草津温泉地蔵の湯(改装前)★★★


時間湯がある共同浴場

■概要

地蔵の湯は、草津にある無料の共同浴場で、観光ガイドでも紹介されている所である。すぐそばに地蔵堂と小さな湯畑(温泉の湧き出ている所)がある。ここにも独特の入浴方法である「時間湯」が残っている。



地蔵堂と地蔵の湯

草津町教育委員会の解説を下に引用する。:

「地蔵堂は文化5年(1808)の建立です。もともと葛城山常楽院(かつらぎさんじょうらくいん)という修験山伏の御堂で、本尊は高さ25センチメートルほどの石の地蔵で、木曾義仲の護持仏とつたえられている。

地蔵堂の前には、草津温泉独特の入浴法「時間湯」が今も行われている地蔵の湯があって、昔から信仰と湯治が深く結びついていることを伝えている。」



■印象

温泉は時間湯の浴室と普通の男女別の浴室になっている。時間湯の方は一般の人は入れない。



お湯はやや白濁している。なめてみるとすこし酸っぱい味がした。温度は高めにしてある。水道のホースがあるので自分でうめることもできるけれど、熱い湯が草津らしい。ここは裏通りなので観光客より地元の人が多い。昔ながらの雰囲気をよく残している。

■所在地

群馬県吾妻郡草津町大字草津
TEL:0279−88−3642
(草津観光協会)

■営業


営業時間 24時間
休館日 無休
料金 無料

交通

関越自動車道渋川ICを降り国道17号線、国道353号線で中之条へ着く。中之条から国道145号線で長野原、長野原から国道292号線(草津道)で草津へ着く。草津の中心の湯畑から裏通りを少し登ったところに地蔵の湯がある。
草津バスターミナル前の駐車場、もしくは湯畑前駐車場が利用可能。



調査日:1998年6月


時間湯

時間湯は非常に熱い温泉に時間を区切って浸かる温泉療法である。自分では体験していないが、解説によると次のように行われるそうだ。

(1)湯長の合図で療養者は板を使ってお湯をかき混ぜて湯の温度を下げる。
(2)次に体をならすためお湯を全身に何杯もかける。
(3)続いて湯長の合図で一斉に熱い湯に入る。
1回の入浴時間は3分。


今でも時間湯は行われているようで、時間湯の希望者は湯長に連絡せよと掲示してあった。

町営の温泉だから時間湯について次の掲示があった。
「浴客の皆さんへ
この浴場は町立の浴場で一般の方々に無料で開放しております。
時間湯の入浴指導については医師法等の規制により現在町としては実施しておりません。
然し乍ら入浴のお客さん方が自発的になさる事について町は関与いたしません。」

この掲示は時間湯がまだ生きていることの証に思えた。

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