2003年11月


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いけない事
2003年11月1日(土)

先日久しぶりにカラオケに行きました。
なぜか成り行きで「今日はデビュー曲を
歌おう」ということになり、そのような
歌を三人で歌い続けました。
小泉今日子「私の16才」
松本伊代「センチメンタルジャーニー」
河合奈保子「大きな森の小さなお家」
近藤真彦「スニーカーぶる〜す」
中森明菜「スローモーション」
高田みずえ「硝子坂」
などなどの名曲群に酔いしれていたところ
我々より年寄りの同居人が

麻丘めぐみ「芽ばえ」

をエントリーしました。

意外にも、カラオケで初めてこの曲に
接したのですが、重大な歌詞の記憶違いに
気付きました。

http://www5d.biglobe.ne.jp/~fairmeg/MIDI/mebaekaraoke.html

わたしは

「♪悪い遊び憶えて いけない・・・」

と記憶していたのですが、

「♪悪い遊び憶えて いけない子と・・・
人に呼ばれて 泣いたでしょう」

だったのですね!

しかし自分、「♪いけない」とは
何を想像していたのだろうか。

やーね。でも10歳にも満たない子だった
ので、深くは考えてなかったと思う(弁解)。

それにしても、誤解されやすい麻丘めぐみ
ではある。


しかしこの歌詞、眼で読み、喉で味わって
みると何ともいえぬものがある。

「あなたに出会えて幸せだったわ・・・」

という心情をせつせつとうたい上げて、

「もう決してあなたとはなれないわ」

という決意を表明している。
笑うところじゃありませんよ。

表現物として、これって もう ありえない?

我々が、何かを得るのと引き換えに
失ってしまったものは何だったのだろうか?

という思念に深く誘(いざな)うものが
あります。

でもタイトルの「芽ばえ」って何の芽生え
だったのでしょうか。

金子修介氏の名著『失われた歌謡曲』に
よると、「芽ばえ」における麻丘めぐみの
極めて不自然な振り付け 

〜 「♪会わなければ」のところで
手を横に出して足を曲げる 〜

が、70年代「アイドル」時代の
幕開けとなった、という歴史的意義が
あるそうです。その芽ばえか。そして
我々はその時代の渦中に育ったのだ。

河原崎長一郎さん
2003年11月2日(日)

ひと月以上たって やっと気持ちが落ち着い
たので書きますが、俳優の河原崎長一郎さん
が9月19日にお亡くなりになりました。
享年64。

前に映画「太陽の子」について書いたときに
ふれましたが、河原崎長一郎さんは好きな
俳優だったんですよね・・・。以下、あまり
大げさにならないように落ち着いて書きます。


同居人に「河原崎長一郎が死んだ!」と
言うと「それ誰?」という返事。
ドラマの○○とか△△とかに出てた人だよ、
と言うと「写真見ないとわかんないな。でも
もしかして、岩下志麻のイトコの人じゃない
の?」。
それは知らなかった。母方のいとこだそう
ですね。今回初めて知った。


イキナリ軽いネタですが、
「新・河原崎超一郎」
(おおひなた ごう・著/
チャンピオンコミックス/全2巻)という
まんががあります。読んだことはないのです
が、ギャグまんがだそうです。

この書名をよく本屋でみかけていたので、
健在、という錯覚を抱いていました。
まだ若いのに・・・。新聞の訃報を読むと、
1939年1月生まれ、とのこと。私の母と同学年
か。

記事によると

「河原崎さんは93年に多発性脳こうそくで
倒れた。リハビリを経て仕事復帰したが、
00年に持病の糖尿病で入院。闘病は長期に
及び、最近は体調のよい時に病院から自宅
に帰る生活だった」

うーん、それで最近見なかったのか。そりゃ
我々にはわからん。一時期、携帯電話のCM
に広末涼子の父親役で出演していた(97年)
ので、元気かと思っていたが。
ちなみに最近、広末涼子は河原崎氏と同じ
経歴になった(早大中退)。


私たち世代はTVドラマの「おれは男だ!」
における、モリケンの兄さんで高校の生物の
先生、通称「マンボウ先生」で河原崎氏を
認識した人が多いのではないでしょうか。

そして、一般的にはやはりTVの「意地悪
ばあさん」の息子役、が一番有名かもしれま
せん。

両者に共通するのは「国会議員の家族」、
ではなくて、無茶な家族をもって困惑する
人物・・・といったところでしょうか。

私は残念ながら見ていないのですが、
山田太一シナリオの「私鉄沿線」
「早春スケッチブック」などが、
テレビでの代表作になるそうです。


映画では、私は前に書いた
「太陽の子 てだのふあ」
における戦争で心に傷をおった父親役
の演技に驚いて、見直したくちです。

同じ浦山桐郎監督の映画をさかのぼって
観ましたが、「私が棄てた女」「青春の門」
「夢千代日記」などに出演されていました。

やはり「私が棄てた女」が生涯の代表作で
しょうか。浦山桐郎が乗り移ったかのような
性格演技(ちなみに「太陽の子」では浦山監督
の父親をモデルにした役だったらしい)。
ここではアメリカ映画「陽のあたる場所」に
おけるモンゴメリー・クリフト的な役どころ
で、女を捨てます。

「青春の門」の金山(金朱烈)役も凄い。
主人公・信介に影響を与える朝鮮人の役。
最後の決別のセリフ
「しんすけくん さようなら」
がムッチャ強烈。

ちなみに浦山監督がTVで撮った
「飢餓海峡」にも出演しているそうだ
(何の役か不明)。このドラマは是非観て
みたいんだけど。


今村昌平監督の「神々の深き欲望」なんかは
大きな役だったけれど、基本的には脇役が
多くて、出演作品リストを眺めても、
「作品は観たけど、どんな役で出ていたか
覚えてないナ・・・」というのが多々ある。

「天草四郎時貞」「赤ちょうちん」
「ダブル・クラッチ」「典子は、今」
「復讐するは我にあり」「ええじゃないか」
「八月の狂詩曲」「遠き落日」「写楽」
など。


「五番町夕霧楼」で演技賞を受賞していて、
訃報でもこれを代表作のように書いていたが、
違和感あり。吃音の青年の役で、たしかに
巧いけれど、こういう特別な演技は別の俳優
さんでも出来るわけで。
「平凡な役を演じる非凡さ」
が河原崎氏の本領であったように思う。
例えば同じ田坂具隆が監督した山本周五郎
原作の「冷飯とおさんとちゃん」。
3話オムニバスの第一話「冷飯」で主人公・
大四郎(中村錦之助)の友人=平松吉之助を
演じた河原崎氏。まあ地味な脇役なのだが、
青年官吏らしい冷淡さと、不遇の友人を気遣う
ニュアンスをさりげなく示していて大変好まし
い。こういうのがイイんだよね〜。

