2000年1月に書いた文章

1990年台 邦画ベストテン

2002.08.07


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1990年代を総括すべく、2000年に入ってすぐに書いたものです。

当時書いたままの状態で再録しましたが、現時点(2002年)での補足を
赤字で入れました。

1990年台 邦画ベストテン (製作年・監督)

H12.1.23 大久保

1.「ガメラ 大怪獣空中決戦」(95年・金子修介)

 映画ファンの魂を呼び覚ました大大大傑作。第2作「レギオン襲来」も熱い娯楽大作。他にも「卒業旅行 ニホンから来ました」(93年)、「毎日が夏休み」(94年)がある金子修介は90年代ナンバーワンの活躍。

2.「新世紀エヴァンゲリオン劇場版
Air/まごころを、君に」(97年・庵野秀明)

 TVシリーズと合わせ、20世紀が残した最良のイマジネーションの一つ−と宣言したい映像作品。繰り返し若い世代に鑑賞されんことを願う。

3.「シコふんじゃった。」(92年・周防正行)

 スマートでストレートなエンタテインメント作品であり かつ 哲学的な思索に導かれるという空前絶後の快作。

4.「みんな〜やってるか!」(95年・北野武)

 無心なギャグの連鎖、現代の奇跡ともいえるフィルム。帝銀事件、三億円事件のパロディシーンに狂うほど激笑。 北野武のシリアス作は そんなに買わないけど。

5.「Love Letter」(95年・岩井俊二)

 これだけ70年代少女まんがテイスト全開の作品も珍しい。TV作品「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」(94年)も映像感覚に瞠目。

6.「バタアシ金魚」(90年・松岡錠司)

 主役二人(筒井道隆・高岡早紀)がヨカッタ。荒っぽさと繊細さの同居した演出が魅力的。「トイレの花子さん」(95年)も小品ながら忘れがたい。

7.「帰って来た木枯し紋次郎」(93年・市川崑)

 アメリカ発、ヒーロー・リバイバル・ブームへの日本からの回答だ。ハードボイルドな所作と壮絶な殺陣が蘇る。金田一耕助リターンズ「八ツ墓村」(96年)も見逃し厳禁。

8.「誘拐」(97年・大河原孝夫)

 岡本喜八監督の傑作「大誘拐」(91年)を挙げたいところだが、「大」の無いこちら。今時珍しい生硬なメッセージ、何か象徴性さえ帯びる大群集シーンの熱さが心を打つ。

9.「ゴジラVSキングギドラ」(91年・大森一樹)

 ここまで徹底して娯楽に徹すれば、それは芸術になるという好例。キングギドラが“ガンダム”になる奇想に呆然。震災前夜の神戸を舞台の「大失恋。」(95年)もイイゾ。

10.「耳をすませば」(95年・近藤喜文)

 ジブリ作品ということで大々的な公開をされたが、雑誌『りぼん』掲載の小品が原作−というのにふさわしく、子供に 時々 スッと 観て欲しいナ...と願う。

以上

2002.08.07/補足

この文章を書いた時点では未見で、その後ビデオで観て
「差し替えて入れてもいいかな・・・」
と思った作品は以下の通り。

「もののけ姫」(97年/宮崎駿監督)

「(ハル)」(96年/森田芳光監督)


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