2004年7月


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サブリミナル日記
2004年7月1日(木)

3週間も更新をしていなかったので、もうこの日記
は終わったのではないかと思った人もいたのでは
ないでしょうか。ご心配をおかけいたしました。

ゴホゴホと咳き込みながら、電車の中で広告を
見上げると、ビジネスホテルの「東横イン」では
パンorおにぎりの朝食が無料、と出ていた。
出張とかあればぜひ利用してみたいと思う。

次の「学生たちの道」も楽しみ
2004年7月2日(金)

「レモンとサクランボ」を読了。
白泉社文庫の西谷祥子さん復刻第三弾。
これもまた たいへん面白かった。
私が生まれた頃(昭和40年代初頭)の
話であるが、ハイキングのシーンとか
すごく楽しそうで、生き生きした群像描写が
冴えています。

いつかは謎が解ける
2004年7月3日(土)

この三週間というもの身心ともに不調であったが
その原因が判明した。
再放送の「エースをねらえ!」が二週間続けて
放映されなかったからだ。今日、久しぶりに見た
ことでやっとわかった。これを見なければ生命
活動に支障をきたす、というほどまでに大事な
ものになっていたとは自分でも気付かなかった。


それは去年のことだったか、妹Aと話を話をして
いたら、最近「エースをねらえ!」のビデオを
借りて見たと言う。私のその時の反応は冷たく、
「なんで今頃見てんのよ?」というものだった。
その後ドラマ化され、今回の再放送となり
私も久々に見ることとなったわけだが・・・
今、お詫びのうえ訂正したい。「なんで今頃
見てんのよ?」というのは間違いでした。
「何度見返しても素晴らしい、エバーグリーンな
作品です!」

昭和46年10月24日
2004年7月4日(日)

WOWOWでルパン三世1stシリーズの
「HVリマスター版」が放映されるという。
第一話の「ルパンは燃えているか・・・?!」
を観た。

うーん、確かに綺麗な映像だ!
何度も見た再放送では相当フィルムが
痛んでいたようだからなあ。
小学校一年生の時に本放送一回目を
見た時に近い状態で観れた気がします。

ブームだそうで。
2004年7月5日(月)

先月の話だが、日経流通新聞の2004年上期
ヒット商品番付。記事では“キーワードはデジタル
と純愛”ということで西の横綱が「世界の中心で、
愛をさけぶ」、大関が「ヨン様」(「冬のソナタ」)
だった模様。先日は朝日新聞で「純愛ブームが
どうのこうの」という短期連載記事が載っていた。
朝日新聞が取り上げればブームは終わり、と
いわれるがどうも世は

「純愛ブーム」

であったらしい。映画で言えば「黄泉がえり」や
「ジョゼと虎と魚たち」がヒットしたりしていたのも
そうだったのか。


それにしても「純愛」とは何か。
先の朝日新聞の記事では何年かおきに大ヒット
作品があるということで「愛と死を見つめて」
「ラブ・ストーリィ(ある愛の詩)」「ノルウェイの森」
「マディソン郡の橋」などという題名が挙がっていた。
一部純愛の概念とは異なるものもあるとの
但し書き付きだが。

うーん、共通点を挙げれば
@若い男女
A愛し合っているが別れる
B二人は清いまま
Cどうすることもできない障害
D回想の物語
こういった要素を兼ね備えた物語、と言えましょうか。
美しい「愛」の姿に、読者(観客)は
ハラハラと涙を落とす、というものですね。


上でタイトルのあがった作品は一応ふれたことがある
けれど・・・
「愛と死を見つめて」(映画)→「渡り鳥シリーズ」の
斉藤武市監督が手堅くまとめているなあ、という
印象しか無かった。
「ある愛の詩」(映画)→ライアン・オニールは演技が
巧いなあ、と思ったが、それだけ。
「ノルウェイの森」(本)→今までの村上作品と毛色が
違うなあ、という感想しか持てなかった。
「マディソン郡の橋」(本)→ああそうですか、という
読後感しかなかった。

・・・といった記憶しかないです。すみません。
人生経験が乏しいこと、プラス感受性が乏しい、こと
プラス人の痛みを感じる共感性が無い、といった
複合条件から、人並みの感じ方が出来ないようです。


とは言うものの、私が考えるところの
「これが純愛ものではないかなあ」というものは
何だろう。上の@からDの条件を満たすもので。
何かなあ。

【本】だと、
「野菊の墓」(伊藤左千夫)がいいね。
これには泣きました。民さんかわいそうに。
映画版の「野菊の如き君なりき」(木下恵介監督)、
「野菊の墓」(澤井信一郎監督)も良かった。

あまり本を読まないので、切ない物語を読んで
活字の上に涙をこぼす・・・といった経験は
あんまり無いな。

【まんが】であれば、いくらでもあるように
思うが、パッと浮かばない。
浮かぶと、「あ、主人公は男同士だった」とか
微妙に一般的な定義と異なってしまう。

【映画】
日本映画なら「また逢う日まで」かな。今井正監督
には そのものズバリの「純愛物語」という作品も
あるのだが、残念ながら未見。

外国映画だと何だろう。
何も浮かばないな。どうしてもと言うなら
「ウエストサイド物語」があるけど安易と
いう気もする。吹き替え版で見たけど
国広富之&大竹しのぶのコンビ版だった。

私が強くお奨めする純愛映画は
「クロスファイア」(金子修介監督)。
結ばれない男女の哀しい姿を描いた
泣ける映画。女が“パイロキネシス”
(念力発火能力)という常人に無い
力を持っていたがゆえの悲劇。
僕は今は亡き横浜東宝会館に
封切り中に三回通って、さめざめと
涙を流したよ。。。

以上です。

そういえば
2004年7月6日(火)

