2004年6月


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♪それは
2004年6月5日(土)

アニメ「牧場の少女カトリ」(再放送)で
主人公カトリが具合を悪くして寝込んでいる
展開をハラハラしながら見ていたら、
自分が風邪ひいてしまった。
咽喉が痛くて最悪の体調。結局1日休むは
二度病院行くはで参った。

で、休んだ日に昨年末に録画してあった
「宝塚グランドロマン 
ベルサイユのばら2001」
を見ることとした。サボりの気配も濃厚だが、
病欠である。
12/24に放映された「宙組公演」の
「フェルゼンとマリー・アントワネット編」と、
12/25に放映された「星組公演」の
「アンドレとオスカル編」の両方を見た。

宝塚の舞台を通してじっくり見るのは初めて。
非常にきらびやかで大変面白かった。
劇場で生(なま)の舞台を一度見てみたいと
切望しているがなかなか果たせない。いつか
きっと。

それにしても、あの有名な曲の

♪愛 それは 甘く
♪愛 それは 強く
♪愛 それは 尊く
♪愛 それは 気高く

は頭から離れない超強力なフレーズですね。
むかしの線香のCMソング

♪青雲 それは 

ですが、宝塚の影響下にあるとは知らなかった
なあ(←因果は不明)。

坂道
2004年6月6日(日)

宝塚とは縁の無い人生を送ってきた私ですが、
「タカラヅカ」と聞くと反射的に連想する
一挿話がありまして。

まあ、半分作り話として聞いて欲しいのですが。


I君の近所に、美人で背の高いお姉さんが
おりました。直接の関わりはなかったけれど
坂の上からサッソウと歩いてくる姿を覚えて
います。

以下、聞いた話。

さて、このお姉さんは宝塚音楽学校を受ける
べく各種レッスンを受けていたらしいのですが、
どうも受験には失敗してしまったらしい。
その理由と言うのが、どうも
「音痴だったから」
というのであります・・・。


I君は、この事を折りにつけ思い出すのでした。

美人で背の高いお姉さんが歩いているのを見て
人は「恵まれている」「いいなあ」と思うが、
実は彼女もある欠点を持って悩んでいるのだ、
と。

「この人のついえた夢は何だったのだろう?」

そんな思いが去来する、坂道があるのです。

軍曹
2004年6月7日(月)

その筋(=おたく筋)の友人から「面白いよ」との
連絡があり、土曜の朝10時からテレビ東京で
放映されている

「ケロロ軍曹」

を見てみた。


番組タイトルだけは知っていた。

小学生の時、復刻された田河水泡のシリーズから
「のらくろ軍曹」
を買って持っていた私であるので、もしかしたら
このアニメは“軍国主義的”な内容ではないか
との懸念を抱いていた(笑)のだが・・・。


しかし「ケロロ軍曹」はただ笑いを追及した
アニメだった。地球侵略を狙う宇宙人の先遣隊
(これが主人公たち)が、地球の家庭での日常を
楽しむ内容。
たまたま見た今回は、ケロロ軍曹が虫歯になるが
それはミクロ化した敵の攻撃だったので、
仲間達も同じくミクロ化して彼の口の中で壮絶な
戦闘が行なわれる・・・という話。
「ウルトラセブン」(“ダリー”のエピソード)、
「ミクロの決死圏」「ガンダム」といった映像作品の
パロディとして非常に楽しめました。
来週も見てみるか。


ちなみに、先に話の出た『のらくろ』ですが、
時局迎合の大東亜共栄思想はともかくとして
ユーモアが楽しいまんがだったので結構好き
でした。

まんが「島耕作」シリーズは時が立つにつれ
「課長」→「部長」→・・・と昇進していくので
マンガ夜話の出演者の人たちがテレビで
「『のらくろ』みたいだな」と話していたのが
笑えました。確かに。

自主制作アニメ
2004年6月9日(水)

朝日新聞の夕刊にアニメ映画の記事が
載っていた(文化面ではなく社会面)。
タイトルは

「まかせてイルか!」

「おじゃる丸」「フルーツバスケット」などで知られる
アニメ監督の大地丙太郎さんが中心となって自主
製作された短編映画だそうなのだが、記事になった
のは、主人公のひとり「碧」が“ろう者”であること
から 「日本初の本格手話入りアニメ」 となった
ことによるようだ。それでも大地監督らしくギャグ
アニメであるそうなので、これは是非観てみたい。


