2004年9月


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「一番大切なデート」
2004年9月1日(水)

8/9〜12の四日間、TBSの深夜に放映された
ドラマ
「一番大切なデート 東京の空・上海の夢」
を見ました。
原作(角田光代「All Small Things」)、主演
(永作博美)ともに関心があるわけではなく、
人から勧められて、という動機により拝見。

番宣から受け取る「若い女性の恋愛模様」的な
内容は私の興味関心領域から遠く、
製作側の主たる発信先は20〜30代女性と推測
されることからも、私は望まれる視聴者では
ないのですが、見たので感想を一言。

その前に言うと、このドラマを見た人
(二人。若い女性)の感想は
1.とっても良かった
2.私もあんなデートしたい
というものであった。想定される受信者には
好意的に受け取られた模様である。

私も、感想は違うけど面白く見ました。
出演者は芸達者だし、話としても「明日も見よう」
とい気になったし。

第一話
嫌われる女Y1と言われる さとう珠緒が
語るストーカー話が好感度が高い。ただ
惜しむらくは、おそらく追跡映像の「風船」とか
「桜」のイメージは、脚本段階の抽象度(推測)
ほどの効果が上がってなかったのではないで
しょうか。
ストーカーといえば、別エピソードの袴田吉彦
の部屋に映画「タクシー・ドライバー」のポスター
が貼ってあったのは「愛とストーキングは紙一重」
というメッセージでしょう。

第二話
蒼井優が父親と彷徨うシークエンス、二度ほど
道角のミラーに映る姿をとらえたショットがある
けど、これってすごく興ざめ。個人的な意見では
ありますが、そんなヒネるところではないと思う。
白い家の前で同ポジで回想に入るところは
良かった。でもやっぱりこのエピソードは文学的
すぎて、映像で語れていたのは京野・生瀬編
だったように思う。

第三話
りょうと袴田君が上海で道に迷う。走る二人の
バックに流れる曲がジョルジュ・ドルリュー風
なのがうまくマッチしてた。
この回から短いエピソード集が終わって
主演二人(永作とりょう)に絞り込まれて
いくんだけど、そのあたりのシフトが十全だった
かどうかは私には判らない。やや違うものが
始まったの感もあった。
ちなみに、飲み会がお開きになって、お会計は
49,800円。幹事さんが「FeliCa対応携帯電話」
支払う。Edyのチャージ限度額は50,000円なの
で ぎりぎりのところ。

第四話
最終回。みな控えめなハッピーエンドで完。
嫌味がなくて良かったです。人間は思い出の
集積である、というのは人の言ったことばで
ありますが、明日への活力になる場面が
うまくとらえられていたドラマであったように
思います。

ちなみに図書館にあったので原作の
「All Small Things」を読みました。
人から人につながっていく駅伝形式の
オハナシで、これはこれで面白かった。
これを「ドラマ」にするというのは
それは一つの創作だよなあ、と
脳内で映像を反芻しました。


余分な話。

井ノ原快彦の携帯着信音が「レイダース
マーチ」だったが、このカップルは女が
優勢、という暗示と思われる。カレン・アレンが
飲み比べで勝つシーンが思い起こされるが
永作もビールをぐいっと飲んでいる。
または、シリーズ第二作「インディ・ジョーンズ
魔宮の伝説」の冒頭が“上海”の場面であるが
それとの関連かもしれない。

以上です。

英語と日本語
2004年9月2日(木)

マイクロソフトOfiiceアプリケーションの
ヘルプ・アシスタントのイルカの「カイル」は
多くの人に愛されていると思う。
私も、オフィス97バージョンの時は大好き
でした。終了する時に、背中を向けて波を
蹴立てて去っていく姿に一抹の哀愁を
感じる日本人は多かったようです。

●ところが●

会社の人(私より10歳ぐらい若い人)が、
こんなことを口走っていた。

「このイルカ、うざいですよね。出てきたら
撃ち殺すソフトないですかね」


オリビア・ニュートン=ジョンさん、ブリジット・
バルドーさん ならずとも聞き逃すことは
できない発言である。

しかしまあ、冗談で言っていることであるから
こちらもダジャレのレベルで返すしかないだろう。

それはHELP、と。(ヘルプと助けて、を掛けています)


ちなみに直訳ロックの“王様”による
ビートルズの「HELP!」の歌い出しは

♪お助け! 誰か来てよ〜
( Help! I Need Somebody〜)

です。

評価の違い
2004年9月3日(金)

先月末に、NHK総合で放映されていた
某韓国ドラマが終了、最終回は遅い時間
にも関わらず高視聴率であった、と新聞の
社会面で報道されていた。
しかし同じ新聞の別の記事では、
「このドラマは本国では話題にもならなかった
10代向けの番組」と韓国人のコメントが
紹介されていた。

本国ではイマイチで意外な他国で評判に
なる、というケースは古今東西に多くあるよう
だ。私の記憶にある事例を二三あげてみよう。


×フランス→○日本

1930年代に活躍したフランスの監督
ジュリアン・デュビビエ。
映画史家のジョルジュ・サドゥールは
自著でデュビビエについて
「東洋の一小国で過大に評価された」
と記述している。
どうも向こうでは“職人”扱いらしい。


×イギリス→○日本

前にも書いたのでしつこいが、
映画「小さな恋のメロディ」は本国では全く
評価・興行ともに振るわなかったそうだが、
日本では人気が高く、何度もリバイバル公開
されている。
何年たってもトレーシー・ハイドちゃんは
「ロードショー」誌の読者人気投票ベストテン
に入っていた。これは、今でも「アニメージュ」
誌の読者人気キャラ投票ベストテンに
“ナウシカ”が入っている、に近い現象。


×日本→○ヨーロッパ

TVアニメ「UFOロボ グレンダイザー」が
ヨーロッパ(どこの国か忘れた)で大ヒット
している、と聞いたローティーンの私の頭の
中はクエスチョンマークで一杯だった。
たしか私が小学校5年の時に放映されて
いた番組である。本編を覚えてない人も
「♪行け行け〜デュークフリート飛べ飛べ〜
グレンダイザー」 というキャッチーな主題歌
はご記憶にあると思う。それにしてもそんなに
たいしたアニメではなかったと思うがなぜ、と
ふしぎだった。