同じ東映では大作「宮本武蔵」シリーズで
中村錦之助に敵対する青年を演じていたが、
ここでの「静かな殺気立ち加減」も、とても
印象に残っています。


大学の時に封切りで観た吉田喜重監督の
「人間の約束」という映画。
老人問題、尊属殺を描いたヘビーな作品で、
観た、という人に直接出会ったことがない。
私がこの映画を観た理由をパーセンテージで
示すと
河原崎長一郎 60%
三国連太郎  30%
武田久美子  10%
ということになります。

この映画、三国連太郎主演ということに
なっていますが、実質的には河原崎氏の主演。
氏の代表的な役柄に共通するキーワード

“CARRY THAT WEIGHT”

を沈痛に表現していました。


映画での遺作は、いとこの旦那さん(篠田
正浩監督)の1997年作品
「瀬戸内ムーンライト・セレナーデ」
ということになるのかな。観ていないので、
そのうち観てみることにします。


まだまだ、これから出演作を観たかったん
ですけどね・・・。合掌。

無駄無駄無駄な話
2003年11月3日(月・祝)

アメリカの映画俳優さんでイーサン・ホーク
という人がいますが、奥さんのユマ・サーマン
と別れるかもしれない・・・というゴシップ
記事が雑誌に載っていました。私は最近、
デンゼル・ワシントンがアカデミー賞をとった
映画「トレーニング・デイ」を観て、共演の
イーサン・ホークも演技うまいなあ・・・と
感心していたところだったのですが。

さて、この「イーサン・ホーク」。この名を、
母音を強調しながら30回ぐらい唱えると、
「私の名前」に聞こえてきます。発狂しそうな
個人馬鹿ネタですが。そもそも私は大岡川の
橋の下で拾われた子供だったので、出生が
明らかではありませんでした。ロシア人説も
あったのですが、ここにアメリカ人の可能性も
出てきました。知能もブッシュ並みに低いし
ね・・・。

無駄な時間を過ごさせて、すみませんでした。

「う〜ん」体験
2003年11月4日(火)

若い頃には、自分が見て「面白い」と思ったり
「良かった」と感じた映画を、周りの人に
勧めるということを、よくやったものであり
ます。
結果、あとで「あんまり面白くなかったよ」
「そんなに良くなかったなー」という反応を
いただくこともあり、おすすめには慎重に
なるようになりました。

自分が人からオススメを受けて、
「う〜ん、いまいち」ということもあったので、
今回はそのパターンを思い出しで列挙してみま
しょう。
以下、実際に人がホメ、すすめられた上で見た
映画で「う〜ん」だったもの。



「遠雷」
根岸吉太郎監督の映画。「人間の生をこれほど
までに肯定した作品はないよ!」と強力推薦
されたが・・・「♪クッククック」しか覚えて
いない。

「クレイマー、クレイマー」
ネストール・アルメンドロスの撮影が素晴ら
しいけれど、どうも話としては乱暴なところが
あるような気がしてダメでした。

「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」
アニメならなんでもいいわけじゃないんだな、
自分。
ミンクルは好きだけどミンメイは・・・。
話もよくわからなかったし。

「瀬戸内少年野球団」
群像劇で、面白くなりそうな要素がてんこ
盛りだが、すべてよくわからないうちに
終わってしまったような。処刑される戦犯役
の伊丹十三は素晴らしかったが。

「さびしんぼう」
大林宣彦監督の評価の高い作品だけれど・・・。
作者の思い入れは感じるけど、俳優の演技が
恥ずかしくて、私にはダメだ。

「キリング・フィールド」
カンボジア内戦下での友情もの。粗雑な
ドラマにラストの「イマジン」が全く
ミスマッチ。

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・
アメリカ」
この話のどこに関心を持てばいいのか、
わからん。

「フィールド・オブ・ドリームス」
“男が泣ける映画”と薦められたけど、
ファンタジーとしてのルールの描写が不十分
で、散漫な気がして面白くなかった。

「ニュー・シネマ・パラダイス」
“泣ける映画”ということだが、映画の
フィルムの扱い方が粗雑なような気がして、
腹が立つばかりだった。子役の演技も最悪の
ように思うが。

「バックマン家の人々」
ロン・ハワード監督の家族ドラマ。ラストの
映像処理のだらしなさにアキレ果てた。この
監督とはどうにもソリが合わない。

「ダイ・ハード」
良く出来すぎていて、私としては「ふーん」
で終わってしまった。ムチャクチャな「2」
の方が好みかな。

「桜の園」
まんがの映画化で、ベストワンになったり
したが演出の押しが強すぎで、ぶちこわし。
原作を読んでるだけのほうがいい、と私は
思うが。

「HANA−BI」
映画中に「絵画」を出すこと、なんらかの
意味を持たせること−は反則だと私は思う。

「ライフ・イズ・ビューティフル」
作り手としては冒険といえる試み。世評も
良かったようだけど、やっぱりホロコースト
を「おとぎ話」として描くのは無理なので
は・・・。


など。
と、文句をつけてしまいましたが、世評が
高いものばかりなので、私の「感性の歪み」
と、あとはもう「相性」でしょうか。
人それぞれに許容範囲が違うからね・・・。
薦めてくれた人、すみません。

まあ、これらの稀なる事例をもって人からの
おすすめを拒絶するものではないので、何か
面白そうなのあれば教えてほしいです。

「課外授業」再放送を見て
2003年11月5日(水)

日曜日にNHKで
「課外授業ようこそ先輩」の再放送が
あったので見ました。
“国境なき医師団”の貫戸朋子さんの分で、
1999年版と2003年版の2本立て。
前者は再見で、後者は初めて見ました。

二つを続けて見ることで、何とも言えない
気持ちになりました。
文字通り「何とも言えない」ので
何を書こうとしているのか。

以下、1999年版→(1)、2003年版→(2)
と略称します。


貫戸朋子さんは“国境なき医師団”に参加
し紛争中のボスニアでも医療活動を行った
医師。
(1)では、京都の小学生に対して、現場
におけるギリギリの選択や、自分も戦地に
行けるか?を問いかけ、子供に討論させる
内容でした。
率直な意見を発する小学校6年生の子供達
を、感心して見た覚えがあります。たいへん
な体験を、もったいぶらずに語る貫戸朋子
さんも良い先生だなあと思いました。

そして(2)ですが、今では17歳・高校
2年生になった子供達に、再度貫戸朋子さん
が授業をする、という趣向。(1)と(2)
の間には9.11同時多発テロがあり、
アフガン戦争・イラク戦争があった。子供達
はそれらをどう見たか?“戦争観”はどう
変わったか?

