芦原温泉米和★★★★


独自源泉の老舗らしいお湯

■概要

芦原(あわら)温泉は、福井県を代表する温泉地だ。田んぼや畑が残る平野部に突然のように温泉街がある。芦原温泉の発見は明治時代1883年に灌漑用の井戸を掘って鉱泉を発見したことによる。それに続いて現在の温泉街付近で高温泉が発見され芦原温泉ができた。



大きなホテルが並んでいるけれども、休業していているところもあって、いささか寂しい雰囲気だ。芦原温泉には日帰り専用施設はないが、旅館で受け入れてくれる。今回は駅から近い米和(こめわ)を訪れた。

米和は120年の歴史があり芦原で最も古い旅館のひとつだ。飾り気の少ない3階建ての建物、浴室は内風呂と露天風呂がある。石灯籠を置いた中庭があって、近くに飲泉所がある。おもしろいことに露天風呂の近くに温泉タマゴを作る源泉の湯溜まりがある。



■所在地

福井県あわら市温泉1−306
TEL:0776−77−2047
FAX:0776−78−7047




■印象

平日に訪れたので他の客はいなくて浴室は独占状態だ。青タイルの浴槽に透明なお湯があふれている。柔らかいお湯が気持ちよい。

湯口から熱いお湯が注がれている。ひしゃくがあるのでお湯を飲んでみると、すっきりした塩辛い味、ソバツユくらいの辛さ。かすかにイオウの甘い香りもある。
泉質はナトリウム・カルシウム−塩化物泉。2つの源泉があって、53号泉は泉温69℃、成分総量8400mg、54号泉は泉温69.5℃、成分総量8609mgである。



中庭をはさんで、建物の奥に露天風呂がある。開口部は狭いので開放感は少ないが、こちらも澄んだお湯が気持ちよい。内風呂とはつながっていないので露天風呂に入るには一度服を着なければならない。

帰りに女将さんと話をした。「お湯の温度が高いので少し水を加えて調節しているけど温泉は天然温泉そのままですよ。温泉の井戸は2本あってぜんぶここで使っています。他からもらわないし、分けてもいない。温泉はこのあたりが一番温度が高いので、沸かす必要がないのです。 」とのこと。

老舗らしい良いお湯が楽しめるところだ。お勧めする。


■営業

営業時間 11:00−15:00
休館日 無休
料金 500円

交通

北陸自動車道の金津ICを降りて、地方道を西へ細呂木で左折、剣道153号線を南下する。金津市街から県道9号線で芦原温泉方向へ。一旦あわらゆのまち駅前に出て、駅前通の突き当たり。ICから13kmほど。駐車場あり。
えちぜん鉄道三国芦原線のあわらゆのまち駅から歩いて3分程度。



オフィシャルページ

調査日:2004年3月


東尋坊

芦原温泉から15分ほどの所に日本海の奇勝、東尋坊(とうじんぼう)がある。高い断崖に荒波が打ちつけていてる。断崖の上にはお土産屋が建ち並んでいる。がけ下に降りられるところがあるので行ってみると大変な迫力だ。

面白い地名の由来はここで死んだ荒くれ僧の名前だ。近くの寺の僧で、恋敵に突き落とされたという。900年前の話だ。

 

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