×日本→○フランス

日本では興行的に振るわなかった映画
「新幹線大爆破」がフランスで短縮バージョン
「Super Express 109」として公開され
大ヒット、というのも驚きのニュースだった。
まあ古くからゴジラがアメリカで人気があった
とかは昔話として知ってはいたが、
なぜ「新幹線大爆破」、そしてなぜフランス、
というのが不思議であった。


×日本→○中国

「君よ憤怒の河を渡れーッ!」と怪キャラが
絶叫する「ドラネコロック」(鴨川つばめ・著)
のヒトコマを覚えてらっしゃる方も多いと
思いますが、その映画「君よ憤怒の河を渡れ」。
なぜか中国で大ヒット、主演女優の中野良子
さんが国民的人気を得た・・・というのは
20世紀の謎の一つと言えよう。


×日本→○アメリカ

岡本喜八監督の
「侍」(1965)、「大菩薩峠」(66)、「斬る」(68)
の三本は、アメリカでは
“サムライ三部作”として人気が高いらしい。
監督のジョン・ミリアスも大ファンだそうだ。
けっして悪い映画群ではないが、日本では
ほとんど評価の対象にならなかったみたい
なのに。
岡本喜八がアメリカへ行ったとき、どこへ
行ってもこの三部作のことを聞かれたらしい。
特に「大菩薩峠」はドラッグ・カルチャーの中で
ディズニー「不思議な国のアリス」などとともに
トリップできる映画として好まれた?と聞く。
へんなの。


×アメリカ→○日本

近年、アメリカ本国では興行的に失敗した
「パール・ハーバー」「A.I」といった作品が
日本での大ヒットで救済されているらしい。
さいきん、大作でよくあるパターンらしい。
日本では今、“泣ける映画”なるものが
よほど求められているらしく その結果の
ようだが・・・なんともはや。


そんなところですか。
日本の意外なドラマが意外な国でうけると
面白いんですがね。

第7シリーズ
2004年9月4日(土)

TBSの人気ドラマ「3年B組金八先生」
の第7シリーズの放送が10月15日
からと決定。
http://www.tbs.co.jp/kinpachi/
今回は金曜の夜10時からの放送だそうです。

1999年の第5シリーズからなぜか
欠かさず見てます。色々問題はあるんですが
小山内美江子さんが書き続ける限り
こちらも見続けるつもり。期待してます。

映画女優 高峰秀子
2004年9月5日(日)

国立近代美術館フィルムセンターで
9/3(金)から
「映画女優 高峰秀子」
なる特集が始まった(11月まで)。
http://www.momat.go.jp/FC/NFC_Calendar/2004-09/kaisetsu.html

先の「日本アニメーション映画史」といい
最近のフィルムセンターの企画はたいへん
充実しており、時間もお金もない私はただ
悔し涙をこらえるばかりだ。

今回は160本以上の出演作から約80本を
上映するらしい。私はホントに数えるほど
しか観ていないがどの作品も素晴らしく、
好きな女優さんです。
上のHPで「不世出の女優」と形容されて
いるこの方についてのコメントはいたし
かねるのですが、関連してニ三。


昨年末から今年の頭にかけてNHKの
BS2で放映された小津安二郎作品の中の
「東京の合唱」(1931年)で高峰秀子さんが
小さい子供で出ていて驚いた。7歳らしいが
比較的初期の出演作品。私は今のところの
最新出演作「衝動殺人 息子よ」(1979年)
も観ているので、「出演作を50年の範囲で
フォローしてます」と言えなくも無い。


「秀子の応援団長」(1940年)
「秀子の車掌さん」(1941年)
という“芸名を冠した作品”が、アイドル的
な人気が絶頂の時に作られたそうで見て
みたいんだけど、私の年代のリアルタイム
映画体験では、アイドル映画はたくさん
あったけど“名前を冠した作品”はさすがに
無かったなあ。ゴダールぐらいでしょう。
「ゴダールの探偵」「ゴダールのマリア」とか。
あとは・・・
「ジェニファーの恋愛同盟」
(当時美少女ジェニファー・コネリーの映画)、
「マドンナのスーザンを探して」
(マドンナは助演)、
「喜多郎の十五少女漂流記」
(音楽家の名前付きWHY?)、
ぐらいしか今のところ思い浮かばない。


高峰秀子さんは
名子役→人気アイドル→名女優
というステップを駆け上がった稀有な経歴の
人ですが、私は、ここでこっそり小さい声で
言うのですが同学年の「薬師丸ひろ子さん」
が同じようにキャリアアップしてくれない
か・・・と密かに願っていたことがあって、
「Wの悲劇」という映画を観た時には
「ああこれでアイドルから女優へ・・・」
と思ったのですが・・・。
・・・まだまだこれからです。


高峰秀子さんの旦那様は映画監督の松山善三
氏。実は私、氏と同じ高校の卒業です。年度
は40年ほど違いますし、氏の頃は旧制中学
なので校名も異なるのですが。
ただこのことは卒業後に知ったことです。
高校2年の時に、学年で「典子は、今」と
いう映画を団体鑑賞したのですが、作品の
選定にあたっては「卒業生の松山監督の作品
だから」という判断もあったのでしょうか。
不明です。
ちなみにこの映画はサリドマイド禍で両手の
ない少女が主人公で、出演者の三上寛が
主題歌を歌っていました。この歌を当時
FMラジオでエアチェックしてよく聴いて
いました。テープはもうとっくに無いですが、
こんな歌詞でした(前半はうろ覚え)

♪こころに 夢を抱いて たどった 旅路の
一人で 立ち尽くした 浜辺の広さよ
誰もが 信じていた この道の 向こうは
ひとりぼっちじゃない 青空が 広がると
友達 愛の形 幸せ 一人一人
互いに 手を差し伸べ 明日を 分かち合おう


最後にトリビアねた。東京五輪の記録映画
「東京オリンピック」の出来栄えを巡って、
当時のオリンピック担当大臣の河野一郎と、
クリエイティブ側の市川崑監督の間で
「記録か芸術か」
という論争があってマスコミを巻き込んでの
騒ぎになったことがあったそうなのですが、
この時に、事態を収拾すべく河野氏と市川
氏の和解の仲介の労をとったのが誰あろう
高峰秀子さんだったのだそうです。
参考文献『市川崑の映画たち』
(市川崑・森遊机著、1994年刊)。
へぇ〜。


以上です。

夏のなごり・三本
2004年9月6日(月)