「反戦運動に参加した人いますか?」という
問いに、手を挙げる人は無し。
「前にああいう授業やったのになんで?」と
聞くと「気持ちとしては戦争反対だけど、
時間がなかったし〜」という答える子。
「イラク攻撃は正しい」という子。
きまず〜〜〜い沈黙で1回目の授業終了。

その後、生徒の何人かがボスニアの同年代
の青年とメールで文通したり、NPOの
サークルで意見を聞いたりして、二ヵ月後
に行われた2回目の授業はなんとか成立。
番組としては体裁が整ったかのように終了
した。


なんと申しましょうか(小西得郎)


強く刻印されているのは、貫戸朋子さんの

「失望」

でしょうか。かつての子供達の柔らかい
感性が、ほんの数年で硬直化しているのを
見て。また、発言であるように
「想像力の無さ」に対して。

これ、他人事じゃないんですよね。
「イマジネーションの無さ」。

国家間の利害が対立した場合に、武力に
よる戦闘は一つの解決の手段デアル
・・・と、言葉上では簡単に言い切れて
しまうんだけれど、
何かを見ないようにしなければ言えない
ことですわな。

まあねえ。無限の時間のある小学生と違
って高校生は色々あるからねえ。そのへん
は わかっているけれど、やっぱりガッカリ
するなあ。

子供は育ててもどっか行っちゃうし、
生徒は教えても忘れるばかりだし、
と、大人にとって人生は失望の連続で
あるわけですが、ヴォネガット風に

「そういうものだ」

と言うしかないでしょう。
あきらめてそう言うわけではなくて、
それだからこそ「それでもやる」という
気になるような。

番組(2)でも、ガッカリしたまま終わるわけ
じゃなくて、そこから新たな行動が生まれて
いるわけだし。

そんな、
希望と失望がDNA状にラセンになっている
表現物は、非常に心に迫るものがあります。

TBS 9時54分 その瞬間
2003年11月6日(木)

もうひと月、いや二月以上前のことになるが
朝日新聞のラジオ番組欄のページで、
「鈴木淑子さん」の文章が数回掲載された。
この人、今では“競馬パーソナリティー”
という肩書きになっています。

しかし、我々が「鈴木淑子さん」を言った時
に必ず思い出す2つのエピソードが
この連載で書かれていました。



その1〜「夕やけロンちゃん」

夕方にやっていた子供向けの番組。
鈴木淑子さんはこれに出演していた。私は
ロングおじさんこと吉村ナントカという人は
ともかく、人形劇のコーナーが好きでよく
見ていた。呪文の言葉が「♪カニタリブ〜」
というのだが、これがTBSブリタニカの
「ブリタニカ」の逆読みであることに気付いた
時には驚いた。コーナーのオープニングで
人形がドラムを叩いてベイ・シティ・
ローラーズの「サタデー・ナイト」を演奏
するのが大好きだった。


その2〜「TBSの天気予報」

今回朝日新聞でこのことを鈴木淑子さん自ら
が語っていることに非常に感激した。
8時54分だったか、9時54分だったか
忘れたが、TBSの天気予報に鈴木淑子さん
は出演していた! そして私はそれを毎日
欠かさずに見ていた時期があったのだ!!

「♪ピ・ポ・ポ」という音と共に天気図。
画面袖からフレームインしてニッコリ挨拶
する鈴木淑子さん。ぎこちないながら
笑顔を絶やさず天気の説明をする鈴木淑子
さん。こちらもフムフム・ナルホドと
うなずかざるをえない。

最後「涼しくなるので毛布をもう一枚
用意してください。では」といったコメント
で、番組は終了・・・3秒前。

そして、その瞬間が訪れる。

ニッコリお辞儀。そして、鈴木淑子さんは
下のほう(腰の横あたり)で
小さく手を振るのである。


今回新聞で書いてあったのだが、
鈴木淑子さんは

「今でも『天気予報で手を振ってた人です
よね〜』と声をかけられる」

という。

私が大学入ったばかりのころだから
1983〜84年頃のことだと思う。
20年前のことである。


まざまざと思い出しました。いやー。

好きだったんだろうか。俺も。

住宅前
2003年11月7日(金)

先日、実家へ行くのに神奈中バスに乗った。
今まであまり意識していなかったが、
下車する一つ前のバス停、

「住宅前」

が気になった。

よく考えると、なんちゅう名称や。
「南町住宅前」とか「五代住宅前」とかなら
まだわかるけど、
ただの「住宅前」っつーのは・・・。

これがOKなら「交番前」「電柱前」という
バス停もあり、ということになる。

まあ、なんとなくユーモラスで良いけど。

「早春スケッチブック」
2003年11月8日(土)

河原崎長一郎氏の追悼として、氏が出演した
テレビドラマのシナリオ本
『早春スケッチブック』
を図書館で借りて読んでみました。
(山田太一著・新潮文庫版)

あとがき(1988年)で、山田太一氏は
“平均的生活者”の代表として河原崎氏を
キャスティングした、というようなことを
プロデューサーとの会話の形で書かれています。


山田太一氏のドラマは好きなので見れる時は
見ているのだけれど、この作品は見ていない。
データを見ると、放映は
「1983年1月7日から3月25日」とある。
ちょうど私は大学の入学試験を受けていた時期
で、なるほどこれでは見れるはずもない。

読んでみると受験生のいる家庭が舞台で、
鶴見辰吾くんが私と同じ時期に受験している
ことになっている。不思議な気持ちで読む。


連れ子がある同士で結婚した夫婦。ふつうに
暮らすこの家族の前にに、息子の実の父親が
現われ、波紋が広がる・・・という話。

平穏に暮らす人間の前にエキセントリックな
人物があらわれて影響を及ぼす−という構図は
山田作品ではよくあります。小説の方に顕著。

ここでは山崎努が扮する(らしい)実の父親が
平凡に暮らす息子や母親に投げつけるセリフが
非常に強烈。たしかに、これに存在で対抗でき
るのは河原崎氏をおいていないだろう。
セリフを字で読んでも、あの口跡(エロキュー
ション)が耳に聞こえますね・・・。

