2004年10月


日記の目次に戻る

十月一日に。
2004年10月1日(金)

人のおごりで晩御飯を食べたら、
「栗ごはん」が出てきた。
ああ おいしいね、栗ごはん。
本当に季節は秋に変わったのですね。
今年ほど秋の訪れが待望された年も
なかろう。それほどに厳しい夏であった。
酷暑を生き残れた幸せをかみしめて
秋の味覚を味わいましょうか、今月は。

CM
2004年10月2日(土)

夜、テレビで映画「タイタニック」をやって
いたようで、チャンネルを替えてフト見たら
沈没間際のところだった。そこから漫然と
見ていたが、いいところ・いいところでCM
が挿入される。初めて見る人にはかわいそう
だなア・・・と思った。

押し問答
2004年10月3日(日)

雨。急激に寒くなって、うどんがおいしい。

WOWOWで「デアデビル」という映画を
見てみた。まんがが原作で、盲目のヒーロー
が悪いやつをやっつける話らしいので、
座頭市みたいに面白いかな?と思って見て
みたが・・・。スパイダーマンやら何やら
と似たような場面ばかりで、もうこういう
のは さすがに飽きた。

一箇所だけ面白い場面が。
主人公(昼間は盲目の弁護士)が街で出会った
女の人をナンパするんだけど、その女が
名前を教えてくれない。「教えろ」「教えない」
で押し問答になって、二人は公園で、マーシャル・
アーツによる格闘を開始。このシーンが結構
長い。バカバカしくて失笑してしまうのだが、
何だか似たようなシーンをどこかで見た気が・・・。

そう、ジョン・カーペンター監督のバカ映画
「ゼイリブ」だ。
侵略SFものなんだけど、主人公が ある
メガネをかけると、地球人を乗っ取った宇宙人
の姿が見えることに気付く。仲間に「お前も
このメガネで見てみろ!」と言うんだけど
「俺はそんなの信じない!」と拒まれる。
「(メガネを)かけろ」「かけない!」で
押し問答になった二人は、路上でプロレスを
始める。このシーンがけっこう長くて、
「ばかじゃねーの」と笑ってしまうのだが、
これに似てました。「ゼイリブ」へのパロディ
とかオマージュなのかな?

オマージュ
2004年10月4日(月)

先日、「小さなバイキング ビッケ」の
声を担当している栗葉子さんのことを
書いて、「京子ちゃんが好きでした」と
カミングアウトしていたのですが、
なんと偶然にも最良のことですが
東京MXテレビでアニメ「ド根性ガエル」
の再放送が始まりました!

続けて見るつもりはないけれど一回ぐらい
見てみようか・・・と早速みてみる。

ああ、当時の東京ムービーらしいなあ、
と思いながら見る。
そういえば「ド根性ガエル」先にジャンプ
の連載を読んでいて、私にとっては
後からアニメ化を拝見するというパターン
のはしりだったような気がします。
おお、アニメではこういう絵になるんだ、
こういう声になるんだ・・・という。

さて、ドキドキしながら待っていると
「ひろしくーーーん」
という呼び声が。おお、京子ちゃんの
登場だ。久々に聴くけどいいなあ栗葉子さん。
感動です。
原作の京子ちゃんはもっと硬質な感じだった
けど、この甘さも解釈としてはアリでしょう。
問題無し。


ああ、しまった、と思ったこと有り。

「ド根性ガエル」は15分×2話の構成
なので、各話ごとにサブタイトルが出る。
ピョン吉が水面に顔を出して、次に
タイトルが書かれた看板を掲げる。

ああ!そうか!

現在大好評放映中のアニメ「ケロロ軍曹」
のサブタイトルの出し方って、ド根性ガエル
へのオマージュだったんだ!
と、今やっと気付いた。遅い!
そうかすっかり忘れてた。

例えば、アニメ「こち亀」のオープニング
で静止絵が回転するのは「いなかっぺ大将」
だというのはパッとわかったんだけど。
発信を、受け止めきれてないなー。

2004年10月5日(火)