夏休みに放映されたアニメ映画を遅ればせながら
鑑賞した。


「FINAL FANTASY ― ファイナルファンタジー ― 」
(2001年/坂口博信監督)

公開時の評判はイマイチで興行的にも振るわな
かったと聞くが、TV画面で見る限りでは
「見世物」(視覚にのみ訴える表現物)
として楽しめたけどね。フル3D−CGだそうだが、
人物については 実写みたいだなあと思うところと、
丸太んぼうみたいだなあ、と感じるところが半々。
何より、コンテ(絵の構成)にメリハリが無いのが
致命的で、映画としてはちょっと。


「サクラ大戦 活動写真」
(2001年/本郷みつる監督)

上のに続けてこれも元はゲームが原作らしいが
私はゲーム知識はまるで無し。
「美少女」+「ロボット」+「レトロ」+「ミリタリー」+
「オカルト」+「宝塚」
という要素で構成されている。
荒俣宏の「帝都物語」的な世界観が展開されて
いて、個人的に気に入ったのは、ロボットの
発進(運搬)シーン。地下の秘密基地から、
地下鉄で事件発生現場(浅草とか日本橋)まで
運んでいく、というのが楽しい。
しかし、正気に返って一般市民的な視点から
見ると、相当にヘンテコな世界である。


「走れメロス」
(1992年/おおすみ正秋監督)

こんなに有名な原作をいったいどのように長編
映画にするのだろうか?とずっと不思議に思って
いたので思いきって見てみた。
結果、それなりに工夫はされていたけど
やっぱり無理なものは無理、という予想された
結論であった。とにかくこちらの頭の中に強固な
映像イメージがあるので、それを打ち崩すまでに
至らず、また想像に沿った線でも期待外れだった。
やっぱり、自分の足で走ってほしかったなあ
(映画では馬で駆けつける)。
むしろ「映画クレヨンしんちゃん・オトナ帝国」の
クライマックス・シーンの方が真性メロスだった
ような。
王様の声が故・小林昭二さんで、たいへん
良かった。


上記三本とも、「山寺宏一」氏が声の出演を
していた。どうもあの声を聞くと、ダメ映画でも
許してしまう・・・。品質の高い声で、好きです。

「日本国へ侵攻せよ!」
2004年9月7日(火)

日曜の夜に放映のNNNドキュメント’04
「日本国へ侵攻せよ!
 〜 スターリンの野望と自衛隊 〜」
を見る。
第二次大戦後に北海道の割譲を要求したスターリン。
米国に断られて、大陸〜サハリンの海底トンネルの
着工を命令。マッカーサーは北の脅威に備え日本に
軍隊を作った・・・という内容。

番組の見所はソ連(あ、今はロシアか)のロケで、
建設途中のトンネルの穴とか、線路の橋げたが
超へんぴな場所に朽ちている風情が何とも言え
ない虚無感。

個人的に面白かったのは日本パートで、
得々とソ連の軍事侵攻シュミレーションを
語る元自衛隊の偉いオジサン。
そういえば昔(私が学生の頃)は「ソ連が
北海道から攻めてくる」と熱く語るオジサン
が沢山いたものだ。


小泉首相が北方領土問題で何かやる、
と決まってからか、ニュース番組で
懐かしい「ソ連の脅威」を取り上げられる
ことが多くなったような気がする。
この間フジテレビの、滝川クリステルが画面の
右前に映っているニュース番組で
「氷雪の門」という映画が取り上げられていた。
http://www.worldtimes.co.jp/shop/hyousetsu/main.html
http://www.shinjo-office.com/page029.html
この映画、存在すら知らなかった。見てみたいと
思うが。ちなみに「二木てるみ」さんが主演の
ようだが、我々は彼女を「ミヨコ夫人」(アニメ
「がんばれ!タブチくん」でタブチの夫人の声を
担当)と認識する癖から抜け出すことができない。


先の番組「日本国へ侵攻せよ!」だが
地震の津波情報表示のため字幕が読めず、
途中で津波ニュース特番が挟まったため
録画が切れてて最後まで見ることが
できなかった。過去のことはほどほどに
現在を見なさい、という天の教えかも
しれない。ちなみに知り合いで「天」という
名前の女性がいる。読みは「そら」。でも
「てん」と呼ばれている。

「監督ジェームズ・キャメロンのすべて」
2004年9月8日(水)

昨日の深夜にNHK-BS2で放映の
「監督ジェームズ・キャメロンのすべて」
(THE DIRECTORS : THE FILMS OF
JAMES CAMERON /1997年)
を見た。
時々放映されるこの “THE DIRECTORS”
シリーズだが、ロバート・ワイズとか
シドニー・ルメットとか渋い監督さんも
取り上げるので好感度が高い。

さて、J・キャメロン。
「タイタニック」が大量受賞したアカデミー賞
授与式は見ていたが(1997年)、
すごく切れ目なく喋る人だなあ・・・と思ったが
この番組でもノンストップでトーク。
鈴置洋孝さん(ガンダムの“ブライトさん”)が
吹き替えていたが、理系・オタクなニュアンスを
うまく出していた。

それにしても、J・キャメロン。
この間、WOWOWで「ターミネーター3」(別の
人が監督した)を観て、
「いかにT2が面白かったか」
「いかにキャメロン監督が凄かったか」
を心底思い知らされたばかり。

映画館の大画面で観た「エイリアン2」や
「ターミネーター2」は面白かったなあ。
この監督さんの、アクション・シーンの
アクションの工夫や独特な映像の“くせ”は
非常に貴重なものだと思う。

ところで、J・キャメロン。
新作はどうなっているのだろうか。
ダイビングの映画とか、火星人の映画とか
ニュースはいくつかあったけど・・・。
何でもいいから撮って欲しい。
ちなみに少女まんが家の樹村みのりさんの
「ちょっと来てトモちゃん」という新聞まんが
では「T2」が比較的好意的(?)に取り上げ
られていた。ヒトコマだけど。10年以上前
だけど。

すごろく付き
2004年9月9日(木)

「復刊ドットコム」のメーリングリストに
“手塚治虫「リボンの騎士」新刊”という
お知らせが載っていた。コピペ↓

> 3000部限定!
> 手塚治虫著「リボンの騎士 少女クラブ カラー完全版」
> ついに実現!不朽の名作『リボンの騎士』が
> 「少女クラブ」初出時のフルカラー・オリジナル版で
> 華麗に復活です!
> 【封入特典】「リボンの騎士」すごろく復刻版(A2サイズ)

