樹村みのりさんを紹介した文(抜粋)


切れ味の鋭い短編を得意と(する。)
徹底した日常性の凝視から生み出される作品は、透明な緊張感で読者を魅了する。
※(著者紹介)(潮出版社,『宮澤賢治・漫画館2』,P230,1985年8月15日)

子供の世界の話では、右に出るものはいないと言われる。
ていねいな心理描写で、味わいのある、珠玉の短編を作る。
その独創的な作風で、長編中心だった少女マンガ界では異色の存在となる。
それゆえ、根強い人気を保っている。
※文藝春秋編『作家の横顔』(文春文庫,『少女マンガ大全集』,P750,1988年9月10日)

60年代末から70年代にかけて、自己主張の強い短編作品を発表。その問題意識の
高さで注目される。自己の価値観を大切にする子供、社会的事件を契機に自責の念に
かられるストイックな青年群像などを描いて、多くの共感をよんだ。
※竹内オサム『樹村みのり』(朝日新聞社,『[現代日本]朝日人物事典』,P575,1990年12月10日)

子どもの心理描写の巧みさには、定評がある。
※(著者紹介)(文春文庫,『夢枕獏少女マンガ館』,P92,1992年6月10日)

地に足のついた中短編の秀作が多い。
※ヤマダトモコ『まんが用語<24年組>は誰を指すのか?』
(ふゅーじょんぷろだくと,「コミックボックス」108号,P58-63,1998年8月1日)

当時「24年組」と呼ばれた少女漫画ムーブメントの中でも、樹村みのりは
その硬質なタッチ、内省的な作風で独自のスタンスを築いていた。
※『インタビュー樹村みのり』
(COMITIA実行委員会,「ティアズマガジンVOL.47」,P23-26,1999年2月14日)


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