このドラマはシナリオを読む限りでも
かなり良いですね。
DVDがもしも出たら是非見てみたいです。



山崎努扮する竜彦が、家族の娘・良子に言う
セリフで印象に残るものがありました。


竜彦「なにか好きなものがあるということは
素晴らしいことなんだ」

良子「ロックとかマンガでも?」

竜彦「そうさ。なんだっていいんだ。なにかを
好きになって、細かな味もわかって来るという
ことは、とても大切なことなんだ。そういうこと
が、魂を細やかにするんだ。マンガでもロック
でも、深く好きになれる人は、他のものも深く
好きになれる」

(中略)

竜彦「なにかを好きになり、夢中になるという
ところまで行けるのは、素晴らしい能力なんだ。
物や人を深く愛せるというのは誰もが持てると
いうものじゃない、大切な能力なんだ。努力
しなければ持つことの出来ない能力なんだ」


※引用はすべて
山田太一「早春スケッチブック」新潮文庫、
1992年2月25日刊、新潮社、p.521〜522
より

「ひるねしよう。」
2003年11月8日(土)

つれづれなるままに「オバケのQ太郎」で
検索をしていたら、このようなページを
見かけた。
http://www3.plala.or.jp/sukekiyo/obaq/henoba.htm
久々に絵が見れた。
さいごの「ぐぅ。」が良いですねえ。

「俺はイジメを許さねえぇ!!」
2003年11月9日(日)

ビデオ録画で見てるのでタイミングがズレてて
すみません。
竹野内豊の「ヤンキー故郷に帰る」4回目。
松田聖子の娘がクラスで陰惨なイジメを受け
自殺未遂。竹野内先生がクラスミーティングで
怒りを大爆発させる。
原作本では、この学園の最大の優先事項は
「イジメを許さないこと」と書かれていました。

まだこの番組終わってませんが、このドラマの
最大のポイントはここだったでしょう。
竹野内くんの入魂の演技に感動しました。
しっかり「言葉」で生徒の一人一人にに説明して
いるのが良かった。なにより

「イジメはいけない」ではなく、

「イジメは許されない」でもなく、

「俺はイジメを許さねえ」

であるところが意思の伝達であると思います。


第5話のひきこもり少女は役者さんがたいへん
演技がうまくて感心しました。

20度の首の傾き
2003年11月10日(月)

昨日は選挙でした。
選挙といえば高校のとき、生徒会選挙の
選挙管理委員会の委員長をつとめたことが
あります。総選挙とは関係ないですが。
自分がやりたがったワケではないので、
なんで委員長になったのか不明。
全校生徒の前で選挙について説明しなければ
ならず、アガリ症なので辛かったです。
(1981年4月)

投票を呼びかける宣伝のためポスターを
書く仕事もやって、リンカーン大統領の
有名なゲティスバーグ演説をもじった
(ありがちなパターンですみません)
セリフを書いていたら、選挙管理委員会の
顧問の先生が首を20度ぐらい横にかしげて
眺めていました。

工夫が無いのを責めていたのか、
自らを回想する何かがあったのか。

government
of the people,
by the people,
for the people

たぶん、

「本当に意味がわかって書いているのか?」

という疑念だったのだろうなァ。

「また明日、ネ」
2003年11月11日(火)

日頃から「価値観の押し付けは やめれ!」
と同居人に釘をさされ続けているのですが
これは推薦せずにはおられない。

本日11月11日(火)発売のレディスまんが誌
『Hiミステリー12月号』(宙出版刊)に
掲載されている、樹村みのりさんの

「また明日、ネ」

この作品の一読を強くお勧めします。

新作ではなくて昔の作品の再録で、
『プチフラワー1984年12月号』
が初出。単行本には未収録の、43頁の
読みきり作品です。

ストーリーはこんな感じ。
14歳の女の子・高木萌は、母が身内の
看病をする都合で、冬休み中叔母さん
(母の妹)である妙子さんのところで過す
ことになる。
独身で一人暮らしの叔母−に過度の幻想を
抱く萌の前に現れたのは・・・

↑掲載誌が『ミステリー』と名乗っている
ので それ風に書いてみました。

さしさわりの無い範囲で紹介しますと、
読者としては限りなく“作者自身”・・・を
想像してしまう「妙子おばちゃん」の生活
と意見が描かれた作品です。

80年代樹村まんがは息苦しくてイヤだわ・・・
という貴方、この作品はリラックスした
雰囲気で読めますよ。
とはいっても作品内容が弛緩しているわけ
ではないです。

以下個人的な感想。
(万人の感想とは異なるかな?)
今回久しぶりに再読しましたが、一人の
人間が何を引き受けて、何を選択して生き
ていくかという責任と決意が、そんなカタ
クルシイ文言ではなくサラッと描かれてて、
感動しました。
樹村先生がこれを書いたのは35歳ぐらい
の時。大人だなあ〜。

とまれ、この作品はいつ単行本になるか
わからないので、読むことができるこの
貴重な一ヶ月(月刊誌なので)を逃さん
ことを。

『Hiミステリー』と言ってもピンと
来ない人もいるかもしれませんが、コン
ビニとかでも売ってるA5判の厚い
まんが雑誌です。税込みで600円です。
よろしく(←私は宙出版とは何ら関わり
はありません・・・)。

乙女の悩み
2003年11月12日(水)

日・月・火と非常に冷え込んだので、
とうとう夏スーツはあきらめて、衣替え。
遅い、という説もあるが。

冬スーツ、ちょっと腰のあたりがキツイ
気もする。
体重は増えていないので、肉の付き方が
下のほうに降りてきたのかもしれない。
「やーねえ」とつぶやくたび、自分が
“きんどーちゃん”の年齢及び体型に
近づいていることを実感する。

BSマンガ夜話・第28弾
2003年11月13日(木)

