2007年4月 |