2000年1月に書いた文章

1999年映像ベストテン

2002.08.07


戻る

本当は「映画」ベストテンにしたかったのですが、映画を年間10本観て
いなかったので、TVドラマも加えて「映像」ベストテンにしたものです。

当時書いたままの状態で再録しましたが、現時点(2002年)での補足を
赤字で入れました。


1999年 映像ベストテン

H12.1.20 大久保

1.「3年B組金八先生(第5シリーズ)」(TBS)

 学級崩壊、生徒による教師集団リンチ事件に立ち向かう教師・地域の激闘を描く!! 民放の連続TVドラマでは初のハイビジョン作品。小山内美江子(脚本)がアジア、神戸のボランティア経験より 少年少女の荒廃した精神風土の復興への熱い願いを語る。まるで祈りのような作品だ(金八先生は今シリーズが初見です)。

2.「御法度」(松竹=他/大島渚監督)

 殺人集団における異常な愛憎がモノトーン画面の中で展開する!! 時代の変わり目の叫びといおうか、大島渚の恐るべき気合が画面の端々から伝わってくる。武田信治が良いのは言うまでもないが、坂上次郎の絶叫も見所(聴き所)と言える。

3.「GAMERA3 邪神<イリス>覚醒」
(大映=徳間書店=他/金子修介監督)

 怪獣被災者少女の怨念対ガメラの壮絶バトル!! ビジュアルイメージの一部が「エヴァンゲリオン」と似てる(?)のが減点対象なれど 少女の心理描写は久々金子修介映画の本領。渋谷壊滅シーンはハリウッド映画超えてる、必見。

4.「黒い家」(『黒い家』製作委員会/森田芳光監督)

 保険会社の社員が殺人鬼と対決!! 森田芳光の8ミリ映画的な風景描写の積み重ねが かつてない恐怖をかもしだす。大竹しのぶに蹴りを入れられる小林薫や哀れ。内野聖陽のビビる様がホントにリアル。

5.「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」
(99年・米/ジョージ・ルーカス監督)

 ダース・ベイダーは少年で、オビ=ワン・ケノービは青年だった頃のお話し!! まったく“神は細部に宿り給う”としか言い様のない 凝りに凝りまくった画面に感服・降参。ジョン・ウィリアムスの音楽も久々に気合十分の鳴りまくり。

6.「ボーダー 犯罪心理捜査ファイル」(日本テレビ)

 女性心理捜査官が猟奇事件、精神異常者と対決!! 今となっては中森明菜芸能生活最後のTVドラマ?になる可能性も。残念...。荻野目慶子など、毎回の犯人たちがいずれも適役・怪演。そんな中で同僚のダメ刑事役の佐藤仁美がヨカッタ。

7.「オジャ魔女どれみ」(テレビ朝日)

 魔女4人を含む小学生ライフ、友情の物語!! 遠い日の「は〜いステップジュン」以来ファンの佐藤順一ディレクターによる日曜朝8時半のTVアニメ。綾波レイ風少女の屈折が きめ細やかに描かれる。まあ そりゃあ少し恥ずかしいけど。

8.「ケイゾク」(TBS)

 迷宮入り事件を東大卒キャリア女性が刑事(デカ)魂で次々解決!! 「ツイン・ピークス」風味のギャグと、(パクリかも知れないが)本格推理の融合した娯楽TVドラマ。原田芳雄のパロディみたいな渡部篤郎の演技が笑える。正面からのキックも最高。

9.「鮫肌男と桃尻女」(東北新社/石井克人監督)

 ギャングから金を持ち逃げした男女の逃避行!! 作品に多々不満はあるのだがやっぱり あの「若人あきら」の歴史に残る怪演には敬意を表したい。アスパラドリンクのCM(若人あきらはお父さん役)も大好きです。

10.「日独裁判官物語」
(製作・普及100人委員会=青銅プロ/片桐直樹監督)

 日本とドイツの裁判官の比較を通して裁判制度を問う!! ホール上映で観たドキュメンタリー映画。撮影は山本駿、ナレーションは山本圭と、亡き山本薩夫監督(「白い巨塔」「戦争と人間」)の身内スタッフであることからも応援。

以上

2002.08.07/補足

この年の映画で、その後ビデオで観て良かったものは以下の通り。

「<39>[刑法第三十九条]」(光和インターナショナル/森田芳光監督)

「ホーホケキョ となりの山田くん」
(徳間書店=スタジオジブリ=他/高畑勲監督)

「のど自慢」(シネカノン=他/井筒和幸監督)

「八月のクリスマス」(98年・韓国/ホ・ジノ監督)

「アイズ ワイド シャット」(99年・米/スタンリー・キューブリック監督)


戻る