NHKのBSマンガ夜話のメール配信が来て
「第28弾の放送が決定」とのこと。
今回は

11月24日(月) 23:00〜 (生放送)
「ベルサイユのばら」作: 池田理代子

11月25日(火) 23:00〜 (生放送)
「三丁目の夕日・夕焼けの詩」作: 西岸良平

11月26日(水) 23:00〜 (生放送)
「漫画家残酷物語」作: 永島慎二

11月27日(木) 23:00〜 (生放送)
「GTroman」作: 西風

であるそうだ。
http://www.nhk.or.jp/manga/

「GTroman」というのは全然知らないなあ。
「三丁目の夕日」は兄貴のお嫁さん(義姉)
が好きなまんがであるらしい。これを機に
貸してもらって読んでみようかな。
「漫画家残酷物語」は古本のサンコミで
読んだけれど、今ひとつピンとこなかった。
なので、今回のトークは一番興味あり。
「ベルサイユのばら」は妹が読みつくした
ボロボロの本を一応私が預かり中。
「友子の場合」というギャグまんがの
“フランスばんざい”ネタはあまりにも
面白かった。
ともあれ、月末のお楽しみで。

タバコっておいしい?
2003年11月14日(金)

別にウォッチャーなわけではないのだが
「ヤンキー故郷に帰る」第6話は
“何故タバコを吸っちゃいけないの?”
の巻。竹野内先生も一緒に考えました、
というナカナカよろしい一編でした。

先輩先生の役で「余貴美子さん」が出演して
いるのだけれど、この人は大変うまい。
第1話では「あれ、吉行和子?」とまで
思ったが、「いや、吉行和子は老人ドラマ
のほうに出てるからこの人は違うぞ」と
脳内訂正した次第。

「名探偵ホームズ」
2003年11月15日(土)

東京MXテレビで「名探偵ホームズ」の
再放送が始まったので見ています。
映画「ラピュタ」併映の宮崎監督編しか
見たことなかったので。それに、TVは
映画と違ってホームズの声を広川太一郎さん
がやってますからね・・・。

まだ1回目と2回目しか見てないけど、
広川太一郎、富田耕生、大塚周夫、麻上洋子
(以上敬称略)といった私たちにはお馴染み
で、非常に安定感のある声優さんたちが
出演しているので、安らかな気持ちで鑑賞
できます。それにしても広川氏の二枚目声は
いいなあ。一週間に一度は聴きたい。

ジョー&飛雄馬
2003年11月16日(日)

ローカル局のアニメといえば、われらが
TVK(テレビ神奈川)の水曜深夜には
「巨人の星」と「科学忍者隊ガッチャマン」
が放映されている。
http://www.tvk42.co.jp/anim/

肝心なところを太文字にしておきますが、

私が見たくて見ているわけではない
ですが、なんとなく見ています。

同居人が変人で、
「飛雄馬の子供の頃の三本ヒゲが好き」
であることと、
「コンドルのジョーかっこいい!」
という理由で見ているようです。

私は「昔見たからもういいよ」と口を
酸っぱくして言っているのですが、テレビが
ついていれば嫌でも眼にし耳に入ってくるので
しようがなしに。

でもここのところは“オズマ編”だったので
面白くてついつい熱中してしまいました。

コンドルのジョー、佐々木功の声は確かに
かっこいい。否定できない事実。

それにしても飛雄馬のヒゲは不思議。

「徹子の部屋」
2003年11月17日(月)

すっかり「TVっ子日記」になっていますが
先週木曜日(11/13)に録画した
「徹子の部屋」を見ました。

「70歳監督資金ゼロで映画」というスゴい
サブタイトルで、映画監督の恩地日出夫さんが
出演していたので。

たまたま数年前にこの監督さんの生トークを
聴く機会がありまして。その時上映された
内藤洋子さん主演の「あこがれ」が非常に
素晴らしかったです。
これと、ワコちゃんの「めぐりあい」、
それからアニメ映画の「地球へ・・・」の
三本しか観たことないんですが。

監督プロフィールはこのへんを見て。
「地球へ・・・」異色レビュー。(関心)

さて、なんでとつぜん徹子の部屋に出るん
だろう、と思ったら
「蕨野行」(わらびのこう)
という新作があったのですな。
知らなかった。

トークでは、同世代監督へのコメントが
おかしく、深作欣二・篠田正浩・浦山桐郎
などの名前が出ましたが、篠田監督の
「スパイ・ゾルゲ」について
「あいつ、いつも遺作遺作って言ってるん
だよな」とボソッというのがたいへん笑え
ました。


何週か前の「少年サンデー」の後ろの方の
読者投稿ページで、“キャッチフレーズを
付けよう!”というのがあって、そこで
「徹子の部屋」に対して

“元祖・引きこもり”

というキャッチフレーズをつけてる人が
いました。長期間にわたって自分の部屋
にいるからだそうです。
うまい。

学年誌のF先生
2003年11月18日(火)

米沢嘉博・著
「藤子不二雄論 FとAの方程式」
を読みました。
(河出書房新社・2002年4月刊)

あまりたくさんは読んでませんが、
藤子不二雄は好きで(F派です)
関心のもとに読みました。
時系列をおったFとAの批評。
整理されすぎかなあ・・・とも感じましたが、
啓発されるところが多かったです。
たしかに藤子不二雄のちゃんとした研究本
がなかったというのは、おかしい。


巻末に年表が載っていて、
自分が小学館の学年誌でF先生の何を
読んでいたかが確認できました。
以下、コメント含め。

昭和46年 『小学1年生』
※テレビアニメ「新オバケのQ太郎」放送開始
「ドラえもん」(連載継続中)
「オバケのQ太郎」(連載開始)

なるほど・・・。これがわれわれが
「新オバQ世代」と呼ばれる由縁か。

昭和47年 『小学2年生』
「ドラえもん」(連載継続中)
「オバケのQ太郎」(連載終了)

昭和48年 『小学3年生』
※テレビアニメ「ジャングル黒べえ」放送開始
※テレビアニメ「ドラえもん」放送開始
(日テレ版)
「ドラえもん」(連載継続中)
「ジャングル黒べえ」

日テレ版のアニメ「ドラえもん」は
好きだったんだけど。いまでも人に
ものを頼む時についつい
「♪たのんだよ まかせたよ」
って節をつけて言っちゃうけどね。

ちなみにこの年に傑作「劇画・オバQ」が
描かれた模様。読んだのは約20年後
だけど、泣けたよ、これには・・・

昭和49年 『小学4年生』
「ドラえもん」(連載継続中)
「みきおとミキオ」

ああ懐かしい、「みきおとミキオ」!
あったねえ、これ。

昭和50年 『小学5年生』

「ドラえもん」(連載継続中)
「みきおとミキオ」(連載終了)
「ボクラ共和国」(読みきり)

ああ、覚えてます「ボクラ共和国」!
あの旗のデザインも記憶にあるよ!