雨が激しく降り続く。寒い。

新TVドラマの「めだか」を見る。ミムラ
が主役の、定時制高校を舞台にした話。
原田泰造が出ているのだが、私は彼がわりと
好きなのです。

さて、ミムラという人はその芸名を
「ムーミン」の“ミムラ姉さん”から取った
という珍しい人だ。これにならって、
プロ野球でも登録名を“星飛雄馬”とか
“一球さん”とかにする選手が出てきたら
面白いのだが。

響け槌音
2004年10月6日(水)

雨の日が続く。

コンビニで売ってるようなビニール傘。
みんな同じような形なので、傘立てに
置いておくと人が間違えて持って行ってしまう
ことがある。そうすると、似たようなのを
代わりに持って行く自分。このようなことは
ままあるのではないか。

されば、いっそのこと、傘は国有化すると
いうのはどうだろうか。傘のみ、私有財産と
いう概念を覆すのである。
20世紀の壮大な実験にして壮大な失敗と
言われた社会主義。その一部を、21世紀の
傘で実現してみるのは如何だろうか。
(冗談で書いています)

2日
2004年10月7日(木)

年賀状配達、正月2日も

1月2日も年賀状の配達をしてくれることに
なったそうだ。

職員の人やバイト君には御苦労なことだが、
まあ頑張っていただきたい。
いつも元旦に書く私にとっては朗報であります。

二本
2004年10月8日(金)

日本映画を二本、WOWOWにて。


「ドラゴンヘッド」

原作未読。
まんが原作映画特有の、“映画の時間の無さ”
に退屈しながら観ていたが、後半に出てくる
「壊滅した東京の画(え)」に驚く。


「星に願いを。」

これは拾い物。香港映画が原作と聞いていた
ので、アクの強い作品かな・・・と心配して
いたが、さにあらず。
死んだ人が別人の肉体で現われる、演奏している
楽器の音色で恋人がそれを知る・・・というのは
アメリカ映画「天国から来たチャンピオン」が
元ネタだと思うけど。

「ごめん」が良かった冨樫森監督、ここでも
良いですね〜。この人、太陽光線の捉え方に
相当こだわっているようで、それがアートっ
ぽい閉塞感でなく、自然な感情描写になって
いるところが特筆すべき演出力です。
國村隼にさせたパンチが昨今の凡百の映画へ
の批評になっていると思う。

それと、竹内結子さん。「黄泉がえり」も
よかったけど、演技うまいね。

期待できる監督がいるのはうれしいな。
冨樫監督の今後の新作にも期待。

二本(2)
2004年10月9日(土)

イタリア映画を二本、BS2録画にて。


「あゝ結婚」

マルチェロ・マストロヤンニ&ソフィア・
ローレン主演、ヴィットリオ・デ・シーカ
監督のコメディ映画。
元娼婦(ローレン)が会社経営者(マルチェロ)
と結婚にいたるまでのあれやこれやを描いて
いる。マルチェロの小心なキザ紳士、といった
役どころは一つの完成形か。
おなじみアルマンド・ドラバヨーリの音楽も
よろしくて。


「怒りの荒野」

ジュリアーノ・ジェンマとリー・バン・クリーフ
が共演したマカロニ・ウエスタン映画。
評判が良かったようなので観てみたが、確かに
面白い。いかにもマカロニなオープニング
タイトルから快調で、大写し・派手な音楽と
いったスパゲッティ・ウエスタンの乗りが
楽しめました。リズ・オルトラーニの音楽で
得点がかなりアップ。

悪魔くんじゃないけど
2004年10月10日(日)

“情報屋”から携帯メールで もたらされた
小ネタを紹介。

【1】

> -----Original Message-----
> Sent: Thursday, April 22, 2004 11:53 AM
> Subject: 今さぁ〜
> 病院に、いるんだけど。
> 高校生な男子がママに友人のこと
> 「2次元な女の子が趣味」
> って言ってるけど、それ、何?
>

⇒何かネエ・・・。アニメや特撮の女の子が
好きだということではないでしょうか。
時間が経てば症状は改善されることもあります。

【2】

> -----Original Message-----
> Sent: Saturday, May 22, 2004 08:32 AM
> Subject: 今日の出来事
> バスに乗った親子の会話…
> ママがコンビニに行くから一人で
> タイツはいて!とゆー言葉に前の席の
> 宮城真理子が「バレエの発表会?」だって
>

