北見温泉三光荘★★★ | ![]() |
豊富なぬる湯かけ流しの良湯 ■概要 北海道東部にある北見市の西隣に瑠辺蘂(るべしべ)町がある。ここに古くからの温泉、北見温泉三光荘がある。国道沿いにあるが、広い庭にたくさんの花木が植えてあってすぐには建物が見えない。 ![]() 建物は小さな旅館としてごく平凡な雰囲気だ。開湯は1897年、当時はポン湯温泉と呼ばれていた。もともとはアイヌが発見した温泉で、「ポンユ」はアイヌ語で「小さな湯」という意味だ。これを入植者が譲りうけて温泉旅館を始めた。 北見市にあるわけではないが北見温泉と呼ぶようになったのは1956年から。もともとぬる湯の温泉だったが、1978年に掘削して適温の源泉を得ている。 ■所在地 北海道常呂郡留辺蕊町字泉360 TEL:0157−42−2288 |
![]() ■印象 浴室はたいへんシンプル。窓側に浴槽が並んでいる。手前がぬる湯、奥が適温、2つの源泉のお湯を楽しめる。どちらも澄んできれいなお湯だ。 まずはぬる湯に入る。静かにお湯が注がれて溢れている。わずかにヌルスベ感があって肌にやさしいお湯だ。じっくり浸かって瞑想するのにもってこい。 奥の適温浴槽はスベスベ感がわずかに多い。こちらもかけ流しの澄んだお湯だ。同浴の人もじっと動かずにお湯を楽しんでいる。 ぬる湯は古くからある「ポンユ1号泉」、泉質は単純泉、湧出量45L(自噴)、源泉の温度38℃、成分総量356mg。一方の適温湯は「ポンユ3号泉」、泉質はアルカリ性単純温泉、掘削自噴、湧出量150L(動力)、源泉の温度43℃、成分総量392mg。 成分は平凡かもしれないが、豊富な湯量のぬる湯はじっくり疲れを取るのにとても良い。 |
■営業
■交通 旭川から国道39号線で石北峠を越え北見方面へ向かう。北見市に入る手前、留辺蕊町市街を過ぎ、JR石北本線の跨線橋を渡る手前を右に入る。駐車場は広い。JR石北本線留辺蕊駅から北見行きバスで5分ほど。北見温泉前で下車。 ![]() 調査日:2004年8月 |
■北見ハッカ記念館 今ではあまり知られていないが、北海道北見地方は昭和初期に世界のハッカ(メントール)の7割を生産していた。当時のハッカ工場の豪華な事務所が現在記念館として残されている。 |
現在のメントールは工場で化学合成されるが、当時はハッカ草から油分を抽出する方法で生産されていた。 北見地方はハッカ草栽培の適地だ。明治末から栽培が始まり、昭和初期には世界生産のほとんどを占めるまでになった。そのころはハッカ御殿があちこちにできて北見はずいぶん繁栄したという。 ハッカ記念館では蒸留の実演などが見学できる。ハッカは高さ50cmほどの草でハープの一種。乾燥させてから蒸留する。記念館の中はハッカの甘い刺激臭が漂っている。春に訪れるとハッカの苗を分けてくれるそうだ。 |
![]() ハッカの蒸留窯は高さ3メートルもある。各農家がこの窯でハッカ油を抽出して出荷した。 北見市南仲町1丁目 TEL:0157−23−6200 月休 9:30−16:30 |