2004年11月


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「失恋レストラン」
2004年11月1日(月)

何度もクスリをやっては捕まってしまう清水健太郎
の「失恋レストラン」という曲がある。

悩みを抱えた人たちがやってくる“失恋レストラン”
でマスターが問診し、症状に合ったメニューを提供
する、といった内容である。例えば、好きな女に
裏切られて笑いを忘れた道化師には、「涙忘れる
カクテル」を処方する−といった次第。私が初めて
この曲を聴いたのは「ぎんざNOW!」だったが
小学生なので飲食関係に疎く、「レストランで
カクテルを出すのか?」という疑問は持たなかった。
閑話休題。
前置きが長すぎるが、
♪そんな失恋レストラン いろんな人がやって来る
・・・というフレーズを導き出したかっただけである。


私が経営する「煩悩レストラン」にも
♪いろんな人がやって来る

サラリーマン生活のかたわらで相談に乗っている
が、先日受けた相談内容を誌上公開してみたい。

私「どうされましたか」
彼「最近、困っているんです」
私「ほう」
彼「ある女性のことで、頭が一杯なんです」
私「ふむ」
彼「彼女のことをおもうと、仕事も手につかなくて」
私「ははあ」
彼「どうしたらいいでしょう」
私「・・・いつから」
彼「出会ったのは30年以上前なんですが」
私「小学校の時の同級生ですか」
彼「いいえ」
私「?」
彼「当時は、なんともおもっていなかったんです」
私「いつ、再会されたのですか」
彼「4週間前です」
私「どこで、会われたのですか」
彼「と・・・え・・・て・・・」
私「うん?(よく聞こえませんよ)」
彼「東京・・・ビ」
私「?」
彼「東京MXテレビ」
私「街角テレビに映ってたんですか」
彼「いえ。再放送なんです」
私「何の」
彼「アニメの『ド根性ガエル』です」
私「(ハッとして)それでは」
彼「そうなんです」
私「ヨシコ先生ですか。声は武藤礼子さんでしたね」
彼「いいえ。京子ちゃんです」
私「京子ちゃん」
彼「本名は吉沢京子です」
私「わかります」
彼「声は栗葉子さんです」
私「わかります」
彼「昔は京子ちゃんの魅力に気付きませんでした」
私「あなた、いまおいくつですか」
彼「39です。もうすぐ40ですが」
私「私と同じぐらいですね」
彼「はあ」
私「で、どんなところに夢中に?」
彼「そうですね。私も長く生きてきて、女性の本当
の優しさというものが理解ました。京子ちゃんは
キャンキャンうるさいように見えるけど、それは
本当にひろし君のことを思えばこそなんですよね。
それに、活動的で人生を楽しんでる女性ですよね。
正義派で曲がったことが大嫌い。いつも、家でも
休日でも学生服っていうところも裏表がない感じ
ですよね。それとすこし早飲み込みなところがある
けれど、そこがまたチャーミングだし。第三話で
ひろしに怒ってピアノを担いで『死ね〜』と叫び
ながら投げつけるところなんか、ああこの死に様
こそ男子の本懐、って思いましたよ」
私「なるほど」
彼「おわかりいただけますか」
私「わかります」
彼「でも、どうしたらいいでしょう。昔から妹Bには
『アニメキャラを好きになるなんて理解できない』
『現実にはこんな女性はいないよ!』と何度も
叱責を受けてきたんですけど。でもここだけの話
ですが、彼女は『母をたずねて三千里』のフアナ
に似てるんですよね。つまり現実にはアニメキャラ
に似た女性がいるってことを、自らの存在で証明
しているわけで、そんなやつに説教されても納得
できないですよ」
私「あの、フアナってコルドバでマルコが出会った
パブロの妹ですよね。病気して、マルコが助ける」
彼「そうです」
私「・・・さて」
彼「はい」
私「あなたに言いたいことは」
彼「・・・」
私「実は私も京子ちゃんの大ファンです。いやあ
本当に素敵ですよね。ひろし、うらやましい。ひろし
の声は野沢雅子さんですけど、野沢さんはその前
の『いなかっぺ大将』でも花ちゃん・菊ちゃんに
モテモテの大ちゃんの役で、まさに男の夢を実現
キャラ、のドリーム・ボイス・キャラクターですよ。
そういえば先日、日本アニメーションでソフト二次
使用のギャラ不払いの裁判で声優側が勝訴した
時に野沢さんがコメントしてましたね。いや、野沢
さんはともかく京子ちゃんの栗葉子さんの熱演は
本当に素晴らしいですね『もう〜、ひろしクンったら、
知らないッ!』というセリフこそ、その後ラムちゃん
が『ダーリンの、ぶぅわかぁ〜!』と叫ぶ前の男子
永遠の憧れ、ボイス・オブ・エターナル・ファンタジー
といえるものだったのではないでしょうか。
そもそも・・・」

♪ネェー マスター 作ってやってよ バカにつける薬〜

(オチなし)

「失恋レストラン」補足
2004年11月2日(火)

昨日、プライバシーに注意しつつ ある相談内容
をご紹介したが、このように「ミイラ取りがミイラに」
という事例は多い。「ミイがミムラに」と言い換えると
妹のミイが姉のミムラになるのか?という遺伝上の
疑問になる。マイケル・ジャクソンのように年をとる
と肌が白くなる体質の姉妹なのかもしれない。