⇒実名入りかよ。ハイソサエティーな会話が
なされているバスだね、横浜市営バス。

【3】

> -----Original Message-----
> Sent: Friday, August 27, 2004 09:05 PM
> Subject: いま
> 元町中華街駅で、小学低年の女のこ数人、
> 3歳くらい含むが、・・・
> 「これでさよならネ」
> 「わたしたち二度と会えないの?」
> と言うのを目撃した。
>

⇒なんとドラマチックな現場を目撃か!
また会えることを希望します。

【講評】

このように時々、街に放っている間者から
情報を得ています。
街角の天使にgood night kiss 、といった
ところ。

KC×5
2004年10月11日(月・祝)

近所の図書館の
「ご自宅のいらない本を
お持ち下さいコーナー」
に、古くてボロボロのまんが単行本が
置いてあった。
日頃あんまり読まない講談社の少女まんが
があったので5冊ほど持ってきて読みました。
以下、一言コメント。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

■「エースはおまかせ」
板本こうこ/KCフレンド
1976年刊

白黒のコントラストがはっきりした絵柄、
髪型の里中満智子っぽいところなどが
KCらしい。
表題作は、そんなにスポ根でもない
バレーボールもの。ライバルの子の髪型
が縦ロールだ。
同時収録
「ラブ・パラソルどうぞ」
→貸し傘屋?の少女が主人公のラブコメ。
いきなり激情調になるのが里中ぽい?
「ファースト・キッスにご用心!」
→タイトル通りの内容だが、高校生
カップルの純真さにうたれる。時代か。
「春の挽歌」
→なぜかこの作品は絵が一条ゆかり調。
外国もので恋人が自殺・・・とシリアス。
「むさし野に愛はいま」
→明治末年の悲恋もの。少ないページ数の
中で愛と死が激しくうねる。

総じて、キッチリした絵で破綻のない
お話が楽しめました。


■「グリーンノートらぶれたあ」
松島裕子/KCなかよし
1979年刊

表題作は、ペンションを舞台にした
複数男女の軽い恋のさやあて。
いわゆる“乙女ちっく”調の絵柄も可愛い。
同時収録
「たべちゃうぞ!マロンちゃん」
→病弱な主人公・りんごと、幼なじみのマロン
によるラブコメ。細かいことは考えずに楽しく
読める。
「真夜中のティータイム」
→主人公が、喫茶店のピアニストにリクエスト
する曲が、原田真二の「てぃーんず・ぶるーす」。
時代じゃのう・・・。好きだったけど。
「あなたの魔法にかかったの」
→冴えない女の子が、ある男の子に朝会ったのが
テストで高得点を取れた“おまじない”と信じて
・・・。スナック菓子のように口当たり良く
時間を忘れられるラブコメ。
「ショパンはやさしすぎて」
→ピアニストが主人公のややシリアスな作品。

総じて、まあなんというか“他愛の無い”話が
愛らしい絵柄で描かれていて良い感じでした。


■「レモンの告白」
あまねかずみ/KCフレンド
1981年刊

サブタイトルが
“うきうきコメディー 15歳シリーズ”
であるように、高校1年生の男の子と
女の子の接近とためらいを描いた作品。
深刻になりつつも、ほどよく着地する
安心感が、講談社らしさといえるのだろうか。


■「夢狩り伝説」
はざまもり/KCフレンド
1984年刊

超能力を持った少年少女が、歴史上の因縁を
ひきずった事件に巻き込まれるSFアクション
ドラマ。設定も展開もそれほど深堀りされない
ライト感が、よろしいかと。ひとときの娯楽に
適したまんが。
同時収録
「放課後がぬすまれた」
→昔の眉村卓とか、そんな感触のタイトルです。
こちらは予知能力を扱ったサスペンスもの。

ラフな絵柄でカッチリしてないぶん、話の割りに
ノホホンとした風通しの良さがありました。


■「YOUNX ヤンクス」
松本美緒/KCフレンド
1985年刊

他の単行本が、いつの時代かよくわからない
作品群であるのに比べると、さうすがに時代
も下って、ハッキリと1984年頃という
刻印のきざまれている作品である。
若い連中の、年上の女性への思慕や音楽への
アコガレやらがゴチャゴチャ感で描かれて
いて、ああ あの頃のまんがだなあ・・・と
思う。
ニューウエーブの洗礼はさすがのKCでも
避け得なかった、ということかなア。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