ちなみに同年の少年サンデー読みきり
「ひとりぼっちの宇宙戦争」というのも
雑誌で読んだ覚えがあります。

昭和51年 『小学6年生』
「ドラえもん」が連載継続中だけど、
もう買ってなかった気がする。

これが私の小学校時代のF先生体験です。


ちなみに兄妹がいたので、その分も
読んでいたことになる。

兄貴は2学年上。

兄『小学1年生』(昭和44年)
※テレビアニメ「ウメ星デンカ」放送開始
「ウメ星デンカ」

読んだ気がする。アニメも見てた。

兄『小学2年生』(昭和45年)
「ドラえもん」連載開始

だぶん、この連載開始時から「ドラえもん」
を読んでいることになるナ。

あとは同じか。


妹は5学年下。
昭和51年の「バウバウ大臣」に覚えがある。

「バウバウ」と「ミウミウ」というキャラ
クターが出ていて、ラストはたしか・・・
縁側で寝ていたのでは・・・。



小学館の学年誌も万単位で発行されて
いたのでしょうから、同じように記憶
している人も多いかと思います。

「ドラえもん」をまとめて読みたく
なってきたなア。

A作品
2003年11月19日(水)

昨日「藤子不二雄」のF先生のことのみ
書いたので、いちおうA先生も。

リアルタイムで読んだのは
『チャンピオン』連載の
「魔太郎が来る!」と、
『サンデー』連載の
「プロゴルファー猿」。
まあこれらは皆雑誌で読んでましたね。
単行本も友達の家でよみました。
面白かった。

「プロゴルファー猿」は特に人気が
あって、小学生なのにゴルフ熱。
丘の向こうのNゴルフ練習場のネット
の外でゴルフボールを拾ってきて、
公園の芝生で、野球のバットで打って
プレー(?)してました。
楽しかったけど、一日に窓ガラス
2枚割ってしまった時から
やめました・・・。

会社に入ってからお付き合いで数回
本当のゴルフをしましたが、
「猿はクラブ一本でやってたのに
本式はめんどうくさいなあ」と
思いながら走り回っていました。

今思い返すとブルース・リーみたいな
人がヌンチャク式のクラブで打ったりと
随分な荒唐無稽さ。
凝ったホール設計が面白く、友達と
「こんなのもいいなあ」なんていいながら
紙の上でコースを作ったりしたことも
ありました。

その後の『チャンピオン』連載
「ブラック商会変奇郎」なんかも
連載初回から読みましたな。

さすがに掲載誌を読む人が回りに
いなかったので「まんが道」「少年時代」
はずっと後に単行本で読みました。

アニメの「怪物くん」はやっぱり
あの名主題歌が耳に残っています。

20皿というハードル
2003年11月20日(木)

勤め先の購買部に貼ってある
フカキョン(深田恭子)のポスターが
欲しくて、店のおばちゃんにいつか
頼もうと機会をうかがっている。

我が家では、彼女の人気が高い。

あの、性格が悪そうなところが最高である。
ドラマでも、イラついたりするところの
演技は演技と思えないリアリティ。

また、彼女をめぐる数々の「伝説」が
これまた最高に素晴らしい。

足がデカい、というのは周知の事実だが、
27cmというのは私より大きい。
もっと大きいという説もあるらしい。

大食漢である、というのもよく週刊誌で
とりあげられている。
「回転寿司で20皿」(一人で)だそう
だが、しかもネタは大トロとかウニとか
こってり系らしい。

先日、「フカキョンとお付合いするには
20皿だ!」とばかりに挑戦してみたが、
とても太刀打ちできない。
交際はあきらめることにしました。

愛と青春の「くださいな」
2003年11月21日(金)

さて、「お店でポスターをもらう」という
行為ですが。

10年ほど前に、当時住んでいたM町で
近所の酒屋に「三船敏郎」さんのポスター
が貼ってありました。焼酎か何かだったか。
店のおばさんに「これ、いただけませんか」
と尋ねたところ、
「今度営業のお兄ちゃんにもらっておいて
あげる」とのこと。
後日、10枚ぐらいもらいました。
そんなに要らなかった・・・。
高校時代一緒に「将軍」という映画を
観に行った友人に一枚あげました。

高校の時に横浜の映画館で宣伝ポスター
を譲ってもらえないか交渉したことが
ありました・・・。
1981年に東宝で公開された「幸福」
という映画。
主演者の水谷豊と監督の市川崑が向かい
合っている写真を中心にしたポスター。
二人とも好きだったので、映画館の人に
「適価で譲っていただけませんか」と
申し入れたが「宣伝用なのでダメ」との
こと。「しからば、公開が終わったら不要
であろうから、破棄時にいただけないか」
と重ねて言うと「出来かねます」との返事。
残念でした。

ごまき
2003年11月22日(土)

珍しく単発ドラマ見ました。

後藤真希主演の「RPG」。

宮部みゆき原作だから面白いかな、
と思って見たのですが・・・
結論的には「NHKのドラマだなあ」
としか言いようがありませんでした。

ここでの演技はともかく、
後藤真希という人は何か「大物感」が
ありますね。不思議。何故だろう。
嫌いじゃないです。好きでもないけど。

今さらの話だけど「ゴマキ」っていう
略称はどうですか。「ごとうまき」の
「とう」しか略してないですよ。
エノケンの昔から略称はあるが
普通は半分ぐらいに略すもんだけど
5分の3では略になってないような
気もします。

近年で一番驚いた略称はやっぱり
「ブラピ」(ブラッド・ピット)。
中野翠さんも指摘してたけど日本人の
感性の乱暴さの象徴かな〜。

『こんな映画が、』
2003年11月23日(日)

「吉野朔実のシネマガイド」というサブ
タイトルが付いた

『こんな映画が、』
(PARCO出版/2001年7月・刊)
という本を読みました。

昔から雑誌「ぶ〜け」でも書いていましたが
この人の映画評はナカナカ面白い。

この本はパルコのフリーペーパーで書いた
ものを中心に収録したもの。媒体の性格も
あるのか、本当に
「こんな映画が、あったのか」
と、うなるようなマイナー(?)な映画を
とり上げています。
ヨーロッパ映画、アジア映画。一風かわった
前衛ぽい映画が多い。

自分はアメリカ娯楽映画に洗脳されて育った
ために、ミニシアター系は苦手なんですよね。
多分、自ら観るより、見た人の感想を聞いた
ほうが面白いような気がする。この本も
そのように楽しみました。
ただし、「フルスタリョフ、車を!」っていう
ロシア映画はちょっと観てみたい。