売れているということなので、人から借りて
「世界の中心で、愛をさけぶ」を読んでみた。
それにしても300万部というのは・・・。一冊が
三人に読まれたとして900万人が読んだこと
になる。
略称の「セカチュウ」で呼ばれているというのも
凄い。小説タイトルの略称、というのも私の記憶
では高校の時に流行っていた「なんクリ」
(「なんとなく、クリスタル」)ぐらいしか思い浮か
ばない。ちなみに誰でも考えることだと思うが、
イギリスはロンドンを舞台にして「ピカデリー
サーカスの中心で、愛をさけぶ」にしたら
略称は「ピカチュウ」となる。進化形として
「ライ麦畑の中心・・・」にすると「ライチュウ」。
小学生レベルだが。


でもって、読んだ。
たぶん、こういう感想を持った人が多いと思うが

「悪くも無いが・・・ (良くもない)」

というのが正直なところ。

この間まで見ていたTVドラマ「電池が切れる
まで」(余談だがこの番組、新聞のTV欄では
「電池切れ」と略して表記されていることがあり、
それはいくらなんでも・・・と思ったが)では、
白血病で若い患者さんが闘病している姿に
(芝居だけど)痛ましいなあ・・・と思った。
この小説でも同じ病気で女の子が若くして
死んでしまう。ふざけて取り上げてはイカンと
思うが、これだけ巨大な売上で巨大な存在に
なると、どうもそのへんを考えずにふざけて
揶揄したりしてしまう。論旨が蛇行するけれど、
だから真面目に向き合わなきゃいけない、
というものでもないわけで。別に病気への
啓蒙をテーマにしたものではなくて、
精神性を表現したものなのでこちらもそのように
対応するのがよろしいかと思われる。


人から「そんなに いいの?」と聞かれた場合
どう答えようか。やはり前出のように
「悪くないよ」と言うしかないか。
なんで「いいよ」と言えないかというと、
やっぱり陳腐なところがあるからだろう。
例えば、現代小説を評価する場合の
一つのリトマス試験紙として、

“老人が「わし」という一人称を使っていないか”

という項目がある。
現実には自分を「わし」というじいさんは
あまりいないと思うが、小説世界では普通と
されている。これがおかしい。この小説でも
主人公の祖父が平気で「わし」と言っている。
そんなところが、ちょっとなあ・・・と感じる
ところなんである。

ただ、私が知らないだけでこれは「方言」
なのかもしれない。特定地域では、
男性一人称が「わし」だト。そういえば関西
の人は「わし」って言うか。とすると、私は
いわれなき罪で作品を断罪していたことに
なる。


瑣末な話はともかく。本質的にどうなんでしょう。
「喪失と再生を描いた感動作」なんでしょうか。
そうなのかもしれないけど、どうも個人的には
「骨を持ち歩いてる人たち」っていうのは
受け付けがたいもので、すみません。


やっぱり、タイトルのインパクトなんだろうね。
ただごとでない題名だよね。
元々「恋するソクラテス」とかいうのを、
編集者の人が変えたとか。


これは何度も書いていることであるが、
私が学生の頃に新人監督としてデビュー
した森田芳光氏の言葉に

「人が死なない青春映画を作りたい」

というのがあって、これは私の生涯の
創作心得(創作はしてないけど)と
なっている。

本稿の結論的を言えば、このような私の
ポリシーから外れるので、あまり身を入れて
読めなかった、ということになりますか。


最後に、本当にどうでもいいことを言うと、
主人公・朔太郎の愛称が「朔ちゃん」なのだが
これは「ピンポンパン」のヘビ(蛇)・キャラクター
「パクちゃん」を思い出させた。

以上

子供番組
2004年7月7日(水)

昨日たまたま「ピンポンパン」、こと
「ママとあそぼう!ピンポンパン」の話題を
出してしまったが、この番組の記憶は、
あまり無い。
非常に有名な「ピンポンパン体操」
のほかには、「デベロン音頭」ぐらい
しか覚えていない。
ただ、唯一鮮明に覚えているのは
バート・バカラックの「雨にぬれても」
(RAINDROPS KEEP FALLIN' ON MY HEAD )
を おねえさんが唄っていた場面だ。
もちろん日本語版。
たしか最後が
「♪雨だれの〜 首飾り〜」
(♪Because I'm free〜 Nothing's worrying me〜)
というフレーズだった。


しかし、当時(昭和40年代)の子供番組は
なんだかタルかったなあ。
「ロンパールーム」なんか子供心にも
「馬鹿にすんなよ」「なめんなよ」という気持ち
になったような気がするが・・・それは、
やや大きくなってそれらを離脱する時に
持った感情であり、わけわからないときは
おとなしく見ていたのかもしれない。

「うつみ宮土理」先生を見ていたかは
微妙なところだが、今でも嫌いになりきれない
ところから察するに、見ていたのかもしれない。
「鏡よ鏡よ鏡さん みんなに会わせてくださいな
そ〜っと会わせて下さいな」というフレーズは、
今味あうとなかなか名調子でよろしい。

それにしてもやっぱり うつみ宮土理と言えば
「おくさまは18歳」の名セリフ

「誰かが私を呼んでいる」

が最高。あの言い回しが良いんだよな・・・。


「おはよう!こどもショー」という番組があって、
あれは・・・小学校3年のときだったか、
クラスメイトが出演した。
放映日の朝、テレビの前で彼の勇姿の
登場を待ったが、体操のシーンでちょっと
映っただけだった。