上記全作家、今回初めて読みました。
読めば面白いがナカナカ手が出ない、
そのような世界とお見受けしました。

題名:イチロー
2004年10月12日(火)

以下の文は、ちょうど10日前の「10/2(土)」に
途中まで書いて放ってあったもの。
古新聞みたいだけれど、いちおう掲載して
おきます。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
題名: イチロー

マリナーズのイチロー選手が米大リーグの
最多安打記録を達成。スポーツニュースで
見たけど、それまでの記録保持者ジョージ・
シスラー氏(故人)の長女=フランシス・
ドラックルマンさん(81)と握手した
シーンには じ〜ん ときました。
娘さんがあのトシということは、とんでも
ない古い記録だったことがビジュアルで
体感できた。


TVニュースをかわるがわる次々に見てしまった
が、「イチロー」「イチロー」「イチロー」
という文字を見ていくと、自然に心にわき
あがってくる一つの感情があった。

「俺は、サブロー・シローも好きだ」

これは今回、多くの人が心に思い浮かべた
ことだと思う。
太平シロー、シローちゃんは昔「オレたち
ひょうきん族」の一コーナー「ひょうきんベストテン」
でアメリカ女性歌手のマドンナの扮装をして
「ライク・ア・バージン」を唄っていたが、これが
好きで。たまにこの曲を耳にすると本体のマドンナ
ではなくシローちゃんが「♪ヘ〜イ」と言うアップ
映像しか思い浮かばないよ。
そして太平サブロー。彼の横山やすしの物真似
は本当に似ている。感動の至芸。


また、3と4以外として
「ジロー」と言えば特撮番組の名作「キカイダー」
の主人公。
「ゴロー」と来れば「ウルトラQ」の一エピソード
「五郎とゴロー」が想起されます。
これで終わりなんですがもうひとつ言えば
「ハチロー」では「サトウハチロー」。
「ちいさい秋みつけた」「リンゴの唄」など数多くの
歌を生んだ作詞家。ちなみに今回知ったけど
ハチロー氏が戦中に書いた曲に「いさおを胸に」
というのがあるらしい。軍歌か。タイトルが気に
なる。


と、そんなこんなでイチロー選手おめでとうござい
ます。

平和球場
2004年10月13日(水)

プロ野球で新球団の参入が審査されていて、
仙台の球場が注目を集めている。
「老朽化している」ということでTVで写されて
いたが、客席もコンクリートむき出しでひび割れ。
これ、何か既視感が・・・。
そう、横浜の「平和球場」だ。
と言ったところで小学生の坊やには「what?」と
言われてしまいそう。平和球場は、現・横浜スタ
ジアムの前身の球場です。沿革はここ↓
http://www.asahi-net.or.jp/~kw2h-ktu/yb-b/yokohama.htm
の「球場の歴史」をご参照くだされ。年表で−
1970年 平和球場のスタンド上半分が使用禁止
となる。球場の老朽化のため。
1977年 横浜スタジアム建設開始。
−とありますが、私は1975年・1976年に
この球場で観戦しました。町内の野球チーム
にいたのですが、その兄貴分の「中学生チーム」
の試合が平和球場であって、スタンドで応援
した、という次第。
詳細はほとんど覚えてないけど、とにかく
「古い球場だなあ〜」と感じました。


と、いうのを思い出した。
しかし、いま思えば「平和球場」って良い名前
だったのに。その前の「ルー=ゲーリック球場」
っていうのも、米軍占領下という抵抗感を抜きに
すればそれはそれで良かったかも。


そういえば、小学校4年生の時の社会科
見学で横浜市役所に行って、感想文で
「窓から平和球場が見えた」と書いた記憶も。
じじいモード入りすぎですか。

手塚眞監督
2004年10月14日(木)

「ブラック・ジャック」のTVアニメシリーズ
がスタート。(公式HP

と、いうことで一回目(スペシャル版として
30分×2話)の分を観てみた(月曜放映)。
今回見た動機は、自称・ビジュアリストの
手塚眞氏が監督、ということで。

観た感想は、けっこう良かった。
この作品のアニメというと出崎統監督の
劇画調のものが有名だけど、あれとは
違ってキャラの頭身も小さく、
いわゆる「まんが」風。
4チャンネルの7:00から、という
ご飯を食べながら子供が見るのに適当な
作調といえるでしょう。
ピノコが可愛いのでお父さんもOKか。