ジェネオンエンタテインメント/e−shop

ああ、これは読みたいなあ〜。

> 各回の扉絵はもちろん、連載予告ページやレアカット、
> 時間割り表、とじこみ”しおり”用絵柄、当時発売の
> ”かるた”用絵柄、構想ノート、先生訪問などを
> コンプリート収録。

ジェネオンエンタテインメント(旧・パイオニアLDC)の
刊行物の丁寧な編集は評価が高い、と聞いている
けれど、“連載予告ページ”までコンプリート収録と
いう執念はスゴい・・・。5,250円という価格からして
購入することは無いが、一度見てみたいものだ。
発売は9月下旬とのこと。

コンビニ店名
2004年9月10日(金)

生き馬の目を抜く、ビジネスの世界。
私を含む五人の男が会議室で、流通業の
システム戦略について熱い議論を戦わせていた。

私より十歳ほど年長のマネージャーが言った
「・・・電子マネー“Edy”のチャージをコンビニの
イレブンPMで行なって・・・」

話はそのまま進行したが、私の意識はそこで
停止した。
「彼は、セブン・イレブンとam/pmをごっちゃに
して『イレブンPM』と言ってしまった。
♪シャバダシャバダバデュビダバ〜」
日テレの往年の深夜番組
「11PM(イレブンPM)」のオープニング曲が
頭の中で鳴り始めたのは言うまでも無い。


「11PM」を見た覚えは、ほどんど無い。
しかし、一つだけ強力な記憶がある。
なんで見たのか今となってはわからないが、
1977年のこと、アメリカで封切られ
大ヒットとなっていた「STAR WARS」という
映画の映像を“本邦初公開!”という
フレコミで紹介していたのである。

忘れもしないが、最初に眼に飛び込んできた
のは、戦闘機の銃座に座った男が、
宇宙空間を飛んでいる戦闘機?を銃撃する
シーンであった。
今まで慣れ親しんでいた円谷特撮とは違う・・・。
この映像にかなりの衝撃を受け、前にも書いた
けど、翌年夏の公開までの一年にわたる
「STAR WARS」情報収集に打ち込むことに
なった重要な契機であった。
テレビであるので何万人も見ていたわけだが、
これをもって私も日本における「STAR WARS」
のファーストユーザーの一人であった、と
宣言したいと思う。


と、ぼんやりしていてビジネス戦線から
脱落した。

秋の風
2004年9月11日(土)

9月に入って、やっと吹く風に秋らしさを感じる
ようになった。良かった良かった。

前にも書いたが、秋風を肌に感じると
「さあ映画を撮ろう」
という気持ちになる。
16歳から21歳にかけて、いわゆる秋の
「文化祭/学園祭」に向けて8ミリ映画の
撮影を行なっていたのがこの季節である為。

意欲は失っていても、身体が感覚を覚えて
いるのが毎年不思議である。若い時期の
刻印なのでしょう。

「小さなバイキング ビッケ」
2004年9月12日(日)

東京MXテレビでアニメ番組
「小さなバイキング ビッケ」
の再放送をしていることには前から知っていた。
本放送で数回見たはずだが、「小さい子向け」
と感じてそんなに好きではなかった。内容も
ほとんど覚えていない。

ところが先日、まじめなビジネス本を読んで
いたら
「アイデアというものは『一休さん』や『小さな
バイキング・ビッケ』のように音が鳴って
出てくるものではないが・・・」
という一節に出合った。
一休さんはともかく、ビッケって「とんちもの」
だったっけ?

ということで、一度くらい見てみることにした。
感じたことをいくつか。


たまたま見た話は、サーカス見物を楽しんでいた
ビッケたちバイキング一行が、イキナリ役人の
急襲を受けて税金を徴収される、というもの。
ビッケがアイデアを出して、不当搾取された
税金を奪回する。
たしかにビッケの背景に星が流れてアイデアを
出していた。全く忘れていたよ。
ちなみに、一休さんとの共通点は
(1)増山江威子さんが声の出演をしている。
ビッケ=ナレーター
一休=母上さま
(2)音楽を担当しているのが宇野誠一郎氏。


番組が始まってしばらくするとビッケが登場し、
二言三言しゃべる。
私は思わず叫ぶ
「京子ちゃんの声じゃない!」

久しぶりに聴いたなあ。ビッケの声は栗葉子さん。
一番有名なのは「昆虫物語 みなしごハッチ」
のハッチの声だと思うが、やっぱり「ド根性ガエル」
の京子ちゃんの声にとどめを刺すよね・・・。

ちなみに、血を吐く思いでカミングアウトすると
この京子ちゃんとか、「ひみつのアッコちゃん」の
アッコちゃん(太田淑子さん)・モコちゃん(白川
澄子さん)といった
“男子に噛み付くキャラ(CV)”
が自分は好みらしい。


チーフディレクターが斉藤博さん。
私が今年熱狂して見ていた「牧場の少女
カトリ」の監督さんである。これはカトリの
10年前の作品だが、その後「楽しいムーミン
一家」も手がけているし、「北欧を題材にした
アニメの大家」といった評価はあるのだろうか。


とりあえず以上です。もう見ませんよ。

誕生!
2004年9月13日(月)

昔、本で読んだ民俗学の話。
ある学者が村で言い伝えを調べていると
「満月の夜に小屋からウサギが逃げる」
というものがあるとのこと。
月の満ち欠けが動物の行動に影響する
のか?よくよく調べると、過去に二度ほど
ウサギが逃げてその時がたまたま満月
だったとのこと。


現代の日本。私は京浜東北線で通勤。
吊り革につかまっている。ある駅で、乗り込んで
来た女性が隣に立つ。ちらっと見ると、美人。
OLらしき彼女はバッグから文庫本を取り出して
読み始めた。私の眼はクギ付け。
それは藤子・F・不二雄先生のまんが『モジャ公』
だった。

ちょっと待って。プレイバック。

このような光景を前にも見た記憶が。
そう、同じようなシチュエーションで、やはり
綺麗なお姉さんが私の隣で同じくF先生の
『21エモン』を読んでいたことがあるのです!