「♪た〜大変だぁ たーたーたーたー大変だぁ」

というような歌にのって、手をばたつかせる彼は
何か精彩を欠いていた。眼がうつろだった。
ハゲでデブで野心的な彼だったが、
ブラウン管に映ったのは別人だった。


「あつまれ!キーパッパ」という番組における
アントニオ猪木の「アントン体操」への
ぼくの愛は以前に書いたので省略。


その後、毛色の違う「カリキュラマシーン」が
始まる。ファンの多い番組だが、私もけっこう
好きだった。また別の機会に。


「ひらけ!ポンキッキ」「ポンキッキーズ」
「ウゴウゴルーガ」については、語るべき
体験が無い。


子供もいないし子供番組を見ることも
ないのだが、いま「牧場の少女カトリ」を
ビデオ録画するときに、その前番組の
「BSおかあさんといっしょ」のエンディングを
見るはめになっている。一つ気になることが
あって、それはこの番組の歌の一つなん
だけど「♪いいな いいな なれたら いいな」
というような歌で「♪ラッコになりたいコアラ」
とか、まあ平穏に進行するんだけど、最後が
「♪ライオンになりたい女の子 女の子に
なりたい男の子」っていうんだよな。
「女の子になりたい男の子」か。
「なれたら いいな」か。
なってもいいと思うケド、公共放送が煽る必要も
ないと思うわ。

以上です。

♪だまって 海をみつめていたい
2004年7月8日(木)

東京国立近代美術館フイルムセンターにおいて
火曜日(7/6)から
日本アニメーション映画史
という、素晴らしいプログラムがスタートしている。
戦前のアニメとか貴重な映像が見られる、
非常に重要な企画である。

お金と時間があれば日参したいところだけれど。
行くことはないだろう。「キューポラのある街」の
吉永小百合ではないけれど、「貧乏は嫌だ」
とモノローグしながら雑巾掛けする日々である。


そのようなブルーな気持ちの時に、頭で流れる
のは「タイガーマスク」のエンディング曲
「みなしごのバラード」だったりするのだが、
それとコード進行が似ているカルメン・マキの
「時には母のない子のように」も入り混じったり
する。

花の中で 一日は終わる さめない 夢みたいに
2004年7月9日(金)

システム会社が入居しているビルに通勤しています。
建物の一階に受付があり、来客の人は受付で手続き
をします。

さて先日、フト見ると、受付で異装の人が手続きしている。
チェックのシャツにカントリー風の長いスカート、頭には
麦わら帽子。つまり、「赤毛のアン」風の人である。
スーツ軍団のなかで明らかに異質。
何者なのだろうか。
どこかのソフトハウスのSEさんだろうか。それとも、
他業界のお客さまか、はたまたリクルート学生か、
従業員の家族か・・・。
尾行したい誘惑にかられたが、忙しいので
しなかった。しかしその日は「赤毛のアン」の

♪はしっても はしっても おわらない 花の波

という歌詞が頭の中で駆け巡ったことは言うまでもない。
(エンディング曲=「さめない夢」)

「例」という名の愛情
2004年7月10日(土)

何かシステム関係のテキストや参考書における
「例」
のところで筆者の趣味に直面することがある。

前に、別の掲示板で書いたけど、
あるデータベース関連の書籍で、例として載っている
名簿が全部手塚治虫の漫画キャラ(「和登千代子」
とか)の名前・・・というのがあり、
心が動いたことがあった。

さて、先日もHP検索していて遭遇したあるページで、
システム開発メンバーの組織体制の例として
このようなものが載っていた。

プロジェクトマネージャ 坂井泉水 課長
外部設計 広末主任 ジェフ技士 A班
内部設計 森高主任 ボブ技士 B班
プログラミング 佐藤主任 マチルダ技士 C班
テスト クリス主任 サラ技士 D班

・・・ちょっと年代は古いようだが、書いた人の
好きなアイドルの名前を使っているように思われる。
「佐藤」はたぶん佐藤藍子か。笑いの方に行って
しまったが。

しかし、外国人の名前がわからない。
「マチルダ」があると言うことは、ガンダム系なの
だろうか。
マチルダ →マチルダ・アジャン=「機動戦士ガンダム」
サラ →サラ・ザビアロフ=「機動戦士Zガンダム」
は判るが、他がわからない。
ガンダム系のサイトで調べると、「ボブ」は
「機動戦士ガンダム0083スターダストメモリー」と
いう作品で“ザメル”というモビルスーツに搭乗して
いるパイロットらしいが そんなマニアックな・・・?
「クリス」「ジェフ」はガンダムで該当がないが、
サンライズのアニメ映画「ヴィナス戦記」の登場
人物では名前があるようだ。
この映画、封切りで観たけど地味な内容でほとんど
覚えていない。

このように、「例」というのはたいへん勉強に
なるものなので、書籍の筆者の方は渾身の
力を込めて例を考えていただきたいと思う。


今は閉鎖されてしまったが、近所の某Y銀行の
某支店では、伝票の記入例の名前の欄に

「北原佐和子」

と書いてあった。これを見た私は思わず
遠い目に・・・。
北原佐和子さんは昔のアイドル歌手なのですが、
彼女がデビューしたてで営業してる姿を、
わたしは横浜駅西口「おかだや」にあった
レコード店「すみや」で見たことがあるんです。
私は当時高校生でした。

しかしY銀行の行員さん、「横浜花子」とか
書けばいいところをわざわざ「北原佐和子」
と書くあたり、同年代のアイドルおたくと
お見受けする。

街は一気に親しさを増したのでした。(嘘)

選挙を描いた映画
2004年7月11日(日)

7/11(日)は参議院議員選挙の投票日です。

と、いうことなので「選挙」(選挙戦)が出てくる
映画について思い出してみたいと思います。

やっぱり一番有名なのは・・・
「タクシードライバー」でしょうか。
ちょっとアブないお兄さんが大統領候補の
選挙運動員(美人)を好きになる話、という
ストーリー要約で正しいでしょう。

同時期の映画で、ロバート・レッドフォード主演の
「候補者ビル・マッケイ」が正当な選挙映画と
してあるけれど、残念ながら未見。
ティム・ロビンスが監督した「ボブ・ロバーツ」
は評判が良かったので、TVで放映された
時に「さあ観よう」と思ったらお客が来たか
何かで観れず、今日に至る。

