FC版と変わらないタイトル

バベルの塔

Produced by (c) ナムコ
1997.07.25 発売 (\.3980)

ナムコギャラリー vol.3 に収録されているパズルゲームで単品売りはされていません。といっても、それはGB版のことで元々はFCでリリースされたゲームであり、本作はそのリメイクという位置付けになっています。ちなみに、このページの写真は全てSGBの13色モードの画面であり、GBカラー (および通常のGB) ではモノクロになります。


システムを理解していないとステージ1すらクリア出来ない

プレイヤーが操作するのは、インディという冒険家。ジャンプも出来ず、半キャラ (自分の半分の高さ) の段差しか上る事が出来ないけど (上下の移動はツタで可能、落下は可能だが、ブロックを持ったままだと押しつぶされるし、下がトゲ山だと即死)、自分よりも大きなL字ブロックを楽々持ち上げる力持ち (笑)。画面内のブロックを上手く動かして、出口へのルートを作って上手く辿り着ければステージクリアとなります。ルールとしては非常に簡単なんですが、パズルとしては非常に難しいです。その要因はブロックの挙動にあります。ブロックはインディが持ち上げた時の状態を保ちます。すなわち持ち上げた後にインディが向きを変えればブロックも向きが変わり、単にブロックを持って移動しただけではブロックの向きが変わらないのです。先ほども書いたように、半キャラの段差ならばブロックを持ったまま上り下りが出来るので、それを上手く使ってブロックの反対側に回り込んで持ち直すなどのテクニックが必要になります。出口までのルートを見つけるのも大変 (固定画面じゃないから見渡しが効かないので、ポーズをかけてスクロールさせる必要アリ) なうえに、ブロックの持ち方 (持ち上げられるブロックは1つだけで、上に隙間が無い場合は持ち上げられないなど色々な制約アリ) にも工夫が必要になっているのです。これを十分に把握していないと、ステージ1すらクリア出来ません (マジです (笑))


後半になるとステージが複雑になるだけでなく、邪魔モノも多数出現

また、このゲームには制限時間が無い代わりに手数制限ともいうべき『POWER』という値が表示されています (画面左上)。これは、インディがブロックを持ち上げる度に1つ減り0になるとブロックを持ち上げることが出来なくなります。もっとも、インディをウロウロ動かしていれば回復アイテムが出現するので実際には制限といってもあって無きが如しです (笑)。個人的には、ホントにキッカリと制限を設けるか、最初から中途半端な制限は入れない方が良かったような気もするのですが、いかがなもんでしょうか?それでなくても、ある程度先のステージへ進むと色々な邪魔者(敵など)が出てきて対処に追われることになります (ブロックをぶつけることで倒すことが出来る)。ブロックの持ち上げ制限はちょっとキツイかなって気がします。
さらに、ステージが進むと出口の扉が閉まっていてカギを手に入れなければならないとか、雲や空飛ぶ絨毯などのギミックも登場。かなりアクションのウェイトが大きいステージも出てきます。パスワードによるコンティニューが可能とはいえ、油断してるとアッという間にゲームオーバーになってしまうので気を付けましょう。


ネタバレ!これがビッグパスワードだ!!

途中、8ステージ毎 (8,16,24,32,40,48,56,64) に如何にも怪しげなステージが現れます。これらのステージでは特殊な操作 (ドルアーガの塔の様に十字キーの上を押しっぱなしにするとか) をすると、壁画が現れます。全部で8つある壁画はビッグパスワードと呼ばれ、ステージ64をクリアすると現れるビッグパスワード入力画面において使用します。ここで、ビッグパスワードを正しい順番に入力すると、インディは自動的に空中庭園に登り、めでたくステージクリアとなります (間違ったパスワードを入力すると、あわれインディは地上に叩き落とされてしまいます (南無・・・))


裏面もクリアしてこそ真の冒険家!?

さて、これでゲームが終わったと思ったら大間違い。上の画像を見て分かる通り、裏コマンドが表示されています (タイトル画面で、十字キーの上7回、下6回、右5回押す)。この裏コマンドの入力に成功するとタイトル画面が青くなり、裏バベルの塔の始まりとなります (笑)。そう、表面だけでは物足りないアナタに贈る脅威の難易度を誇る全64ステージ。その難易度はステージ1を見てもらえば分かると思いますが、生半可なことではクリア出来ません (泣)
まぁ、この裏面は別として表面だけを考えても思考型のパズルとして非常に良く出来ていると思います。ただ、FC版をソックリそのまま移植した (ステージ構成もビッグパスワードも全部同じ、おかげで攻略が楽だったけど (笑)) というのチョット残念。多少なりともGBオリジナルの要素があった方が良かったと思います (FC版で遊んだ事の無い人には全くのオリジナルとして楽しめるでしょうけど)。アーケードの移植やアクションゲームばかりで、こういったいかにも家庭用向けのゲームを作らなくなって久しいナムコですが、GBAあたりでナムコットブランドを復活させてくれると嬉しいですね。その時は是非このゲームの続編をお願いします。


お買い得度:★★★★☆(4)
FCに忠実過ぎる移植がちょっとマイナス点
パズルとしては非常に良く出来ています