伝説の誕生に立ち会った気分。つまり
「藤子・F・不二雄先生のまんがが好きな
女性は美人」という。

蒲田駅を通過するあたりで、私はそう確信した。

壬生村・・・Absolutely 壬生村
2004年9月14日(火)

日曜放映の『新選組!』
第35話「さらば壬生村」。
新選組が西本願寺に引っ越すため、壬生村の
八木家から出る話。
沖田総司(藤原竜也)に思慕を寄せる八木家の
娘(吹石一恵)にトシさまが別れろ、と言い
思いを断ち切ることに。

(1)
吹石が訪問し、西本願寺の裏庭で藤原に
もう会わないと言う。けれど思慕断ちがたく
抱き合う二人であった。

(2)
そのあと、近藤総長はじめ組の要職が八木家に
挨拶に行く座敷で対面し、儀礼的に挨拶をしあう
両者。藤原と吹石はその中にあって視線で別れ
を確認しあうのであった。


さて、上記の(1)(2)と二段階を分けての
別れにピンと来ないだろうか。
これって、名作映画
「ローマの休日」
の構成の応用だよね。

(1)二人のプライベートな別れがまずあって、
(2)そのあとオフィシャルな場所で結ばれぬ
二人と確認しあうという。

思いを秘めて自らの立場を守る、という悲劇性は
日本の悪しき伝統にマッチして、映画は日本で
他国以上に反応があったと思われる。
ここでは、“幼年期の終わり”といった感傷性が
あってなかなか良かったけどね。


この回は、八木亭を去る近藤が玄関脇の
箒を見て、一つの時期が終わったことに
万感の思いを抱くショットで締めくくられていた。
ビリー・ワイルダー調の小道具の使い方、
といったところだが回想シーンの庄司歌江が
良かった。

コロッケ
2004年9月15日(水)

食べ物のコロッケが好きなので、時々買う。

「キテレツ大百科」のコロ助がコロッケ好きと
いう設定であったが、近年なんども読み返して
いるまんがは ごとう和センセイの
「じゃがいもコロコロ」。
単行本「物語ならハッピーエンドで」(りぼん
コミックス・絶版)に所収。
主人公の女の子がいわれなき虐待を受ける
かわいそうな話だが、コロッケの作り方が
習得できる。


もうだいぶ前の話だが、近所の商店街では
肉屋の前で子供たちがいつもコロッケを
立ち食いしていた。が、その肉屋は廃業。
子供たちの楽しみはどうなる。
その跡地に出来た接骨院の先生に、
コロッケを売ってはどうですか、と言ってみたが
叶わなかった。
立ち食いのコロッケは何よりおいしい。

「カメラマン サワダの戦争」
2004年9月16日(木)

NHKアーカイブスで放映された
「NHK特集 カメラマン サワダの戦争」
を見た。1982年に放映されたもので、
私は高校生でしたが本放送で見てました。

22年ぶりに見ると、だいぶ印象が違う。
レッド・ツェッペリンの「天国への階段」
が主題歌的に流れるのだが、記憶では
ずっとかかっていたのだが実際には
ポイントで流れるだけだった。よほど
印象が強かったものと思われる。この番組
で曲を覚えたようなものだし。 
あと、記憶ではナレーションは小林桂樹
だったのだが、寺田農(みのり)だった。
まあ、どちらも岡本喜八の映画の主演者
ではあるのだが、だいぶ違う。

沢田教一の写真は良かった。

俳優名を冠した映画タイトル
2004年9月17日(金)

先日、高峰秀子さんの映画
「秀子の応援団長」「秀子の車掌さん」
に関連して、“芸名を冠した作品”
の記憶をたぐってみたが
「ジェニファーの恋愛同盟」
「マドンナのスーザンを探して」
の二本しか思い出すことが出来なかった。

これが悔しくて、その後も必死に
脳細胞をサーチしてみた。そして
思い出したのが以下の作品。

「アラン・ドロンのゾロ」(1974年)
→映画を見始めた初期に観た映画。
昔はアラン・ドロンの映画はテレビで
よくやっていたから。
一人二役なのだが、吹き替えの野沢那智
さんがヒーローとアホ役をうまくアテて
いて、非常に面白かった。
大学映研で初めて映画を作ったとき、
この映画の主題歌をエンドタイトルに
流した。それほど愛着あり。

「ピンク・レディーの活動大写真」(1978)
→観てはいないのだが お正月映画で、
年末のテレビ特番で紹介を見た。
昔は、年末に「お正月映画特集」の番組が
放映されていたんだけど。

「テンプルちゃんの小公女」(1939/1979)
→古い映画だが私が中学の時にテアトル
銀座で公開された。たしかジーン・アーサー
主演の「歴史は夜作られる」のリバイバル
を観に行ったら予告編でやってた。
ちなみにお正月映画で「カリオストロの城」
と同時期だったはずだが、島本須美の
「小公女セーラ」が誕生するのはこの6年
後である。

「ロブ・ロウのおかしなおかしな探偵物語」
(1988)
→普通の人が見たくなる題名ではないが
「ペーパームーン」などの名作を生んだ
監督=ピーター・ボグダノヴィッチの作品。
私にはまあまあ面白かったケド。
原題は「Illegally Yours」。

「なまいきシャルロット」(1985)
→これはシャルロット・ゲンズブールが
主演の映画。原題は「L'Effrontee」らしい。
役の名前も“シャルロット”なので
このカテゴリに入れていいか判らんが。
シャルロットは この映画、ひょろひょろ
してて良かったね。

残念ながらここまで。例えば
「ブルース・リー/死亡遊戯」みたいな
ものは多いんだけど、あくまで助詞の
“の”にこだわってみました。

以下は、資料で拾ったもの。

クリスティ・マクニコルの白いロマンス(1984)
サンドラ・ブロックの恋する泥棒(1996)
ソフィー・マルソーの三銃士(1996)
アル・パチーノのリチャードを探して(1996)

どれも、あんまりよく知らない。

サウンド・オブ 7:55
2004年9月18日(土)

9/1から、毎朝キッカリ7:55から
前の小学校から大音響が聴こえていた。
スポーツ・フェスティバル(運動会)に
向けた、吹奏楽団の朝練である。

昔に比べてレパートリーが減って、
「オブラディ・オブラダ」
「聖者が街にやってくる」
「ミッキーマウス・マーチ」
の三曲だけになったようだ。

近年は向上した演奏レベルが維持されており
騒音とは感じないが、相当うるさいことは
確かだ。
しかしそれも、終わった。スポーツ・
フェスティバルが今日行なわれたから。