似たような話であるらしい日本映画に
「善人の条件」(ジェームス三木が監督)
がある。理想派の候補が選挙の渦中で
悪くなっていく話。選挙参謀の丹波哲郎が
さすがに良かったけれど、映画の出来は
イマイチでしたな。

昔アカデミー作品賞を獲った
「オール・ザ・キングスメン」を最近見たけど
やっぱり選挙は人を変えてしまう、という
ような話だけどなかなか見ごたえがあった。

やっぱりアメリカ映画が多いのかな。
それも大統領選。
トラボルタの「パーフェクト・カップル」とか、
マイケル・ダグラスの「アメリカン・プレジデント」
とか。
ウォレン・ベイティの「ブルワース」も録画
してあるけど見てナイ。

日本映画だと、
先日亡くなった中谷一郎氏が演説で
「ペンこそ我が命!」
と連呼する候補を演じていたのは
「ああ爆弾」(岡本喜八監督)。

佐野史郎のポスターが街に並ぶのは
濱マイクシリーズの第二作「遥かな時代の
階段を」だったか。佐野史郎はもちろん
腹黒い候補者。

「小説吉田学校」でも選挙のシーンはあった
ような気もするが印象薄い。やたらと
若山富三郎(三木武吉の役)が凄んでた姿
しか覚えていない。

とまあ、あまり思い出せないながらも
色々あるのだが、映画の中のシーンで
もっとも印象深いのはジョン・フォード監督の
「若き日のリンカーン」の冒頭のシーン。
初めて議員に立候補したリンカーン(ヘンリー・
フォンダ)が埃っぽい道で、演説する場面。
台の上に立つでなく、聞いてる人と同じ地面に
立っている。うつむきながらも訥々と話す姿に、
吉野源三郎の「エイブ・リンカーン」で読んだ
リンカーン像が重なって、偉業の始まりは
このように慎ましいものなのだなあ・・・と
感動したものでした。

NHKドキュメンタリー3本
2004年7月12日(月)

最近見たNHKのドキュメンタリー番組で
面白いものが続いた。


7/9(金)BS-1放映の

BSドキュメンタリー
「映像記録・ビキニ事件の半世紀」

今から50年前にマーシャル諸島ビキニ環礁で
行なわれたアメリカの水爆実験で日本のマグロ
漁船・第五福竜丸とマーシャル諸島の島民が
被爆。
それ以後の50年、沈黙した日本の乗組員と
マーシャルでの健康被害への補償と事件の究明
を、過去のアーカイブ映像を交えて描いている。

被害を受けた人たちが、周囲の声で圧殺されて
行く様が、最近の日本の事件を連想させたりする。
単純な言い方になるが、本当に国家というものは
信用ならん、と痛感させられる番組だった。


7/11(土)NHK総合

NHKスペシャル
「タカラヅカ 憧れと伝統の90年」

時間が短すぎて(50分)消化不良な
番組だったけれど、新人公演の練習から
本番までを追った映像が、類型的ながら
感動的だった。
歴史部分はまたあらためて2時間ぐらいの
番組にしてほしいと思う。


7/11(日)BS-2放映の

ドキュメント・スポーツ大陸
「プロ野球70年・
二つの引退 金田と稲尾」

稲尾が引退したのが金田と同じ年(昭和44年)
とは知らなかった、という個人的な驚き。
インタビューの人選(東尾、豊田など)も良く、
50分という短い時間でよくまとまった番組だった
と思う。
しかし金田正一というのは本当に不思議な人物
で、誰かが本格的な評伝を書いて欲しいと
心から願う。
今回は巨人時代の映像ばかりだったが、
国鉄時代の鮮明なフィルムはどこかに残って
ないんですかね・・・。


このあいだ莫大な金額の受信料を支払った
ばかりでもあり、NHKには今後もがんばって
いただきたい。
「新八犬伝」の再放送もよろしく(ビデオテープ
が残っていれば)。

エイブラハムズとリデル。“Chariots of Fire”
2004年7月13日(火)

朝日新聞での、オリンピック関連DVD
「THE OLYMPIC SERIES 
栄光の軌跡 メモリアルボックス」
( これ )
紹介記事で、

映画「炎のランナー」で知られる24年パリ大会の
エイブラハムズとリデルの闘い

という一節を読んで、
ああ「炎のランナー」良い映画だったなあ・・・と
しみじみと思い出した。


1982年の春のアカデミー賞授賞式、
下馬評では「黄昏」「レッズ」が有力、と
雑誌記事で読んでいたのだけれど
当日の夜、NHK7時のニュース
(当時は生放送も何も無かったのよ)
で、作品賞はイギリス映画の
“Chariots of Fire”に決まりました、
という淡々とした報道に接し、こちらは
「はぁ?」と思うばかり。
雑誌などの報道で内容はその後知った。

日本公開題名は「炎のランナー」に
決まって、8月に封切られた。
私は受験生だったけれど、あの有名な主題曲も
既にヒットしていたし、観たいという心の要求に
抗しきれず、横浜東宝会館で観た(たしかエルム
にて)。


映像も音楽も良かったけれど、何よりもよかった
のは、主人公の二人がそれぞれの立場・・・
差別されるユダヤ人としての反抗心や、
神様のために走る聖職者の建て前・・・
を越えて、ただ走る為に走る、の如き姿に
うたれたような気がします。

とにかくあの主題曲、シンセサイザーにピアノ、
という構成も当時は新鮮だったけど、まさに
「主題」曲というにふさわしい高揚感があって
最高の出来でした。


さらにこの映画、アメリカ映画好きにはうれしい
サプライズ配役があって。
オリンピック・パリ大会で、主人公イギリス二人と
対決するアメリカ選手、チャールズ・パドックと
ジャクソン・ショルツが、なんと、
デニス・クリストファーとブラッド・デイビス!!
予備知識が無かったのでビックリ仰天。

デニス・クリストファーは傑作青春映画
「ヤング・ゼネレーション」の主役の自転車青年
を演じた人。線の細い美青年で、長沢セツ的な
趣味の人には人気のあった俳優さんで、私も
大好きだったのです。

