新政府軍艦隊
艦隊総指揮 増田虎之助(佐賀藩)
参謀補助 石井富之助(佐賀藩)

★星印は海戦 当時、宮古湾に停泊中の艦船。 「内車」はスクリューで「外車」は外車輪。 輪檣(しょう)はマストの数、速力はノット、マストは船首から順番にフォア・マスト(前檣)、メインマスト(ミズン・マスト)、帆桁=ヤード、帆桁端=ヤーダム、スループ=短挺(カッター)、ヤードの名前は上から順番にトップヤード、ロアトップヤード、ロアヤード、トップスルヤード、主帆柱(ロイヤルヤード)、ロアヤード


艦名 甲鉄(ストーン・ウォール) 
注:ストーンウォ−ル・ジャクソン号という名称は誤り。別艦が存在する
艦種 木造 装甲(73〜120ミリ) 蒸気内車  2檣(しょう)
排水量:トン 1358
馬力 1200
兵装 アームストロング300ポンド砲 1門
70ポンド砲 2門
24ポンド砲 6門
ガットリング機関砲(回転式機関銃) 2門 (1門は旧幕府軍艦「開陽」に移設される)
製造 1864年 フランス ボルドー
船将(艦長) 中島四郎
備考 新政府軍の旗艦、当時の最新鋭艦で木造だが鉄の装甲板が張り付けてあった。艦首の突出部は敵艦に衝突して沈めるラム(槍出し)があり。日本海海戦に「東艦(あずまかん)」として出撃。


艦名 春日(キャンスー号)
艦種 木造船 装甲 蒸気外輪  3檣(しょう)
排水量トン 1269
馬力 300
速力 16 注:当時の最速を誇る
兵装 アームストロング砲 6門
製造 慶応3年譲渡、イギリス
船将(艦長) 赤塚源六
備考 薩摩藩所有。慶応四年正月、鳥羽伏見の戦いのおり、淡路島沖で幕府軍艦開陽丸と砲撃戦を交えた。三等士官及び砲長兼射手として、後の連合艦隊司令長官、東郷平八郎(後の元帥)が乗船。当時23歳だった。


艦名 第二丁卯(ていぼう)
艦種 蒸気内車 3檣(しょう)
排水量トン 125
馬力 60
兵装 砲 5門
製造 イギリス
船将(艦長) 山県久太郎
備考 元長州藩所有


艦名 孟春(もうしゅん)
艦種 木造 蒸気内車 3檣(しょう)
排水量トン 357
馬力
兵装 砲 2門
製造 イギリス
船将(艦長) 中牟田倉之助
備考 元佐賀藩所有。明治元年6月3日。宮古湾に初めて姿を現す。八戸浦で座礁して沈没
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艦名 陽春
艦種 木造
排水量トン 530
馬力 100
兵装 砲 6門
製造 アメリカ
船将(艦長) 谷村小吉
備考 元 秋田藩所有

その他

艦名  備考
豊安 輸送船
戊辰(ぼしん) 輸送船 三厩港(青森県)にて擱座破壊
晨風(しんぷう)丸★ 安政三年秋。幕府と佐賀藩の海軍伝習生が共同で作った船。大型コットル船。50トン12ポンド鋳鉄砲2門、2檣。訓練船として使われた後、輸送船として使用
武蔵丸 輸送船
富士山丸 1864年アメリカ製 軍艦。大砲12門、1000トン、350馬力 艦長柴誠一。鳥羽伏見で破れた新選組を大阪から品川に運んだ船。大政奉還後に官軍に引き渡された。
朝陽 1856年 エド号(オランダ、カンテルク市で建造)。コルベット型、船長163フィート、幅24フィート、三檣、大砲12門、100馬力。625トン 咸臨丸の姉妹艦。艦長中牟田倉之助。旧幕府軍から官軍に引き渡された船。函館で「蟠龍」の砲弾によって爆沈
観光丸 オランダ国王から海軍伝習所の練習艦として幕府に寄贈されたコルベット型の軍艦。船長52m、150馬力、速力8ノット。 蒸気外車。大政奉還後に官軍に引き渡された。
翔鶴(しょうかく)丸 輸送船。大政奉還後に官軍に引き渡された。
飛龍(ひりゅう)丸 輸送船。大政奉還後に官軍に引き渡された。
延年丸 軍艦。250トン 艦長沢野虎六郎

参考:
池田清著「日本の海軍」上巻・学研M文庫
吉村昭著「幕府軍艦『回天』始末」文藝春秋
歴史群像シリーズ58「土方歳三」学研