うるさいのも困るけど 静かになるもの
少しさみしい。いや、そうでもないか。

映画で一番好きなデート
2004年9月19日(日)

先日“デート”をテーマにしたテレビドラマ
を見て、そういえば記憶に残る“デート”
場面がある映画は何だったろう、と思い起こ
してみた。恋愛映画がたくさんある以上、
いっぱい思い浮かぶだろうと思ったのだが
意外にも全然あたまに浮かばない。
そもそも、あまり関心が無いためだろう。
アクション映画好きなので・・・。

とりあえず、「男女が時を過ごす時間」が
描かれていて、パッと場面が浮かんだもの
を挙げてみよう。趣味が出ますが。

尚、以前に何度も書いている
「ローマの休日」「シベールの日曜日」
「小さな恋のメロディ」などは
しつこいので省きました。



「恋人」(1951年・市川崑監督)
明日結婚するという久慈あさみと、友達の
池辺良が東京でデートする。銀座で
天ぷらを食べるシーンや、映画の話をする
ところ・・・池辺良が自分は非現実的な
映画は嫌いだ、と言うと久慈あさみが
「あら、私は馬が喋ったり雲が歌ったりする
映画が好きよ」という会話なんか、良いねえ。

「江分利満氏の優雅な生活」
(1963年・岡本喜八監督)
小林桂樹と新珠三千代夫婦の回想シーン。
新婚当時の二人が「東京の屋根の下」を
唄い手をつなぎながら歩く場面
「♪ああ〜 東京の〜 屋根の下に住む〜
若い僕等は幸福者〜(中略)
なんに〜も なくてもよい〜」のところで
ストップモーションになって
「本当に何にも無かった」とモノローグが
入るタイミングが最高。

「荒野の決闘」
(1946年・ジョン・フォード監督)
日曜の朝、ワイアット・アープが
クレメンタインと連れ立って教会に
向かうシーン。静かで美しい、いかにも
ジョン・フォード的な名シーン。

「オペラ・ハット」
(1936年・フランク・キャプラ監督)
ゲーリー・クーパーとジーン・アーサーが
夜の公園で、バケツ?を叩きながら
「スワニー河」を合奏するシーン。
原曲がわからないくらいのヘタクソさが
実に良かったなあ!

「天国から来たチャンピオン」
(1978年・ウォレン・ベイティ他監督)
これも下手クソ演奏もの。ウォレン・ベイティ
がサキソフォンをジュリー・クリスティに
聴かせている場面が重要。

「フォロー・ミー」
(1972年・キャロル・リード監督)
私立探偵トポルが人妻ミア・ファーローを
尾行しているうちにいつしか二人はロンドン
を無言デート? ジョン・バリーの音楽が
素晴らしい。まんが家の田渕由美子氏が
お好きな作品だそうで、それで観た映画です。

「グリース」
(1978年・ランダル・クレイザー監督)
ジョン・トラボルタとオリビア・ニュートン
=ジョンのカップル。
冒頭の「慕情」のテーマ曲が流れる海岸の
場面も良いですが、私が好きなのは二人で
こっそり抜けがけでダイナーにいて仲間に
発見されるシーン。トラボルタが敵を巻こう
として、店内を一周歩く動きが最高。
夏の二人のおつきあい振りを仲間が尋ねる
ナンバー「サマー・ナイツ」が楽しい。

「トゥルー・ロマンス」
(1993年・トニー・スコット監督)
クエンティン・タランティーノの脚本による
「オタクの夢ロマンス」。
映画マニアのクリスチャン・スレーターが
パトリシア・アークエットを名画座に連れて
行って、“サニ千葉”(千葉真一)の三本立て
を見せる。「どうだった」と聞くと女は
「とても良い映画だったわ」と男に感謝。
ぜったいありえない
ぜったいありえない
ぜったいありえない。
無理やりジャッキー・チェンの映画に連れて
行かれて怒って別れた女なら知っているが。

「ロッキー」
(1976年・ジョン・G・アビルドセン監督)
一番好きなのは、やっぱりこの映画の、
スケート場でロッキーとエイドリアンが
デート?するシーンだなあ。


こんなところが、私のお好みの
映画の“デート”場面でありました。

「ペリーヌ物語」
2004年9月20日(月・祝)

土曜の夜9時から11時まで、東京MX
テレビ“サタデーナイトスペシャル”枠で
劇場公開映画「ペリーヌ物語」が放映された。
新聞のテレビ欄には(1990年バンダイビジュ
アル)と書いてあるが、そんな映画が封切ら
れた記憶はない。資料に当たってみたところ
確かにその年の6月30日に公開されていた
ようだ。テレビシリーズの再編集版。

一般的な市民生活を送る私としては、
気が付いたからといって いちいち全ての
アニメを観ているわけにもいかないが、
ある理由から見てみることにした。

このアニメは1978年、私が中学二年の
時に放映されている。名作劇場としては
「ラスカル」と「アン」の間。
正直なところあんまり好きじゃなくて、
最初の方の旅をしているところで早々に
ギブアップしており、話は知らない。
でも身近で好きな人がいてそれが不思議で
その謎を四半世紀を経た今解明してみよう、
というのが今回の鑑賞理由。

全53話のものを無理矢理2時間にまとめた
映画なので、「観た」とは言い難いのだが
観ての感想は・・・いやあ、良かったです。
今すぐ全話見たい。

私が昔なじめなかったのは、キャラクター
デザイン。関修一さんのご担当だが、
いま見ると何の違和感も無い・・・。
若い頃は妙に頑なだった。
あとは、ペリーヌがまじめ一辺倒なのが
気に入らなかったんだけど、それも
ノープロブレム。
結論的には、「そのときに全話見てれば
よかった」ということでした。


ただし、昔も好きだったのはオープニング
主題歌の「ペリーヌものがたり」。
大杉久美子さんの名歌唱も素晴らしく
名作劇場では一番好きな歌だなあ。
特に二番の歌詞

♪秋のよるは あかるく 
あかるく 空がひかる
さあ みあげてごらん ペリーヌ
ひとりで くじけず いきてきた 
おまえを みまもる星が
つよくかがやく つよくかがやく 
ほうら 幸福はすぐに ペリーヌ

「ひとりで くじけず いきてきた」の
ところが妙に泣ける。

BSで再放送してくれないものか。熱望。

再放送
2004年9月21日(火)