ブラッド・デイビスは、私はTVシリーズ「ルーツ」
の最終回で出てきた白人青年、の印象が強い
んだけど、一般的には「ミッドナイト・エクスプレス」
という映画で知られていた人です。

「やっぱりオリンピックだけあって、凄い奴らが
出てくるものだ」と反応できたのは、うちら世代
に与えられた特権でしょう。たぶん。


この作品、高校3年の時に一回見たきり
なんだよなー。もう一回みてみたいなア。
できれば映画館で。

【以下、ねたばれ。未見の方はご注意】

さて、この「炎のランナー」が忘れがたいのは、
素晴らしいラストシーンがあるからです。
本当に感動したなあ・・・。

この映画、たしか表彰式(だったかな?)で 
かつての陸上選手たち、いまでは年老いた
老人達が再会するシーンで始まって、かれらが
リデルとエイブラハムズの昔話をする、という
回想形式で進行する。そして解散するところで
終わっていたように思うが、
その最後。
二人の老人がよろよろ歩み去っていく
ロングショットに、会話がかぶさる

「彼らほど早く走れる男はいなかった」
「え、何?」(←耳が遠くて聞こえない)

そのあと、画面が若き日の海辺の練習シーン
につながる。

ここで象徴的に表現されているのは、
当たり前のようだが「滅びるものと滅びないもの」
という概念であろう。肉体が老い滅びても
自分と他人の記憶に永遠に残る「輝き」に
圧倒された名ラストでありました。


私が持っている映画本(※)より、この映画に
ついての一節を抜粋。やや感傷的だけど、
ほぼ同感。

「その後、主人公エイブラハムズは長命し、
リデルは北京で布教に従ううち大戦となり、
日本軍の捕虜収容所で一九四五年五月に
四十三歳で死去している。それを思えば、
これは胸の痛みを禁じ得ない映画である。」


※『ヨーロッパ映画200』
キネマ旬報社、1984年、p.409、
滋野辰彦「炎のランナー」

Lady OSCAR
2004年7月14日(水)

7月14日という日付。
オールドタイマー映画ファンはルネ・クレール監督の
「巴里祭」を連想すると思うが、昭和40年生まれの
私はどうか。パリ市民によるバスティーユ牢獄襲撃
は、おのずと「ベルサイユのばら」へと思考が
流れるが、その映画版

「ベルサイユのばら(Lady OSCAR)」

について一言。

この映画、山本又一郎というヤマっ気のある
プロデューサーが製作した映画だが非常に
評判が悪かった。今でも、『映画秘宝』系の
書籍では私と同年輩のライターが、いかに
しょぼい映画だったかをウヒウヒ言いながら
饒舌に語る、というのがパターンとなっている。

かくいう私も、タダ券をもらったので当時
封切りで観ている(川崎ミスタウンにて)。
評判に違わぬ気の抜けた映画で、
「えっ、これで終わり?」と驚き、何の感想も
持てなかった記憶がある。
なので、ウヒウヒとこの映画そのものについて
語るつもりは全く無い。

私の知る限り、この映画を貶さなかった映画評は
読んだことがないが、唯一、この映画を批判しな
かった人間を一人だけ知っている。

私の兄貴である。

私は中学生、彼は高校生だったと思うが、
この映画を観た、と言う彼に対し先に観ていた
私は「つまんなかったよね」と同意を求めると

「いや・・・そんなに・・・悪いだけでもなかった」

と、歯切れが悪いながらも全否定せず。
これはたいへん意外なことであった。


別に彼はジャンク・カルチャー、バッドテイスト・
ムービーのマニアというわけではない。

推測するに、彼はフランス映画のファンであり、
「ベルサイユのばら」の監督・音楽コンビの
ジャック・ドゥミー&ミッシェル・ルグランの
シンパでもあったようで、誰も観てないような
「ロバと王女」とかも見てたみたいだし、
そんなことから、イベントムービーとしてしか
この映画を見ない者たちへの異議申し立て
をしていたのかもしれない、と思うのである。
それはそれで、若者らしい潔癖さが好ましい
とも言えよう。


それにしても、やっぱりあの題材はフランス映画
には馴染まなかったと思う。私はアメリカ映画の
アクの強さに毒されながら映画ファン歴を形成
してきた者なので、フランス映画の淡白さには
どうも体質が合わなくて。
とは言うものの、最近のフランス映画、リュック・
ベッソンものなんかを見るとずいぶんとハッタリ
も効かせるようになってきたので、今だったら
また違うかもね・・・。


文章がまとまらないけど、「フランス・・・ばんざ・・・い」
このセリフ、映画であったかなあ?

未見
2004年7月15日(木)

13日午前中で関東地方も梅雨明けしたそうで。
今年は残暑も厳しいとの予測も出されていて、
長い夏になりそうです。
「長い夏」という字面から、大森一樹監督の
16ミリ映画「夏子と、長いお別れ」という
タイトルを連想しますが、未見です。
DVDにならないかな。

イーグルス
2004年7月16日(金)

この秋、とのことで、最近新聞や雑誌で
イーグルス来日公演の広告が大きく出ている。

カラオケで戯れに歌ってしまうこともある有名曲
「ホテル・カリフォルニア」だけど曲が長くて、
場が間延びしてしまうことはツェッペリンの
「天国への階段」と双璧と言えるが、
かといって「停止」ボタンを押そうとすると
「聞いてるんだからそのままかけといて!」
と声がかかって、カラオケが一気に転じて
名曲喫茶の如きになってしまうという
不思議な曲である。

個人的にはイーグルスに思い入れは
あろうはずもなく、むしろイモ欽トリオの
「ティーンエイジ・イーグルス」のほうに
愛着がある。(このへん見て下さい。)

秘密の
2004年7月17日(土)

現在三作目が公開中である
「ハリー・ポッター」映画の、前の作品
「ハリー・ポッターと秘密の部屋」
をWOWOWで観た。
一作目は「設定の説明」に終始するのに
ヘキエキしたが、本作はそれがやや納まって
いるので何とか観れた。

題名の「秘密のヘア」とは「ヅラ」のことか?