なにげなく「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」
がとりあげられているので好感度アップかも。
この文章の最後は
「できれば怪獣マニアの友達にエスコートして
もらいましょう。いないか」
と締めくくられています。
ノーコメント(ここにいます!)。

民間療法
2003年11月24日(月・祝)

またも急に冷え込んだせいか、昨夜半に
手首に激痛、午前3時ぐらいから朝7時ぐらい
まで悶絶。

人からされてフォローしがたい話題の二大巨頭
は「夢の話」と「病気の話」と思うが、もろに
それですみません。

で、前にも書いたけどこの状態になると
眠れないので、いつも頼るのはティム・バートン
か大島弓子。昨夜は「秋日子かく語りき」を
棚から取り出す。

「ハスだわ」で意識が異界に飛ぶ。そうすると
何やら現世の痛みから少し離れる。
気のせいなんだけどね。最終ページのハスを
見届けて涙目になる。そんで落ち着いて寝る。
いったい何十回このパターンを繰り返してきた
ことか。

それにしてもこの短編、ラスト2頁の薬子さんの
モノローグの美しさはただごとではないなあ。
シュトラウスの「美しき青きドナウ」も
もはや「2001年」ではなくてこのまんがが
メインイメージになっとるよ。

MY民間療法。誰にでも効くとは限りません。

さぶい
2003年11月25日(火)

夜の11時には帰れるだろうとタイマかけず
にいたら残業で、録画できなかった「BS
マンガ夜話」。頼めそうな人に電話してみたが
皆普通。無念じゃ。
外食しようとするも財布には200円しか
なくて、やむなくコンビニでサンドイッチを
買って、立って食べる。
JRの駅前ではむはむと食べながら、路上
ミュージシャンのボンゴ演奏を見る。
寒風吹きすさぶ中。さぶい。

「ギャラクシーエンジェル」
2003年11月26日(水)

ここ二日ほど辛い内容が続きましたが、
禍福はあざなえる縄のごとし、
人生苦もありゃ楽もあるさ(←少し違う)、
ということで朗報が飛び込んできました。

人気アニメ「ギャラクシーエンジェル」(GA)
の年末特番、及び新シリーズ制作決定!
http://www.broccoli.co.jp/ga/anime/index.html

うれしいです。
年末で一年を振り返る時期になっていますが、
今年は1月に「どれみ」が終わり、3月には
「GA」も終わってしまい、その後を
リビング・デッド(生ける屍)状態で過ごした
の感があります。
そんなような。

さて、「GA」とは何かと申しますと、
美少女SFギャグアニメです。
私はつい最近、第3シリーズの途中から
観始めたにわかファンなので偉そうなことは
何も言えないのですが。
虜になったころに大学時代のサークルの後輩
(東北在住)に送ったメールログを下記に添付
してみます。


> -----Original Message-----
> From: 大久保勲
> To: ○
> Subject: 「ギャラクシー・エンジェル」
>
> こちらでは「テレビ東京」で日曜の朝9:30
> から放映されているアニメ番組に
> 「ギャラクシー・エンジェル」っていうのが
> あるんだけど知ってる?
> たまたま見てるんだけど、相当ヘンだよ、コレ。
> 30分枠で15分ずつの二話入りなんだけど。
> 「エンジェル隊」と称する5人の女性チームが
> 主人公で、スター・トレックみたいに宇宙の
> 謎に挑むという骨子らしいが、
> 糸の切れた凧みたいなナンセンス作品です。
>
> 例えば、話はこんな感じ。
>
> (1)
> エンジェル隊が宇宙船内を歩いていると、
> 高慢な女性チームと肩がぶつかり、
> はじき飛ばされた主人公=
> ミルフィーユ・桜庭がイキナリ死亡する。
> エンジェル隊は、復讐のため相手に
> バレーボールの試合を挑むが、あまりに高度な
> 技を使いすぎて次々に自滅、全員死亡してしまう。
> なぜか生き返ったミルフィーユは、死んだ同僚
> たちの「唄うんだ」という声に導かれ
> 「♪わたしたちは〜ナンバーワン」という歌を
> 歌い続け、相手チームを置いてきぼりにして
> END。
>
> (2)
> 占い師に手相を見てもらうエンジェル隊。
> 「違う世界にいく事になる」と言われる。
> 翌日、道を歩くミルフィーユの前に次々に
> ミトンが落ちてくる。拾い続けるミルフィーユ、
> 狭い路地に吸い込まれ、姿を消す。ほかのメン
> バーも、空から降ってくる自分の好きなもの・・・
> 火縄銃、こけし、金の延べ棒といったものに
> 誘われ、姿を消してしまう。この事態を克明に
> 日誌に綴っていた最後のメンバーも、着ぐるみ
> に誘われ姿を消す。残された日誌を読んだ
> エンジェル隊の上司二人の会話
> 「この日誌から判ることは・・・」
> 「判ることは?」
> 「なにも判らない、ということだ」
> END
>
> ギャグアニメなんだけど、完全に視聴者の感情を
> 置いてけぼりにして終わってしまう、けっこう
> コワい作品です。
> どうも好評で第3シリーズ目の作品らしいけど・・・。


今でも私の興奮が伝わってくる文章です。
ちなみに、メール送った彼からの返信は以下。


> -----Original Message-----
> From: ○
> To: 大久保勲
> Subject: メールアドレス変更の件
>
> こんばんは、○です。
> 先日紹介していただきました、
> 「ギャラクシー・エンジェル」ですが、
> ビデオ出ていましたね。
>
> シリーズ構成「井上敏樹」とありましたが、
> 平成ライダーや、「超光戦士シャンゼリオン」
> のメインライターです。
> 「ギャラクシー」の一話目が迷子のペット探し
> だったのが、シャンゼリオンと同じでした。


いま、「ふ〜ん、“おたく”の会話ってこんな
感じなんだ〜」と冷静に読んだ人、それでは
人生は楽しくありませんよ。

そんなわけで、気持ちが少し明るくなりました。

紅白歌合戦出場者(紅組)
2003年11月27日(木)

大みそかの「NHK紅白歌合戦」の出場
歌手が発表されたそうです。

特に強い関心はないのですが、自分がいかに
現在の芸能界に疎いかを示すべく(別に
示す必要も無いが・・・)、出場者に対しての
●コメントを付してみます。
(五十音順、カッコ内は出場回数)