日本アニメーションのサイトを見ていたら、
「未来少年コナン」が再放送される、
と書いてあった。

おしらせ

11月4日からNHK教育にて。
映画「ハウルの動く城」が11/20封切なので
それにあわせて、というところか。
新作はベネチア映画祭で大好評だったそう
なのでたいへん楽しみ。
しかし宮崎氏は「カリオストロの城」
「天空の城ラピュタ」「ハウルの動く城」
と“城”と付くタイトルが三本目。前二作
から推測するに娯楽系統の作品になるので
しょうか。

「猟奇的な彼女」
2004年9月22日(水)

人からソフトを借りていた韓国映画
「猟奇的な彼女」
を観た。
日本では昨年公開されてたいへん好評だった
そうだが、う〜ん、私には今ひとつ。
良かったのは、何となく“まんがっぽい”
ところかな。行動が、というより心情の描写
が まんが的でしたな。
ただね〜。演出が荒すぎてちょっと受け入れ
られないところもあって(個人的な意見)
観終わった印象はあまり良くなかったなア。

でもまあ話は面白いし、テレビ朝日の
夜8時からのドラマにしたら良いんじゃ
ないかな。


しかし何と申しましょうか、アジア映画は
「男の全裸ギャグ」
「GEROの直接描写」
が抵抗無く出てくるのが不思議だ・・・。
香港映画でもよく接したが。

「木更津キャッツアイ 日本シリーズ」
2004年9月23日(木・祝)

TBSで深夜に宮藤官九郎シナリオのドラマ
を連続で再放送している。
「池袋ウエストゲートパーク」は窪塚洋介が
目当てで見た。演出・堤幸彦のテイストが
強くて、「ケイゾク」っぽい感じ。
「木更津キャッツアイ」は薬師丸ひろ子さん
目当てで見ました。けっこう面白かった。

ということで、その映画版
「木更津キャッツアイ 日本シリーズ」
を見てみたんだけど・・・。
“蛇足”っていうのはこういうのを言うん
だろうね。何を語る気にもならない失敗作。


ただ、一つだけ。
学校の先生役が薬師丸ひろ子さんなのだが、
彼女が高校生徒会で一緒だったという男と
して内村光良がゲスト出演していた。
薬師丸=昭和39年6月生まれ
内村=昭和39年7月生まれ
なので、実年齢的にもリアリズムな配役な
のだが、カレンダー日付は2003年で
薬師丸さんはセリフで「38歳」と言って
いるので、映画の設定は“昭和40年生まれ”
と一学年若くしている。
二人が高校の時の回想シーンで、教室の机の
上の映画チラシかパンフレットで
「フラッシュダンス」
が大写しになる。
この映画は、私と薬師丸さんが大学に入学
した年の夏休み映画なので、たしかに設定を
一年ずらしていることが判る。
ちなみに薬師丸さんの入試休業からの復帰
第一作「探偵物語」も同時期の公開。
フラッシュダンス=昭和58年7月30日封切
探偵物語=昭和58年7月16日封切
(同時上映「時をかける少女」)


映画は2003年なので、キリのよい20年
前の1983年の設定にしたものと思われる
が、本当に薬師丸・内村が高校三年の時の
映画パンフレットを出すとすると・・・
例えば1982年の夏休み映画で一番ヒット
したのは「ロッキー3」。けっこう興行的に
は地味な年でした。

宮藤官九郎という人は1970年生まれ
らしい。

「木更津キャッツアイ 日本シリーズ」延長戦
2004年9月24日(金)

昨日の映画のことで、二つ。

(1)
映画「木更津キャッツアイ 日本シリーズ」
について、理由も書かずに“失敗作”と断定
してしまい、寝つきが悪い。わけを書かなきゃ。
私がこの映画を良くないと思う理由は、
原版のテレビシリーズの魅力である
「瑣末」「狭さ」という性質を捨てて、
不必要なスケールアップを行なっていること
です。何か“サービス”?のつもりで行なっ
ているロケや群集シーンが、どんどん原点
の魅力を殺いでいました。35ミリファイルム
で映像がクリアになっていることも、むしろ
逆効果だと思う。テレビでこそ面白い題材だ、
そういうことです・・・。

(2)
薬師丸ひろ子と内村光良の回想シーンで、
セーラー服姿の彼女が彼に腕時計をプレゼ
ントするシーンがあって、その時のセリフが

「これ、そごうで買った安物だけど・・・」

というもの。
ピンと来ない人がいるかもしれないので
補足説明します。
木更津にはかつて「そごうデパート」が
ありました。正確に言うと地元の地方
百貨店「サカモト」がまずあって、
そごうと提携して「サカモトそごう」
1978年10月に「木更津そごう」
となったようです。
のちに移転リニューアルしてから感触は
変わったのでしょうが、回想シーンの
1983年時点では、地方百貨店サカモト
のイメージがまだまだ強く、それが上記の
セリフ“安物”云々の根拠となっていると
言えましょう。
既に閉店しているので昔話でしかありま
せんが、いちおう。

暴君ネロ
2004年9月25日(土)

少し時間が経っていますが、夕刊紙(東スポ
とかフジとかのタブロイド紙)の小記事の
見出しで「小泉首相は暴君ネロ」というのが
あった。郵政事業民営化の進め方について
自民党議員が異議を唱えた、という内容と
思われる。

「暴君ネロ」と聞くと反射的に思い出すのは
少年チャンピオンで連載されていたまんが
「格闘士ローマの星」です。たしか小学6年
か中学1年の頃。皇帝ネロの造形が相当に
グロくて、思い出したくない変なまんが。

ただ「ネロ」とすると、「フランダースの犬」
の最終回のアロアの叫び
「ネーーローーーーーッ!」
に変換されます。なつかしの名場面番組で
よくやるしね。
アロアの声は桂玲子さん。
「一休さん」の“さよちゃん”
「サザエさん」の“イクラちゃん”
が有名だけれど
「新オバケのQ太郎」の“O次郎”も
桂玲子さんがご担当で「バケラッタ」と
言っていた。但し初めは高坂真琴さん
(「エースをねらえ!」の岡ひろみ役)で、
途中交代したそうな。
どちらと言われてもドンピシャですが。

広島初優勝の年
2004年9月26日(日)

