五色温泉宗川旅館★★★


元スキー場にある湯治宿

■概要

山形県米沢市の郊外には米沢十湯と言われる湯治場がある。福島から米沢に向かって県境を越え、山形に入ってすぐに五色温泉の入り口がある。国道から逸れて山奥の道を7kmほど走るとたどり着く。

一軒宿の宗川旅館は山小屋風の建物。湯治場として江戸時代から120年続いているという。秘湯を守る会の会員旅館だ。



宿はひらけた斜面に建っている。ここは元はスキー場だった。スキー場は、日本最初の民営スキー場として1911年に開設された五色温泉スキー場だ。1998年に閉鎖になった。

五色温泉は1300年前に役行者(えんのぎょうじゃ)が発見したという伝説がある。発見の由来が五色の湯煙だったので五色温泉と名づけられたという。

■所在地

山形県米沢市大字板谷字五色498
TEL:0238−34−2511
FAX:0238−34−2513



■印象

宗川旅館には内湯もあるが、日帰り入浴は露天風呂だけになる。露天風呂は母屋から少し離れたところにある。

建物の山側を少し登ると、露天風呂の入り口に着く。渡り廊下のようなものだが、なぜか途中までしかない。ビニールで囲ってあるのは雪除けだろうか。

廊下を辿ると男女別の露天風呂がある。男湯側は脱衣場が2つに仕切られているので、元は混浴だったのだろうか。

屋根があるが壁が取り外してあって、良い眺めだ。北側が山の斜面を見下ろせるようになっていて、遠くまで山が連なっているのが見える。石床の浴室に木枠の浴槽だ。浴槽はやや浅め。

透明なお湯が静かにかけ流されている。温度は熱すぎずちょうど良い。ほのかに木の香りがする。浴感にあまり特徴がないが、かすかにキシキシ感がある。

口に含むとかすかに柔らかい味がある。 泉質はナトリウム・カルシウム−硫酸水素塩・塩化物温泉、源泉の温度45.9℃、成分総計1064mg、pH=6.4。(泉質名がつくぎりぎりの濃度だ)

ときおり鳥の声が聞こえるほかは何も音がしない。適温のお湯にじっくり浸かってボンヤリ山の景色を眺めていると、心からのんびりできる。

■営業

営業時間 10:00−15:30
休館日 無休
料金 500円

交通

東北自動車道の福島飯坂ICを降りて、国道13号線を米沢方向へ。東栗子トンネルを出て板谷分岐から右に曲がって板谷集落に入る。板谷集落から五色温泉の看板をたよりに県道231号線をたどる。五色温泉まで舗装してある。駐車場は広い。



調査日:2007年7月

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