さて、大地丙太郎監督がスタッフを集めて
自主的に制作したアニメ・・・という紹介文を
読んで、非常に印象深い一本の映画を思い
出した。

高畑勲監督の「セロ弾きのゴーシュ」

である。(DVDあり。)

たしか高校の時に公開されて、気にはなっていた
のだが当時は「アニメ嫌い」な時期だったので
深くは追求しなかった。高校を卒業した春休みに
名画座で観た。たしか、自由が丘の武蔵野推理
劇場にて。

これが良くてね・・・。
派手なところは無いアニメなんだけど、非常に
丹念に描かれた背景や独特なアニメートに
こころ打たれました。地味なので、あまり大声で
おすすめできる種類の映画ではないんだけれど、
自分にとっては「ああやっぱりアニメは素晴らしい
表現なのだ」ということを再確認することができた、
記憶に残る一編です。


自主制作がすべて良い、とは言わないけれど
コマーシャルベースでないものもたまには観たい。

カードキャプターさくら・賛歌
2004年6月10日(木)

TVドラマの「金八先生」シリーズでは
「スーパーさくら」というスーパーマーケットが
出てくるが、それとは関係なく、TVアニメの話。

4月から再放送されている「カードキャプターさくら」
(初放映は1998年)、面白いと言う話を聞いていた
ので初めて観たが、これがなかなか良くて。

封印されたカードが解き放たれたことから
街でいろいろな怪現象が発生、それを主人公の
さくらが解決してカードを回収していく、というお話し。

やっぱり特筆すべきは、製作している会社、
「マッドハウス」の特徴である凝った作画でしょう。
私たちはこの会社名を
「幻魔大戦」「カムイの剣」といったプロジェクトチーム・
アルゴスの諸作で認識したわけですが、
「さくら」の毎回のハイライト・シーンである戦闘場面
での透過光の乱舞にくっきりとその会社の刻印を
見ることができます。

それに限らず、このアニメで関心するのは
画面レイアウトがすっきりしていて非常に
視覚的にこころよい、ということでしょう。

ストーリーが「散らばったカードを回収していく」
というものであることも合わせ、物心ともに
「整理整頓」を志向するところが、潔癖な
少年少女の心に訴えたのがヒットした要因
だったのではないでしょうか。

定時にブラウン管(今ではプラズマディスプレイの
ご家庭も多いと思うが)の前に着席することが
楽しみな健康アニメ番組と言えるでしょう。

3年B組金八先生・第4シリーズを見て。
2004年6月11日(金)

夕方に再放送されていたのを見ていたが、
もう一回で終わる。
地震やオウムの話題が出てくるので、
95年(から96年春)の放映と思われる。

一応今シリーズの感想を言うと、両親が離婚寸前
で崩壊過程にある家庭に傷ついた少女が
学校において優等生の顔の裏で問題行動を
繰り返す、というケースを中心に、各生徒たちの
悩みを描く・・・といったフォーマットでした。

その問題少女のパシリ?と思われていた女の子が
少女が最も思い詰めていた局面で彼女に寄り添って
「私は子分じゃなくてずっと友達のつもりだったんだよ」
と心情を吐露する場面が、泣けた。


この秋には新シリーズが放映される?とも聞く
人気TVシリーズの「金八先生」であるが、
人はこのドラマをどう受け止めているのであろうか?

ちなみに私の周囲は「金八は大嫌い」と言う人
ばかりだ。いくつかの声を挙げてみると

@武田鉄矢、最悪。なぜ耐えられるのか。
A中学生の描写にあまりにもリアリティが無い。
B「渡る世間は鬼ばかり」同様に、ファン以外には
入り込めない特殊世界である。
Cあの警官に象徴される、現実味の薄い
地域社会の描写。

といったところだろうか。
@〜Cそれぞれについて考えてみよう。

まず@だが、武田鉄矢を許容できない、という
のは、正しい感性と言えるだろう。
そこに美は無く、洗練も無い。
但し、私が一言添えることが出来るとすれば、
やはり「受けの演技」に芸はある、ということだろう。
そして、あの説教の長台詞もすでに一つの「芸能」
として成立していると思うよ。