夕方、NHK−BSのスポーツ大陸という
番組で
「プロ野球70年・第9集
赤ヘル旋風〜昭和50年・広島初優勝〜」
というのがあったので、トウモロコシを
食べながら見てみた。

広島のファンではなかったけれど、あの
カープ初優勝の時の興奮はすごかった。
VTRが流れたけれど巨人戦でほぼ優勝を
決定付けたホプキンス選手のホームランは
よく覚えています。
この番組でインタビューに登場したのは
山本・衣笠・大下・外木場・金城の各選手と
古葉監督。他の人は露出が多いけど、大下・
外木場・金城の話が聞けてうれしかった。
アンダースローのピッチャーが好きだった
ので、金城投手のシーズン後半の復活には
非常にこころ揺さぶられたものでした。

それにしても、VTRで試合が流れるたび、
打者の構えや投球フォームで選手名が判る
のが不思議。「あ、三村だ」「佐伯だ」。
脳細胞が柔らかいころに焼き付けたものは
消えないらしい。当時「週刊ベースボール」
も読んでたし・・・。マニアな小学生だった。

番組ではシェーンやホプキンスの活躍が
あまり取り上げられてなかったのがやや不満。
ホプキンスはいいところでよく打ってたよ。

記録マニアの子供だったので気付かなかった
が、平和公園での優勝パレードのVTRに、
写真を持ってきている人が多く映っていた。
これは広島球団を応援しつつも原爆の後遺症
で亡くなった人たちの遺影。この昭和50年
は、戦後30年目の年であった。

朝と夜の間に
2004年9月27日(月)

朝起きたら、目の前をフラフラ飛んでいる
蚊がいた。Tシャツの上でポンとたたくと
血がドバッと噴き出した。満タンの状態で
あったようだ。血を提供したのはどうやら
自分。ちょっと怖かった。
もうお彼岸も過ぎたというのに暑いし
蚊には食われるし。台風のせいか雨が
降って少し涼しいが、まだ予断を許さない。
でも季節的には「なし」をおいしく
いただけるようになりちょっとうれしい
かな。
近所に双子の女の子が住んでいていつも
おばあちゃんに連れられて歩いているが
こいつらが猛烈にうるさい。まるで子供
用プールのような、笛を吹くような
キャーとかピーとか奇声を発しながら
ばあちゃんに「早く!」とか叫びながら
ドアの前をドップラー効果の実演のように
通り過ぎてゆく。
自分の体温の暑さで布団が暑苦しい。
寝苦しい夜。太ったので汗っかき。


日記サイトによくあるような調子で
書いてみましたが、自分らしくなくて
良くないですね。まあ、たまには。

0120−21−4946
2004年9月28日(火)

電車に乗っていて、吊り革につかまって
新聞を読んでいた。ふっと横を見ると、
隣の人が同じ新聞の同じ面を読んでいた。
なんとなくこっけいな感じがしたが、
傍から見ていた人は気持ちが悪い感じが
したかもしれない。
大学の映画研究部の同僚で、「複数の
人間が同じ動作をするのは面白い」と
いうこだわりを持つ者がいたが、監督の
ジョン・ランディスもその一人で、
コンビものの映画で良くやっていた。
人間が本来的に持たない、機械のような
同質さが 滑稽味と不気味さをかもし出す
のかもしれない。

「リリリリ・・・」
2004年9月29日(水)

キャベツとソーセージを炒めたものを食べな
がら朝日新聞の夕刊を見る。すると一面に

教科書の名作 復活本で人気

という見出しが。

小学校の国語教科書から消えた物語を
光村図書や教育出版といった教科書出版社が
復刻した本が売れている、という内容。
近年この手の、給食やら何やら誰もが通り
過ぎてきたものを特集した本が好評だったり
するので驚く内容ではないが、ニ三の
タイトルには思わず反応してしまった。

■「チックとタック」
この作品、挿絵が安野光雅とは知らなんだ。
写真を見ると確かにそう。
二人がスシのわさびを食べてしまい、それ
から時計の音が「ヂッダ、ダッグ」になる
オチが忘れがたいですな。

■「小さい白いにわとり」
無断リンク
これは・・・。子供ごころに凄いインパクト
のあった作品。いま中年と呼ばれる人達が、
ビジネスの現場でこの話を思い出す頻度は
高いと推測される。国際政治の世界にも適用
できよう。
ウクライナ民話だそうです。

■「太郎こおろぎ」
このタイトル、今の今までスッカリ記憶から
抜け落ちてました。記事の紹介文
“教室の床穴に落としてしまった女の子の
消しゴムをガキ大将が取りに行く”
というのを読んで、ああ!あったよこの話、
と思い出しました。

日々、たとえば

週刊文春の新連載4コママンガ
しりあがり寿の
「聖(セイント)主婦 ハルコ」
は面白いな!

などと 新しく来るものを楽しみつつ、
「太郎こおろぎ」のように我が脳細胞から
忘却の彼方に去った物語はいかほど
あろうか
・・・と思う秋の夕暮れ。いさほ

負け犬
2004年9月30日(木)

人から借りて、ベストセラー本の
『負け犬の遠吠え』(酒井順子・著)
を読みました。

未婚女性を負け犬呼ばわり、というのは
真面目に色々考えると抵抗あるのですが、
この本、最初の章のタイトルが

「余はいかにして負け犬となりし乎」

となっています。これは、「冗談なんです
からマジに取らないで下さい」という
サインであるわけですから、こちらもその
つもりで「ウルトラマン研究序説」や
「空想科学読本」に接するように読みました。
まあけっこう面白かったです。


売れた原因は「負け犬」という言葉を
文中でユーモラスに使っていることだと
思います。

「負け犬」と聞くと「コロ」という犬を
思い出します。
コロは近所にいた犬で、もう死んでしまった
のですが変わったヤツで地域では有名でした。
裏道とはいえ車も通る道の三叉路の中央に
いつもスフィンクスのように座っている犬。
人間や車には態度が大きいのですが、
それ以外にはすごい弱虫で、小さい子猫に
フーッと威嚇されて脱兎の如く逃げる
姿がよく目撃されました。
いつか見た、チワワみたいな小型犬に
負けて、両側に花の咲いた鉢植えが並ぶ
細い路地に一目散に逃げ込むコロの姿が
脳裏に浮かびます。
フラワーロードを駆け抜ける負け犬コロ。
それを思い起こすことしきりの読書でした。
時面だけね。


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