自然観察入門 No.9

自 然「俳 句」を 作 っ て み よ う


竹内 




 下のイラストは子どもたちが作った「自然かるた」です。
 自然体験をした後に作った作品です。体験したことで一番心に残ったことを「俳句」で表現し、それから絵を描きました。観察記録を書くことが苦手な子もいますが、「俳句」なら気軽に書けます。「俳句」と、かぎかっこをつけてあります。これは本当の俳句ではなく、季語などの難しいことは気にしない「俳句」だからです。五七五の音のリズムになっていればOKです。自分の心を素直に表現できれば良いのです。大人は俳句の技法にとらわれてしまいがちですが、子どもたちの方が自然の素晴らしさや、自然に対する感動を素直に表現できるようです。「俳句」を作ることによって、自然への思いを深めたり、感動を残したりすることができます。
 今までの作品で私が一番心に残っているのは、次の「俳句」です。
 『森づくり 枝を切って ストレス解消』 
 手入れが何もされていないスギ、ヒノキ林の枝をみんなで切り落としました。太陽の光が入らない暗い林が枝打ちの後、明るい林に変わりました。冬でしたが、一所懸命汗びっしょり。必死になってノコギリを動かしました。作業後の気持ちが「俳句」に表わされています。最近は子どもたちもストレスがあるのですね。でも、自然の中で活動すれば良い気持ちになります。
 子どもたちの作品をいくつか紹介します。

     『夜の土手 いつも合唱 虫の声』         『ユリカモメ 羽を寄せ合う 冬の川』
     『タンポポは 友だちふやす 名人だ』       『ツバメさん 大空飛んで 子のもとへ』
     『小鳥さん きれいな声を 聞かせてね』      『小田原の お堀に飛び込む コアジサシ』

 さあ、みなさんも「俳句」を作ってみませんか。
「自然俳句」

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