いちおう言っておきたい。
2004年7月18日(日)

近所のファミマに行く度に、最近DVD化された
「ファインディング・ニモ」の宣材が眼につく。
確かに面白い映画だったけど、魚の世界を
描いたアニメとして日本にも

「ハゼドン」

という番組があったことを忘れてはいけない
と思う。

http://www.begets.co.jp/tvmanga/db/data/124haze.html

www.amazon.co.jp

一人芝居
2004年7月19日(月・祝)

近所のクリーニング屋に洗濯物を持っていった。
いつものおばさんでなく、臨時の人なのか
ヤンキー風のお姉さんだった。

「えーとYシャツ○枚とズボン△点で
XXX円ですね。うわっ、やす!
へへへ、セール中です」

と一気に言われて唖然。確かに安かったが、
自分でわざとらしく驚いてみせる芝居が
なかなか堂に入っていた。いいですね。

39.5度
2004年7月20日(火)

東京で39.5度というとてつもない気温を記録した
らしい。

この日記を始めてから毎夏、
「異常気象に接して生物としての危機感に
襲われる」
というようなことを書いているが、今年も書こう。
こんな異常な事態が続くのでは、
地球は人類は(←畳み掛けるような表現)
もう滅亡してしまうのではないか。

今回の暑さの原因とは違うけれど、都市の
放射熱について、何らかの方策を打たなくて
いいのだろうか。
暑い→エアコンのフル稼動→熱出る→暑くなる

新聞の投書欄でもあったけど、男性の給与生活者
たちの「長袖・ネクタイ」を何とかすべきだろう。
夏季の服務規程を「省エネルック」に定めた法人は
税金を免除するとか、そういう施策は出来ないもの
なのでしょうか。

見てみようかな。
2004年7月21日(水)

7/26(月)〜8/6(金)は朝9時から
NHK−BS2にて
「BS夏休みアニメ特選」がある。
子供の休みにはいつもやっているのだけれど
直前までプログラムが決まらないので
大人の気を もませる番組である。

今回も、なにげなく7/28(水)に
「フイチンさん」
をやるので驚いた。
ホール上映などで公開されたもので
評判の程はわからないのだけれど
原作がスゴク好きなので・・・見てみよう。

夏のどうぶつ達
2004年7月22日(木)

道を歩いていると、猫が目の前を横切って行く。

暑かろうに、と思う。 こんな季節に毛皮着て。

実家にいた故・ヤス号(犬)も夏はしんどそう
だったが、少しでも涼しいところを求めて
彷徨っていた。彼女の所在によって、家の中の
「風の通り道」(※)を知ることが出来た。

木の階段がヒンヤリするらしく夏はそこで
寝ていたが、暗がりなのでよく踏んずけた。

※「風の通り道」・・・映画「となりのトトロ」の
サントラ収録の曲名。

獅子座うまれのあなたさま (←オイ ※)
2004年7月23日(金)

7月23日は兄貴の誕生日であるが、このあたりで生まれた
有名人を調べてみたところ、以下のような名前
が挙がった。

1962年7月21日 武内 亨 【ミュージシャン】元 《チェッカーズ》
1962年7月21日 羽賀 研二 【タレント】
1962年7月23日 三上 博史  【俳優】
1962年7月23日 エリク・ラ・サル (Eriq La Salle) 【俳優】
1962年7月24日 久保田 利伸 【シンガー・ソングライター】
1962年7月29日 小野 リサ 【歌手】
1962年7月29日 高木 美保 【女優】

なるほど、そういう年代か・・・。
高木美保と言えば映画「Wの悲劇」で
刃物を振り回してた女、という印象しかないが、
今では朝日新聞でエッセイを書いたりTVで
コメンテーターをしていたりする。

エリク・ラ・サル、と言ってもピンと来ない人が多い
かもしれないが「TVドラマ『ER』のベントン先生だよ」
と説明すれば、ああ、とご納得いただけると思う。
このドラマでの「ベントン先生−カーター君」の関係が
兄貴と私の関係に近く、妙に納得したりする。


※「獅子座うまれのあなたさま」は陸奥A子さんの
デビュー作のタイトルです。

ジェリー・ゴールドスミス死去
2004年7月24日(土)

昨日の夕刊・訃報欄を見て絶句。
映画音楽作曲家のジェリー・ゴールドスミス氏が
お亡くなりになってしまいました。
1929年生まれ、享年75。
近作「トータル・フィアーズ」などでも まだまだ
健在!と思っていたので残念。

ヤフーのニュース

ジェリー・ゴールドスミス・コンサート公式サイト


私が映画を見始めた70年代後半においては
ジョン・ウィリアムスと並ぶ巨匠で、FMラジオで
曲を録音しては繰り返し聴いたものでした。

しかし、ジョン・ウィリアムスといえば
「スター・ウォーズ」や「ロス五輪のテーマ曲」
を誰でも知っているし、近年では「ハリー・ポッター」
シリーズも手がけているので一般認知度は高い。

しかし、ジェリー・ゴールドスミスと言ったら
「どんな曲を書いた人ですか?」と聞かれた時に
困っちゃうんだよね。こんな感じになるかな?