Aはね、時代劇を見ていて「町人の生活にリアリティ
が無い」と言うが如しで、無いものねだりだよ。
青春ドラマの昔からNHKの「中学生日記」を経て
今日に至るまで、TVドラマで学生の描写に
リアリティが存在した事例は無い。
人々がムキになってしまうのは、誰もが学生生活の
経験があるからだろう。江戸町民や刑事部屋の
経験はないけれど。

Bについては、独特のワールドが、疑問なく進行して
いることの不思議か。何故金八先生はあの年齢で
管理職になっていないのか、とか。何故、職員室には
3年の先生しかいないのか、なぜ生徒たちは順番に
発言するのか、とか。
しかしそれは、「サザエさん」も同様のナゼを内包
しつつ悠久の時を紡いでいることと同様では
ないだろうか。

Cは、この地域社会が原作者の小山内美江子先生の
脳内世界であるがゆえにファンタジー的な様相を呈する
ことは当然、と言えよう。人は学園ドラマに現実を
求めすぎていないだろうか。


その原作者の小山内美江子先生は
1930年1月8日の生まれである。何かの
著作で読んだが、「15歳の春」を太平洋戦争
末期に過した自分は、それを原点にして
このシリーズを書いているのだ、とのことである。

現実離れしている、という批判は、ある意味で
的を得ているわけで、「今現在の現実」という
視点からばかり物を見ていると、ズレてくる
部分はあるわけで。
昭和20年の春以外は、どんな悩みがあっても
希望のある15歳の春なのだ、というメッセージは
まだまだ続く、はず。
まだまだ効力を失っていない、はず。

学園ドラマのリアリティ
2004年6月12日(土)

さて、昨日 “TVドラマで学生の描写に
リアリティが存在した事例は無い”
とブチ上げたが、学園ドラマのリアリティに
ついて考えるところを述べてみたい。


前に人から言われたことだが、
「金八先生の学生の描写にはリアリティが
無いが、アメリカの学園ドラマはその点
リサーチが行き届いている」
という意見がある。
私は国粋主義者なので 毛唐が何ものぞ、
という反発心も起こるが・・・。
パッと思い出せる事例としては「ビバリーヒルズ
高校白書」と「ロズウェル」ぐらいしか無いが。
学園もののドラマ描写は
@先生と生徒の関係
A生徒間の関係
が主となると思われるが、米国ものでは@は
比較的ビジネスライクな関係として描かれる
ことが多いようだ。少なくとも、外国ドラマで
先生が家出した生徒を夜通し探し続ける、
といったような場面を見た記憶が無い
(日本ものではよくあるパターン)。
Aについては、文化が違うのでどこまで
リアルか判定が付き難い。日本ものに
比べると「紋切り型」の描写は少ないようにも
感じるが、それは当方にバックグラウンドが無い
だけで、実は定型的なのかもしれない。
結局フィクションであることは変わりないので、
表現としての洗練度合いがポイントになると
思われ、その点では米国のドラマに一歩
譲るところはあるかもしれない。結論的に
私が言いたいことは、ソフィスティケーション
とリアリティを混同しないで欲しいということ
だけである。


個人的に「ああ、こういう感じだよな」と
思った学園描写があったのは、映画だけど
森田芳光監督の「家族ゲーム」(1983年)。
アート系の映画なので超現実的な表現が
なされている作品だけど、
極端に専制的な教師の描写とか、
生徒がささやくようにセリフを喋る静〜かな
教室の描き方は、記憶の中でのリアル感と
合致して、たいへん感心したものでした。
絶え間なき刺激の発信が要求される
テレビドラマでは為し得ない表現です。

西暦663年の出来事
2004年6月13日(日)

NHKアニメの「火の鳥」の“太陽編”が終わった。
原作も面白いなあと思ったけれど、このアニメ版は
複雑な話をうまく単純化していてなかなか良かった。

7世紀の話で、百済の王族の主人公が日本に
渡って、"狗族"という先住者たちと出会い、
仏教の布教と対立したことから大友皇子やら
大海人皇子の政争に巻き込まれるお話。

現実の内乱と、日本の神様たちと仏教神?との
超現実の闘いが並行して描かれているのですが
私はこの手の
「歴史の裏での、誰にも知られぬ影の闘い」
というパターンが大好きなのです。