それにしても、口数が少ない人間が突如として
饒舌になる瞬間を皆さんは目撃されたわけ
だが、これは「おたく」の人に特有の現象と
思われる。

しかし、蒸し返すようだが 本当にアニメの
キャラクターを好きになってはいけないのだろうか。
自分の問題ではなく、一般論として世の中に
問いかけたい気持ちだ。

例えば、

夕陽や朝焼けの空を見て美しいと思うように

秋の青空を背にした枯葉を見て遠いものを
近くに感じるように

美しい音楽を聴いて豊かな世界を心に感じる
ように

自然や創造の結晶へ向かう感動と同じように
アニメキャラクターを愛してもいいのでは
ないだろうか。



今後も私の、煩悩を抱えたお客様を迎えての
相談は続くものと思われる。
私も西口五番街では「本音のいさおちゃん」(※1)
と呼ばれる男だけに、本音でこの問題に
ぶつかっていきたい。以上。


※1 鴨川つばめ著「ドラネコロック」からの
パクリ。原典では主人公のしげるが
「新宿ゴールデン街では本音のしげるちゃんと
呼ばれている」と自称。

「デイズ・オブ・サンダー」
2004年11月3日(水・祝)

夜、BS2でトム・クルーズの古い映画
「デイズ・オブ・サンダー」をやっていた
ので観た。ストックカーレースを描いた作品。
このテーマだと昔テレビで見たジェフ・
ブリッジスの「ラスト・アメリカン・ヒーロー」
という映画を思い出したりもするが、トニー・
スコットが監督しているだけにずいぶん現代風
の映像にはなっている。でも結局、車をぶつけ
あうレース。感想は「まあまあ」といったところ
かな〜。トム・クルーズ主演の映画だけれど、
ラストはロバート・デュバルの笑顔のストップ
モーションで終わるのが、なんかおかしい。

「いいもんだよ、生きるって」
2004年11月4日(木)

9月に放映されたNHKのETV特集
「いいもんだよ、生きるって〜
夜回り先生・水谷修のメッセージ」
が再放送されたので、録画して見た。
http://www.nhk.or.jp/etv21c/update/2004/0904.html
良い内容だったので、より広くの人に見て欲しい。
でも、個人的に思うのは、この先生の行動って
「巨人の星」の“大リーグボール三号”みたいだなあ、
ということ。なにかというと、ソフトだけれど自分の命
を削ってる、ということだろうか。うまく言えないが。
身体に気をつけてほしいというか、彼の警告をどうに
か組織化して負荷分散できないものだろうか。

西武ライオンズ売却?
2004年11月5日(金)

いやいや、このニュースには驚いた。日本一に
なったのに。高校の新聞部の時にライオンズ
ファンのヤツがいて、ラジカセで応援テーマ曲を
何度も聴かされて閉口した。大学の同じゼミの
奴が「なぜ西武の工藤くんや秋山くんはあれほど
活躍できるのか」という卒論を書いていた。
そんなことどもが頭に浮かんだ。

「あずみ」「陰陽師K」
2004年11月6日(土)

ビデオで、中学生高校生ぐらいが対象かな?
という映画を二本観た。

「あずみ」
有名なまんがが原作だが未読。映画はオダギリ
ジョーが出てるので見てみた次第。先に言うと
彼はオカマみたいな殺人鬼の役で、それなりに
良かった。映画のほうの出来は、かんばしくあり
ませんなあ。最近良くあるパターンだけど、シーン
の演出は過剰だが全体のコンストラクションが
無考慮。残念です。この監督がゴジラを撮るのか
と思うと不安だわ・・・。

「陰陽師K」
こちらは、アラは目立つけれど「“お話”を語ろう」
というスジが一本通っているので、表現の不出来
を超えてけっこう満足。フカキョン(深田恭子)が
出ていたこともプラス要因。つまらないことだが、
彼女の役名は「ひみこ」というのだが
「漢字は『卑弥呼』なのかな」と思いながら見終り
エンンドタイトルを見たら「日美子」だった。
「これは『日ペンの美子ちゃん』の略称のようだな」
と、ここでも得点プラス。
人それぞれ、映画の感想とは何なのか判らない。

「Zガンダム」映画化
2004年11月7日(日)

本屋でフッと壁のポスターを見たら
「『Zガンダム』映画化」 と書いてあった。
「機動戦士Zガンダム−星を継ぐ者−」
TV放映から20周年、だって。
フフフ・・・年取るはずよね。
いま再放送を一生懸命見ているがやっぱり話は
よくわからない。

秋葉原
2004年11月8日(月)

仕事の打合せ。待ち合わせ場所が秋葉原。
人が揃ってどこかで話しましょう、
と喫茶店を探す。
つい「コスプレ喫茶にしませんか」と
提案してみたところ、「それは、ちょっと」
と却下されてしまった。結局ルノアールに。

BJ in My Life
2004年11月9日(火)

テレビアニメが結構おもしろいので、原作
「ブラック・ジャック」を久しぶりに引っ張り
出して寝る前に少しずつ読んでいるけど
やっぱり良いですね。
識者が活字離れを叫んだとしても、
O・ヘンリを読まずともこれを読んでいれば
いいような気がします。
もっと図書館にまんがを。

僕等の若い頃はね。
2004年11月10日(水)

JRの駅ホームで、横浜の某名門お嬢様高校
の子が、必死で携帯メールを打っているのを
見た。うーん、その姿には現役男子高校生で
も恋心を抱くことはできなかろう。やはり
ホームの女子高生というものはちょっと
はかなげに虚空を見つめてこそ、と思うの
だが。幻想ですが。幻想が滅すると“幻滅”と
いうことになる。枠にはめないで、という声
も聞こえてくるがやはりファンタジーは追求
したい。携帯禁止。


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