原作は手塚キャラ総集合ものであるが
本アニメではオープニングタイトルになんと
「海のトリトン」のイルカのルカーが登場。
相変わらず美人な横顔を見せている。

一回目を見た限りでは「監督・手塚眞」の
刻印が何なのかハッキリわからなかった。
もうちょっと見てみようか。

「機動戦士Zガンダム」
2004年10月15日(金)

「機動戦士Zガンダム」の再放送が
始まってしまった。
東京MXテレビのアニメページ

この番組は1985年に放映されていて、
私は本放送は途中から見ました。話がよく
わからなくて“ノベライズ本”を買って読んで
フォローしました。

それで遺恨残っていたので、今回は最初の
方だけ見てみるつもり。見るぞ!

さて、一回目を見てみたが・・・見てもやっぱり
よくわからなそうな話だ。久しぶりに
「ファ・ユイリィ」という名前を眼にし
はるか、ノスタルジー。
強く思うのは、音楽のシンセザイザーの
使い方がイカニモ1985年じゃのう・・・と
いうことだ。視覚より聴覚がより記憶中枢に
訴えるようだ。

「さらば日劇」
2004年10月16日(土)

これは面白かった。
先週のNHKアーカイブス、
1981年3月放送のNHK特集
「さらば日劇 〜青春の街角の半世紀〜」
NHKのHP

有楽町の日劇が閉館した時に、劇場の歴史を
振り返ったドキュメンタリー番組。
見て思ったことを、いくつか。

○笠置シズ子さん
私は当然歌っているところは古い映画でしか
見たことがなく、リアルタイム体験はもちろん
台所洗剤「カネヨン」のCMのみ。
カネヨンのCM、好きだったのよ。
「カネヨンでっせ!」ってやつ。
おかげで、いまでも買うのは常に「カネヨン」。
CMの力は恐ろしい。
笠置シズ子さんは黒澤明監督の「酔いどれ天使」
の中で「ジャングル・ブギ」という歌を唄って
いるがこのシーンは良かった。
大森一樹監督の「トットチャンネル」では
笠置シズ子の役が室井滋。ものすごいオーバー
アクションで「買い物ブギ」を演じていたが
あの場面は面白かったなア。

○山口淑子
今年の日経新聞に載った山口淑子さんの
「私の履歴書」は、事実は小説より奇なり
−としかいいようのない圧倒的な面白さ
だった。

○雪村いずみ
ここでの記録映像の彼女は凄く綺麗でビックリ。

○1980年の日劇の思い出
地下に「日劇文化」という映画館があって、
たしか春か初夏、高校生になったばかりの
私はそこに名作映画「第三の男」のリバイバル
公開を観に行った。日曜の朝で早目に行った
つもりだったけれど長蛇の列。「座れるか
な・・・?」と思ったが、列の前の方に
同じ高校の知りあったばかりのM君がいて
こちらに気が付いた。開場して中に入ると
彼が席を取っておいてくれた。うれしかった。

○1981年の夏の日劇
劇場は閉館していたが、店とかはまだ営業
していたと思う。宝塚グッズを売ってる店
とか。。。某アイドル女優の映画パンフレット
を買いに、暑い日に有楽町まで行き、地下の
プログラムショップで物色した覚えがある。

◎日劇の歴史
さて、この番組を見たのは「あれもやるかな」
という関心だったのだが、「あれ」はあった。
何かと言うと、日劇は戦時中に閉館され、
“風船爆弾”の工場になっていたんですよね。
私は前にも書いたけどこれに関心があって
何冊か本を読んでいたもので。
番組では、女学生時代にこの作業に動員された
という三人の女性が登場し、劇場内で想い出を
語っていた(短い時間だったのが残念)。
場内が三階建ての広い空間なので製造試験が
出来たわけだが、彼女らが
「まんきゅうにしたときに・・・」と言う。
「満球」、空気が満タンに入った状態のことか。
試験したが破裂してしまったときに悔しくて
突っ伏して泣いた、
「だから舞台には役者さんたちだけでなく
わたしたちの涙も沁み込んでいる」・・・と
いうコメントが胸を刺す。
この証言場面だけでも貴重な番組でした。

GOGO夕張(栗山千明)の武器
2004年10月17日(日)

『片腕カンフー対空とぶギロチン』DVDで復活!