まず紅組から。

【紅組】
▽愛内里菜(初)●誰ですか?
▽aiko(2)●かろうじて知ってる。
テトラポットの歌の人ですよね
▽安室奈美恵(9)●アムロ波平と言われて
親しまれているが、出産後高音が出なく
なって、聴くのがツライ。つらいね
▽綾戸智絵(初)●トークはおもろいけど
歌は万人向けとは言い難い
▽石川さゆり(26)●同居人は今でも
「百恵ちゃんの『伊豆の踊り子』で
病気で寝てた○○ちゃん」と呼んでいる
▽石原じゅん子(2)●知らない
(「じゅん」は「言ベン」に「旬」)
▽Every Little Thing(7)●我が愛はここに
▽華原朋美(5)●なんだか、生き残って
ほしいと全男性が思っている人だ
▽川中美幸(16)●まだまだよ〜ん
▽倉木麻衣(初)●う〜ん、ノーコメント
▽香西かおり(12)●見れば見たことあり、
聞けば聞いたことある、と思うが決め手なし
▽後藤真希(初)●大物候補
▽小林幸子(25)●すごい人
▽坂本冬美(15)●わりと好きです
▽島谷ひとみ(2)●知り合いの子供の
高校生くんがファンらしい
▽女子十二楽坊(初)●全員美女、っていう
のが気に入らないなア
▽神野美伽(2)ひさめの人ですか?
▽Zone(3)●「流星人間ゾーン」という
昔の特撮番組をいつも思い出させます
▽天童よしみ(8)●みっつ未来の大物だ〜
で、本当に大物になった実写版大ちゃん
▽中島美嘉(2)●このあいだTVで菊池桃子
さんが「私は歌唱力が無いので中島さんのよう
な歌唱力のある人にはあこがれる」と発言して
いた。桃子さま・・・
▽長山洋子(10)●あの人かな?
▽夏川りみ(2)●南の人だよね
▽浜崎あゆみ(5)●最近のデジカメのCMで
たくさんジッパーの付いた服を着ているが、
あれは「ジョジョの奇妙な冒険」第5部の
“ブチャラティ”を想起させる
▽一青窈(初)●私は横浜駅で「人に酔う」
▽藤あや子(12)●美人だよね
▽BoA(2)●購買部のポスターで
毎日見てる
▽松浦亜弥(3)●俺は、嫌いなんだよ
▽水森かおり(初)●知らない。亜土ちゃん
とは関係ないですか?
▽モーニング娘。(6)●いつも「宝塚を
観に行きたいな」と思ってます
▽森山良子(8)●好きです
▽和田アキ子(27)●せんだみつおと
組まないとね・・・

明日は白組。

紅白歌合戦出場者(白組)
2003年11月28日(金)

続いて白組。

【白組】
▽五木ひろし(33)●横浜たそがれ
▽伊藤多喜雄(2)●知らん。何かのアニメ
の必殺技で“タキオン光線”というのが
あったような気が
▽175R(初)●知らない↓
▽W―inds.(2)●知らないとき↓
▽EXILE(初)●知らなければ(変活)
▽Gackt(3)●変なしゃべり方をする
人ですよね
▽北島三郎(40)●和製ジェームズ・
ブラウン
▽CHEMISTRY(3)●ASAYAN
の人
▽ゴスペラーズ(3)●ミュージックステー
ション本番中にUNKOをしに行った人
▽さだまさし(15)●個人的には
“猿股氏”と呼んでいる
▽SMAP(12)●いいトシになった
▽谷村新司(16)●「ニューミュージック
とは何だったのだろうか?」いつもこの
フレーズが頭をかすめます
▽テツandトモ(初)●この人たちは
感じが良くて好きですね
▽TOKIO(10)●知ってますよ
▽鳥羽一郎(16)●知ってますよ2
▽長渕剛(2)●清原和博とファン層が同じ
▽錦織健(2)●CMでしか見たことない
▽はなわ(初)●このあいだ床屋の千代子さん
から「佐賀以外の県の歌もあるの知ってます
か?」と聞かれた
▽氷川きよし(4)●かっこいいよね
▽BEGIN(2)●知らない。
この前、グルメ番組で、村野武範に料理を
運んできた店のアンチャンが
「あっ!レッツ・ビギン!」と叫んでいた
▽平井堅(3)●大学の後輩(らしい)
▽布施明(19)●「ひとり芝居」という
歌のシングルレコード買いました、昔。
▽細川たかし(29)●年とらない人
▽堀内孝雄(15)●「ニューミュージック
とは何だったのだろうか?」いつもこの
フレーズが頭をかすめます−PART2
▽前川清(13)●欽ドン、か。(遠い目)
▽美川憲一(20)●まんが家のKMさんは
「さそり座の女」です
▽森進一(36)●昔まんが「ド根性ガエル」
で、森昌子のニセモノ「森日日子」っていう
のが出てきました(縦書きでないと判り難い)
▽森山直太朗(初)●声変わりが心配
▽山川豊(10)●よく知らない。エコロジー
系の名前ですね
▽山本譲二(12)●ニューハーフの人に
人気があると聞く
▽ゆず(初)●昔の話。帰宅して「今日、
横浜松坂屋の前のまんが喫茶を出たら凄い
人だかりでさ、邪魔だったよ」と言ったら
同居人に「それ、“ゆず”の路上ライブ
だよ」と言われた記憶がある。

以上

こんな人たちを大みそかに見るのかな。
それとも、猪木か。

「ベストヒット歌謡祭2003」
2003年11月29日(土)

日テレで「ベストヒット歌謡祭2003」
というのをやっていたので何となく何かを
しながら見た。

目の前を通り過ぎていく歌手たち、
そして街路樹のようにそれを見つめつつ
そびえ続ける堺正章、という構図のみが
網膜裏に残った。

「ミナサ〜ン コンバンワ〜」
という絶叫に昭和を見ました。

“はなわ”っていう人が「マチャアキ」と
いう呼称を使用していたのがダメ押し。

パンダの赤ちゃん
2003年11月30日(日)

国内で誕生したパンダの双子の赤ちゃん
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031017-00000194-kyodo-soci
公開も。
http://www.adventureworld.co.jp/index2.htm


昨日だったか、外国のパンダの赤ちゃん
ニュースがあって、体重を量ろうとして
持って来たら、みんなの前で「初歩き」を
して周囲を大感動させた映像を見た。
私もつい涙目に・・・。

レッドデータアニマル(絶滅危惧種)では
ありますが、なんとか生き残って欲しいもの
です。


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