例えば映画「帝都物語」。
日本初の地下鉄開通、という事業の裏で、
地下に棲む悪鬼と、人造ロボ=学天則の
人知れぬ死闘があったことを誰も知らない!
これはむちゃくちゃ泣ける(俺だけか・・・)。

例えばアニメ映画「時空の旅人」。
本能寺の変の直前に、現代日本の高校生たち
が出現。事件をなくそうと暗躍する未来人たちも
入り乱れるが、結末は我々が歴史教科書で
知る通り。

こういう話が好きなんだよなー。
前にも書いたけど「帝都大戦」、ヒトラーの自殺は
日本の霊能者(=丹波哲郎)の念力による
ものだった、しかも実は敵国のルーズベルトを
呪い殺そうとしていたのに、間違えてヒトラーを
殺してしまった、という珍なる展開。
こんな馬鹿馬鹿しいコントもいいですね。


「火の鳥」“太陽編”に戻って、一つ思い出話。
自慢話ではないんだけど。

“太陽編”の冒頭に、唐・新羅連合軍と倭・百済軍
の戦闘=「白村江(はくすきのえ)の戦い」が少し出
てきます。

中学2年の時の社会科科目は歴史で、
私は好きだったこともあって1学期中間・期末、
2学期中間・期末、3学期期末の5回の歴史テストで
全部満点を取った・・・と言いたいのだが、
1学期の中間で一問だけ間違えて98点、
通算498点だった。

その痛恨の一問間違えが、「白村江の戦い」だった
んです!!

記憶力の減退した今、遠い目で思い出しました。

プロ野球
2004年6月14日(月)

「近鉄球団がオリックスと合併」という報道に
驚く。特別にプロ野球ファンではないけれど、
まあ普通に関心は持つものであるので、
「1リーグになるのか・・・。もう、日本シリーズは
観ることができないんだなあ。」
と少し寂しい気持ちになる。その短期決戦での
ヤクルト・岡林や広島・川口の、命を投げるが
如き必死の投球に涙した記憶が蘇って
切ない気持ちになったりして。

近鉄とオリックス両球団にはほとんど興味が
なかったので、その点では心は動かないのだが、
よくよく考えるとパ・リーグの試合を直接見た
ことがほとんど無いことに気付く。
思い出せるのは、川崎球場で観戦した
「太平洋−ロッテ戦」ぐらいだ。
まんが「アストロ球団」でおなじみだった
金田監督をじかに見ることが出来てうれしかった。
ちなみに私より若い人向けに書くが、
好評放映中のアニメ「鉄人28号」の主人公の
少年探偵=金田正太郎の名前は
不世出の大投手、“金田正一”からとられている
ことは言うまでも無い
(原作の連載時は現役バリバリ)。

それにしても、太平洋クラブライオンズは
観ているが西武ライオンズの試合は
見たことが無い。他にパの試合は・・・
観た記憶が無い。


オリックスとは無いけれど、「阪急ブレーブス」
だったら少し縁があって。
小学校の時に入っていた町内の少年野球チームの
試合の時のユニフォームが、当時の阪急ブレーブス
と同じデザインだったんです。正確に言うと、地の色が
少し違う(阪急はグレー、うちはベージュ)んだけど、
縁のライン色(青・赤・白)と全体の体裁は一緒だった。

当時(昭和50年頃)の阪急は強かったよね。
打者では長池、福本、マルカーノ。
投手は山田、足立の両アンダースロー・エース。
強かったけど、どうにもチームカラーが「地味」で
好きにはなれなかったが。


「巨人を2分割したらどうか」
という朝日新聞の社説の提言は、珍しく
同意できるものだった。

6月の終わり
2004年6月30日(水)

参った。まったく参った、という感じで
6月という月が終わりを告げた。
この月の後半、何をしていたか。
風邪がなかなか治らず、そのうえ
仕事が忙しくて大変しんどかった、
と言えよう。

鼻水が止まらない。
もしも私が今、新人として七曲署に
配属されたとしたら、竜雷太に
「ヨシ、今日からお前は 『鼻ブク』 だ」
とニックネームを与えられて、
驚いた顔でストップ・モーションに
ならざるをえない、といった状況だ。

この間の特記事項としては

○TVドラマの「光とともに・・・」が終わった
→最終回の録画に失敗。無念じゃ。
○田渕由美子の最新単行本
「大阪マウンテンブルース」
→良かった。

といったことがありました。


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