WOWOWで放映されたので、観た。
昔からタイトルが気になっていたし、タランティーノ
監督が「キル・ビル」の武器の元ネタにしている
という情報もあったので、なんとなく。

人から「“空とぶギロチン”とは何ですか?」と
聞かれそうですが、これは悪役の持つ武器。
鎖の先に鳥かごみたいなものが付いていて
エイッと投げて相手の頭にかぶせる。下の
方に刃物が付いていて、それで首をちょん切る
仕掛けになっているものです。

ばかばかしいとしか言いようがないけれど、映画
は まあ予想通りの出来。まんが雑誌「ヤング
チャンピオン」を読む感覚か。ギロチン使いの
悪役がけっこう強くて、これが良かった。

うちの兄貴と同学年(1963年3月生まれ)の
タランティーノ監督に対しては、「アンタも好きねエ」
としか語りかけるべき言葉がない。

ツマ
2004年10月18日(月)

テレビで見た。
ガーゼに絆創膏、顔を怪我した老人が語った。

畑で仕事をしていたら、後ろから足音が聞こ
えた。妻が弁当を持ってきたようだ。わざと、
気付かないフリをして振り向かずに仕事を続
けた。気配が背後まで近づいたところで、
驚かすように振り向くと、熊だった。
格闘の末に撃退したが、負傷した。

続いて画面に登場した、夫に熊に間違われた
老婦人。夫の顔の怪我をインタビュアーに
聞かれて「男前が台無しやな」と穏やかに
微笑んだ。


連日報道される、熊の出没。
命を落とした人もいて、ふざけたことを言う
のも失礼だが、上の事例は

「妻かと思ったら熊」

という、口に出して読むと語呂の良いことも
あって、恐怖の影に そこはかとないユーモア
が漂う。

「熊に間違えられた妻」

というレッテルを貼られて生きるのもツラい。

「夕凪の街 桜の国」
2004年10月19日(火)

こうの史代さんのコミックス単行本
「夕凪の街 桜の国」
が先週発売。
(双葉社/本体800円+税/A5判)
週末にゆっくり読みました。

良かったです。強くおすすめ。


本の中で、原爆被災者が多く住んだ集落の
描写が出てくるのですが、映画ファンが
思い出すのは深作欣二監督「仁義なき戦い」
のシリーズ最高傑作=第4作の「頂上作戦」
です。若き日の小倉一郎がこの集落に住む
若いヤクザを演じていました。ここでの、
“テレビ”をめぐる家族の争いが強烈でね・・・。
未見の方はこちらも是非観て頂きたい。

平田敏夫
2004年10月20日(水)

TVアニメ「ブラック・ジャック」の第二話
「アリの足」を見る。わりと良いかな、と
思いつつ本編を見終わると、エンドクレジット

「絵コンテ=平田敏夫」
と出た。
おお、私は昔この人の映画が好きだったのよ。
「ユニコ」「金の鳥」。特に「東映まんが
まつり」の一本であまり話題にもならなかった
けれど「金の鳥」は面白かったよ!
アニメ制作会社・マッドハウスを代表する
作家の一人であったと思います。

本作「アリの足」ではどこまでも続く道が
「ボビーに首ったけ」風でもあるが、
いいテンポで展開していたと思います。

平田監督の「はだしのゲン・2」(1986年)が
未見なので何とか観たい。

改札をスイスイ
2004年10月21日(木)

JRの駅改札で。私の前を歩いていた女性が
自動改札機に向かった。定期券を取り出さず、
手に持っていた大きな布バッグを読み取り機
の上にバサッと置いた。すると、ピッと
音がして扉が開いた。

どういうことかというと、恐らくバッグの
下部にSUICAが入っていて、その位置を
うまく読み取り部分にタッチさせたらしい。

なるほどね・・・。私も何か変わったことを
やってみようかな。ヒジのところにSUICA
を入れておいて、エルボーの要領でタッチ&
ゴーしてみるとか。マスコットの「くま」に
開腹手術をしてSUICAを埋め込んで、
ぬいぐるみタッチで入場するとか。

たまたま後ろを歩いてた人をギョッとさせる
ぐらいの効果しかないが、生活に変化は
あるかも。

朗報
2004年10月22日(金)

夕刊を見たら、
「木下恵介全49作がDVDに」
という小記事が載っていた。やった!