「ええと、映画の『スター・トレック』とか知らない?
あ、知らない。じゃあ『エイリアン』は? え、観たけど
音楽を覚えてない? 『猿の惑星』は? うーん、
やっぱり観たけど音楽は記憶にないですか・・・。
代表作は何かって? それは・・・アカデミー賞
とったのが『オーメン』なんだけど。どんな曲か?
『ア〜ベ〜サンタ〜ニ〜』っていう怖い曲なんだ
けど・・・。 えっ、もういいって? ちょっと待ってよ!」


あまりキャッチーなものではなく、玄人受けする
良い曲を作った人ですね。
作品リストを見たら、150本ぐらいの映画を
手がけているらしいですが、私が見たのは
以下の40本。リストから抜粋

Lilies of the Field 1963 野のユリ
Our Man Flint 1965 電撃フリントGO!GO!作戦
The Sand Pebbles 1966 砲艦サンパブロ
In Like Flint 1967 電撃フリントアタック作戦
Hour of the Gun 1967 墓石と決闘
Planet of the Apes 1968 猿の惑星
Tora! Tora! Tora! 1970 トラ・トラ・トラ
Patton 1970 パットン大戦車軍団
The Last Run 1971 ラストラン
Escape from the Planet of the Apes
1971 新・猿の惑星
Papillon 1973 パピヨン
Chinatown 1974 チャイナタウン
The Omen 1976 オーメン
MacArthur 1977 マッカーサー
Islands in the Stream 1977 海流の中の島々
Damnation Alley 1977 世界が燃えつきる日
The Boys from Brazil 1978 ブラジルから来た少年
Damien: Omen II 1978 オーメン2
Capricorn One 1978 カプリコン・1
The Great Train Robbery 1979 大列車強盗
Star Trek: The Motion Picture 1979 スター・トレック
Alien 1979 エイリアン
Poltergeist 1982 ポルターガイスト
First Blood 1982 ランボー
Twilight Zone: The Movie 1983
トワイライトゾーン/超次元の体験
Psycho II 1983 サイコ2
Supergirl 1984 スーパーガール
Gremlins 1984 グレムリン
Rambo: First Blood Part II 1985 ランボー2/怒りの脱出
Amazing Stories 1985
世にも不思議なアメージング・ストーリー
Link 1986 リンク
Innerspace 1987 インナースペース
Extreme Prejudice 1987 ダブルボーダー
Rambo III 1988 ランボー3/怒りのアフガン
Total Recall 1990 トータル・リコール
Gremlins 2 1990 グレムリン2
Love Field 1992 ラブ・フィールド
The Vanishing 1993 失踪
Rudy 1993 ルディ/涙のウイニング・ラン
L.A. Confidential 1997 L.A.コンフィデンシャル
The Sum of All Fears 2002 トータル・フィアーズ

大作が多いので、題名はご存知、というものが
多いと思います。1990年代以降もたくさん作品が
あるのですが、こちらが映画を観る本数が減った
ために、観てないのです。


自主制作映画の音楽は「ライセンス・フリー」状態で
みんな既成の映画音楽を使いまくっていましたが、
私もジェリー・ゴールドスミスの曲は二度ほど
使わせてもらいました。

一つは「猿の惑星」のタイトル曲。
アクション映画で、主人公が左か右かという
選択を迫られる緊迫したシーンのバックで使用。
映画を見たクラブの後輩の女性から
「この怖い音楽は何ですか」と聞かれた覚えが
あるので、映画の不出来はともかく(泣)として
使用した曲はやっぱり良かったと再認識しました。

もう一つは「カサンドラ・クロス」の曲。
スパイ映画で、主人公が秘密兵器を組み立てて
いるところに敵の大物殺人者が迫るシーンで使用。
これも画面の不出来はともかくとして(・・・)
サスペンスフルな音楽が素晴らしかったです。
でも実は「カサンドラ・クロス」をまだ観てないんだ
よね・・・。


近年、来日コンサートがあったのですが仕事の
都合でいけず、今度来たら・・・と思っていた
ところでこの悲報。やっぱり仕事なんかどうでも
いいから行けばよかったと、いまさらながらの
後悔先に立たず。


見た氏の映画の音楽ベストテンを挙げれば、
こんな感じ。

電撃フリントGO!GO!作戦
砲艦サンパブロ
猿の惑星
パットン大戦車軍団
パピヨン
チャイナタウン
オーメン
ブラジルから来た少年
スター・トレック
ルディ/涙のウイニング・ラン

もしもこれらの映画を観る機会がありましたら
音楽に注目して下さい。


ご冥福をお祈りいたします。

「ナオミよ」みたいな感じか(←ちょっと古い)
2004年7月25日(日)

一緒に仕事をしている同年輩の人に
「もうお子さんは夏休みに入ってますか」
と訊ねたところ

「娘が、夜帰って見るたびに
だんだん色が黒くなってるんよね。
・・・毎日プール行ってるみたいで」

とのこと。

“毎日だんだん黒くなる”というのが良いですな。

厳粛なる会議にて。
2004年7月26日(月)

取引先をまじえたマジな会議にて。

ビジネスの協議が続く中、某マネジャーが
ある件を忘れているらしく、どうも話が噛み合わない。
誰かが指摘すると、そのマネジャーは苦笑いして
このように語った

「私は『冬のソナタ』のヨン様のように記憶喪失に
なっていたようだ」


流行っている、というのはこういうことを言うのだろう。

残念ながら大人気の韓国TVドラマを見たことがないが、
観ている人は多いのだなあ。

NHKで「冬ソナ」の紹介番組をチラと見たことがあるが
メイキングみたいな場面があって、それが印象に残って
いる。
恋人たちの回想シーン?のような設定で、人気のない
浜辺を歩む二人、水辺には白い鳥が群れている・・・
という、いわゆる「美しいシーン」。
この撮影で、鳥を集めるために、助監督みたいなひとが
水辺に魚?か肉?の臓物(かなりグロテスク)を
バケツでぶちまけて走っていた。

「水面を美しく滑る白鳥は、水中で必死に足を掻いている」
という常套句を絵にしたような撮影風景で、面白かった
です。

育てよ!
2004年7月27日(火)