ニュース

しかし、今までなんで「楢山節考」や
「笛吹川」がビデオにもなってなかったの?
という わだかまりは残るけど、水に流そう。
特典として「カルメン故郷に帰る」の黒白版
も収録されるそうで、これは観てみたい。

発売は来年。レンタルもされるといいんだ
けど。期待してます。

007
2004年10月23日(土)

WOWOWで録画しておいた
「007/ダイ・アナザー・デイ」
を観た。

中一の時に007で映画ファンになって、
高校で初めて撮った映画が007パロディ
だった私としては、このシリーズは見逃す
ことは出来ないのだが、最近はビデオでの
鑑賞となっております。

製作40周年・20作目という節目の作品
でしたが、その出来栄えは。

まあまあ、かな。

オバQみたいな秘密兵器=「消える車」が
面白い。あと、パラシュートを背負って
デカい波をサーフィンする場面が余りに
荒唐無稽で笑えた。

やっぱりスパイ映画は楽しいよ。

夕方
2004年10月24日(日)

たそがれどきの私鉄駅ホームにて。
部活帰りとおぼしき中学生女子約10名、
体育会系らしくデカい人が多いが
自動販売機で順番に飲み物購入。
「私はココアにしよっかな」などと言いつつ。
そこで。

声の大きい子「この“朝専用コーヒー”にしよっかな」
隣の子「朝飲まなきゃだめだよ」

ここで、ちょっとトロい感じの子が一言
「それ、この前お母さんが夜飲んでた」

すると彼女に対し一斉に集中砲火が・・・
「別に夜飲んだっていーんだよ」
「宣伝なんだから信じるなっつーの」
「お母さんはどうでもいいんだよ!」
など。

負けるな。

「スピリット」
2004年10月25日(月)

WOWOWでドリームワークス製作のアニメ映画
「スピリット」を観た。

例えば「バンビ」が“鹿の映画”であったように
この映画は“馬の映画”。動物の間では会話が
無くて(セリフが無い)、モノローグと音楽のみ
という趣向。
人間界に連れて来られるが決して屈服しない
野生馬が仲間のもとに帰るまで、という話も
結構なのだが、丁寧に作られているけど
どうも予想を裏切るものは何もない、という
感じで目の前をただサラサラと流れて行った。
ちょっと残念。

終盤に、機関車が山を転げ落ちるという大スペク
タクル・シーンがあるんだけど、それを見ながら
やっぱり大友克洋の「スチームボーイ」は
凄かった・・・とあらためて感じた。

「ビビルマン」
2004年10月26日(火)

「コミック・ワイドショー VOL.0」(洋泉社)
という まんがムックをパラパラ立ち読み。
内容はコピーによると「テレビ・芸能をマンガで
笑え! 新感覚エンターテイメント」というもの。

ここに収録されている一編の「ビビルマン」という
のが面白い。
東映の実写映画「デビルマン」批評をまんがで
行なっているのだけれど、このまんがが永井豪の
絵柄で描かれていて笑える。ミキが「ヨイヨイ」
とか言いながら登場する呼吸が良いね。

ニュース10
2004年10月27日(水)

最近いろいろな大事件が多く夜テレビで
ニュースを見ているが、NHKの有働由美子
アナウンサーのTPOをわきまえた報道ぶり
に感心することしきり。深刻なニュースを
読むときの、無理に感情を表さずしかも
真摯に伝えようとする姿勢が、控えめに
素晴らしい。あおらない、というのは
大事なことだと思います。

生きている
2004年10月28日(木)

テレビで生き死にに関わるニュースを見ている
ときに、ふっと頭に浮かぶフレーズがある。

岡本喜八監督の傑作アクション映画
「独立愚連隊」(1959年)の終盤近くに
あるセリフ。主人公の佐藤允が、十人ぐらいの
小隊で数百人の中国軍と交戦、戦闘が終了し
ただ一人、九死に一生を得る。そこでつぶやく


「生きたいと思っていたヤツはみんな死んだ。
生きていてもしょうがないオレだけが生きている」


軍隊にとられたが生き残った岡本監督の心情が
感じられる科白であるが、
違う人間で違う時代に生きる私は、これについて
違う文脈でいろいろと考えるところがある。

ミムラ
2004年10月29日(金)

TVドラマ「めだか」で主人公の先生を
演じるミムラがなかなか良い。
“ダメな先生”役にピッタリ。
他人に迎合するときの「そうですよネエ〜」
というセリフがハマりすぎ。

この番組、深みのあるドラマではないけれど、
一種の「おとぎばなし」として好ましい。
今週の、自閉した青年が言葉を発する話
なんか現実にはありえないと思いつつ
ハラハラしながら見た。
TVドラマはこれでいいのかもしれない


上記とは全然関係ないことではあるが、
昔のアニメ「ムーミン」で“ミムラ姉さん”
を演じていたのは荘司美代子さんという方。
さて、荘司さんは、2001年のアニメ映画
「千年女優」で主人公・藤原千代子役の
70才の声を演じてアニメのアカデミー賞と
いわれるアニー賞(国際アニメ映画協会主催)
の映画声優部門でノミネートされました。
受賞は逃しましたが、この活躍はあまり知ら
れていないので・・・付記しておきます。

「バリバリのハト派」
2004年10月30日(土)

雨のサタディ。久しぶりに本屋に行く。
新刊のコーナーに荷宮和子・著の
「バリバリのハト派 女子供カルチャー反戦論」
(晶文社・刊)
という本が平積みになっていた。
この人は少女まんがなんかについてよく
書いているけれど、どうも思い入れが過剰で
データ性が薄い、読むのがしんどい文章を
書く人だ・・・と避けていた。
ところが。
この新刊、パラパラっと読んでみて驚く。
なぜか、田宮二郎、ことに大映映画の
“犬”シリーズ
についてかなりの分量が書かれているのだ!

田宮二郎の“犬”シリーズ、私大好きなんです。
こんな感じ

で、この荷宮氏の本のいいところは、映画の
セリフをたくさん引用して紹介しているところ
です。
このシリーズ、脚本は藤本義一氏が書いている
のですが、関西弁のセリフが最高なのよ。
多忙な現代人は古い映画のビデオなど見ている
時間はないと思われるので、この本でパラパラっ
と“犬”シリーズの魅力の一端に触れてください。
荷宮くん、グッドジョブ。しかし立ち読みで
済ませてスマン。

「夜回り先生」
2004年10月31日(日)

ベストセラー原作は読みたいと思いつつまだ読ん
でいませんが、寺尾聡・市川実日子が出演という
ことで先に2時間ドラマを見てみました。
父親の宇野重吉も「人間の壁」という昔の映画で
先生役をやっていたけれど、寺尾聡も良かった。

このドラマ、横浜が舞台になっていて、あれ?
と思って著者の水谷修先生の略歴を調べて
みたところ、以下のようだった。

1956年横浜生まれ。
1983年横浜市立上菅田養護学校高等部教諭。
1988年横浜市立金沢高等学校社会科教諭。
1992年横浜市立港高等学校社会科教諭。
1998年横浜市立戸塚高等学校定時制社会科教諭。
2004年横浜市立横浜総合高校教諭。

金沢高校は同じ学区で、私が通っていた大学に
隣接していたぞ。こちらは1987年に卒業していた
ので袖すりあわす機会は無かったが。

すると「夜回り」も横浜の繁華街でされていたのか。
このドラマでも横浜駅周辺でのロケもあって
横浜高島屋の裏に寺尾聡と市川実日子ちゃんが
登場していて、エンドタイトルでは協力として
「横浜五番街商店街」という文字も見えた。

と、いうトリビアルなことはともかく、実際に
「繁華街の深夜パトロール」ってしんどいだろうなあ。
ドラマみたいに ものわかりのいい子供なんか
いないだろうし。


結局こちらは安全地帯でテレビ見て寝るだけ。
なんと申しましょうか・・・。


日記の目次に戻る