実家へ行ったら、亀がいた。
甥っ子が、旅行に行くので祖父母に世話を
託したらしい。

亀を育てる少年、というと特撮マニアの
「大きいお兄さん」は二つの作品を連想する
はずである。

「大怪獣ガメラ」

「ウルトラQ 第6話 育てよ!カメ」

まず「育てよ!カメ」の方であるが、数年前に
DVDで見たばかりでした。
「浦島太郎」からインスパイアされたお話で
ややかったるいけれど、ブースカにも通じる
いかにも円谷メルヘン、という作品でした。

「大怪獣ガメラ」は小学校の時に一度観た
だけなので記憶に自信がないが、
たしか主人公の少年が飼っていた生き物
(亀だったかは失念)が居なくなってしまった
時にガメラが出現して、居なくなったやつの
生まれ変わりだ・・・と思う、という展開だった
ような気がするんだけど記憶違いかな。
確か白黒映画で、シリーズ化されたカラーの
作品とは違ったムードがあったように思います。


そのような記憶を持たぬままに亀を飼う
甥っ子は、もしかしたら「特撮マニア」の
DNAを持っているのかもしれない。
うまくその素質を開花してほしい。

もしもマニア誌「宇宙船」を読みたい、などという
希望を口にするようになったら、援助したい。
1,000円札を封筒に入れて毎月普通郵便で
送ります(故事に基づく冗談です)。

四半世紀を過ぎ。
2004年7月28日(水)

勤め先で、隣の島のある人の携帯の着メロが
YMOの曲である。しかし、曲名がわからなくて
じりじりしていた。

鳴った時に、同年輩の人に何だっけと聞いたら
「これは『ビハインド・ザ・マスク』やで」
とのこと。名前がわかると安心する。


先日久しぶりにCDショップ(内部感覚的には
「レコード屋」)へ行った。DVDの棚を見ていたら
「ピンクレディー振り付け完全マスターDVD」
なるものがあって驚いた。
1978年の時点でこれがあれば、わたしの中学生
生活もまた違ったものになっていただろう。

オリンピック感覚
2004年7月29日(木)

アテネオリンピックが迫っている。


40年前の東京オリンピックの時には、私は
母親のお腹の中にいた。

メキシコは全く知らん。(3歳)

記憶にあるオリンピックは1972年のミュンヘン
だけど、あんまり覚えていない。(小学2年)
同年代の女性に聞いたら、掃除の時間に
「ミュンヘンへの道」(TV)
の曲がかかっていたよ、とのこと。

モントリオールの時は体操とか見てたけど
あんまり感情は動かなかった。(小学6年)

モスクワは大会マスコットの「こぐまのミーシャ」
が可愛かったけどね。(高校1年)

ロス五輪が一番見たかな。大学生だったから
時間あったし。公式レコードをレンタルで借りて
ダビングしたりしたな。
「ザ・ベストテン」でシブがき隊が
「アッパレ!フジヤマ」
を唄うバックに、水泳の長崎宏子が泳ぐ映像が
流れた場面を鮮明に覚えているよ。(大学2年)

ソウル五輪の時は仕事が忙しくて全く観てない。
(1988年)

バルセロナはなんといっても岩崎恭子だが、
新聞に載った川柳の
「金メダル こけしのような 顔でとり」
というのが最高の出来でした。(1992年)

アトランタ?まったく知らん。(1996年)

シドニーはソフトボールに注目してて
熱くなったね。高橋尚子の金メダルには
驚いた。(2000年)


と、いうように普通以下の関心でした。

今回注目しているのは
ソフトボール、女子バレー、女子マラソン
といったところ。

DVD「東京オリンピック」
2004年7月30日(金)

話題的には少し古くなるが
開催40周年ということもあり、東京五輪の
記録映画「東京オリンピック」がDVDになった。
ニュース

今回のDVD化で驚きなのは、現在88歳の
市川崑監督による「ディレクターズ・カット」版が、
本編より短い! ということだろう。
普通のディレクターズ・カットは、公開時に
カットしたシーンを追加したりして長くなるもの
だが、短くするっていうのは極めて異例。
「アドベンチャー巨匠」の面目躍如、の感あり。
まだ見てない(まだ買ってない・・・)ので
早く観たい。
観たい観たい観たい観た〜い!(※)


※アニメ「牧場の少女カトリ」で、主人公カトリ
が友人マルティのお姉さんからユゴーの
「レ・ミゼラブル」の本をもらって喜ぶ。マルティ
に「早く読みたいかい?」と聞かれて
「読みたい読みたい読みたい読みた〜い」
と四回繰り返すセリフあり。それを踏襲しました。

中国東北部
2004年7月31日(土)

「BS夏休みアニメ特選」で、
アニメ映画「フイチンさん」観ました。


古い名作まんがを引っ張り出して来て、
とんでもないヘンな映画にしてしまっていたら
どうしよう、と びくびくしていたのですが
そんなことはなくてホッとしました。

正直なところ、「眼を見張るような傑作!」では
ないのですが、親子で観る、という目的は
満たされる出来ではないかと思います。

私としては、もちろん十分ではないのですが
原作で描かれた“満州の街”がカラーで
描かれていることで、所期の願いは達せられた
気がします。舞台が中国で、ロシア人も登場する
という題材のアニメは、少なくとも私は初めて
見ました。
個人的には、家出したフイチンさんがロシア人の
親子を助けるエピソードはもう少し分量を多く
して欲しかった。

正義感が強くて、理不尽な権力者にも物怖じせず
物申せる、というキャラクターは非常にいいですね。
アニメにした甲斐があるというものです。

フイチンさんの声を演じているのは柳沢三千代さん。
代表作は「アンパンマン」の“カレーパンマン”である
そうだが未見。私はフジテレビ日曜夜の「EZ!TV」
のナレーターでの落ち着いた声しか知らなかった。


実はこの映画に先立ち、せんじつベルトルッチ監督の
「ラストエンペラー」も観まして、急速に満州というもの
への関心を高めています。よく知らんもので。


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