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LD50編


■うる星やつらVT50レンタル
 当初アナウンスされたレンタル開始日は92年6月21日。販売元はバンダイ。後日、8月1日に延期。
 当時、全国7店舗で極秘に先行テストレンタルが実施され、その結果かなりの高回転率で人気は高く注目されているとのバンダイビジュアル調査結果あり。
 92年7月10日発売の「ニュータイプ」「アニメージュ」でレンタル開始の告知スタート。7月20日発売の「スピリッツ」7月22日発売の「少年サンデー」誌上でも告知。
 特製スタンプカードとスタンプを作成し、全50巻購入のレンタル店にてスタンプラリーを実施。早い者勝ちでオリジナルテレカを先着10名にプレゼント。店頭ではサブタイトルやスタッフ、キャストを掲載したチラシを無料配布。KAC会員向けにDMも送付される予定。レンタル用ビデオテープにはマクセル高画質カセットを使用。
 
■レンタル版VT50
 販促物としてポスターが2〜3種類存在していたらしい。またこの手のレンタルビデオにはオマケがつくことが常と言う。大概は第1巻がオマケとなる事が多く、レンタル店において1巻が2本ある場合は、このオマケと思われる。
 
■VT50のレンタル方法
 レンタル店によって、50本一気買いするパターンと毎月5巻づつ入荷するパターンと2種類があった。
 
■VT50スタンプラリー
 全話レンタル先着プレゼントでもらえるテレカの絵柄は当時サンデーの広告に載っていた絵柄と同じ物(確認出来ず)。またスタンプラリーカードの表紙もこれと同じ絵柄。このカードに押されるスタンプはチェリーの顔。チェリーの顔がいくつも並んでいく様は不気味だったらしい。
 
■めぞん一刻レンタル開始
 1993年5月21日より。
 
■らんま1/2のレンタル
 93年8月20日よりレンタル開始。
 
■LD50初版の注意
 LD50の初版はプレスメーカーが複数(パイオニア、日立、クラレ)となっているが、メーカーによって製品品質に極端なバラツキがある。日×プレスのVol.06〜35についてはノイズが発生する確率が非常に高く、交換がなされていなければスノーノイズ、いわゆるメダカさんが大発生している可能性が高い。アルミ純度が低かったためとも言われているが、初版の中古品を購入する場合にはこの部分だけでも要チェックである。第2版は全枚がパイオニアプレスとなっており、初版ほど気にする必要はない(それでも経年劣化は覚悟するしかないが)。
 
■LD50初版と2版の見分け方
 外見から見分ける方法がある。初版と2版ではレーベル、ジャケット、化粧箱の色が一部異なっている。化粧箱と各ジャケットの裏の「うる星やつら」のロゴが赤い物が第2版。また、もっとも見分けやすいのは定価と製品番号。初版のコードは「KACL_0**」となっているが第2版では「KFLD_10**」と変わっている。また初版当時にはなかった消費税が第2版時には導入されているので、定価の横に(税込)の表記がある。
 
■LD50チェック方法
 当時の強者達は納入されたLD50に対して厳しい品質チェックを行い、過激なまでの交渉を繰り返しながら不良品交換の成果を上げた。
 中古品購入時の対策としては、店頭での全数チェックは無理なので、タイムサーチで45分以降を2〜3分見せてもらう。スノーノイズに対してはどこを見ても関係ないのだが、絵飛びに関するチェックには有効。
 今、当時のディスクを買うとなるとスノーノイズの出るディスクは既に完全に出ているだろう(出ないディスクは出ないらしい)。チェックはチャプターの変わり目にある黒一色の部分でおこなうのがお手軽。また、機種によって見えないノイズもあるのでチェックは同じ機種で行った方が良い。
 購入直後でもいくらかのノイズはあるが、それが5〜6年しても大して増えないならばその後もスノーノイズは出ない可能性が高い。スノーノイズ以外のノイズは増えることはない様なので、プレス直後から出ている物に関しては今後もそのままと思われる。
 
■不良版交換
 LD50にはノイズが大量に発生する不良品の発生が多い(特に初版)。高価なものであるし、画質を追い求めるユーザーは不良品交換に命をかけていた。その逸話は多岐に渡り、とてもここでは記述しきれない。不良品交換対策のため、LD50は非公式のワンプレスがあると伝えられている。
 
■LD50交換激闘記
 第1話『うわさのLD50だっちゃ!』
 第2話『日×ディスクにメダカの雨がふる』
 第3話『究極プレーヤーLD-X1到着!』
 第6話『くたばれスノーノイズ!』
 第8話『ノイズが出てもたくましく生きるんや!』
 第10話『悩める○○○』(←あなたの名前を入れてください)
 第24話『○○○よあなたは強かった』
 当時の苦悩するファンをよく表した迷作。
 
■93年当時の中古LD50、LD24の相場
  A店 うる星やつらTVシリーズ完全収録版 第2版 \398,000 ノイズ無
  B店       〃           第初版 \328,000 何枚かノイズ有
  C店       〃           第2版 \300,000   〃
      めぞん一刻TVシリーズ完全収録版 第2版 \150,000 No.1以外未開封
  D店       〃           第?版 \130,000 何枚かノイズ有
  E店       〃           第?版 \ 98,000   〃
 なんと店によってはプレミアがついている…。
 
■LD50のチャプターずれ
 No21でチャプターがずれている。これは初版、第2版共通のエラー。第3版以降でどうなっているのかは確認していない。
 
■LD50バラ売りに至るまで
 うる星やつらLD50のバラ売りは現在行われているが、91年くらいにも実は企画が上がっていた事がある。しかし、既にほとんどのファンが購入した状況で単発が売れるのか?と言う事から見送りになったらしい。ほとんどのファンが買ったと言うが、33万もするLD、よほど売れたのかしらんが全部に行き渡ったと本当に思っていたとしたらなかなか凄いマーケティング能力だ。


97.09.12追加分

■LD50のちょっとした知識
 第一版はクラレ、日立、パイオニアの3社がプレスを担当。約3300セットが発売された。
 当時は加工技術が乏しく、一部の会社が担当したパートでは、ジッターノイズや赤錆ノイズ、そしてLDのA面、B面を張り付けている接着剤の剥離などと言った不良が出ている。特にうる星やつら黄金期である真ん中1/3程度を担当した某社のプレスにその現象が著しく現れている様だ。
 第二版はすべてパイオニア一社がプレスを担当し、約2500セットが発売。第一版の時の様な現象は激減しているとの事。
 因みに、LDはポリカーボネート製のCDと異なり、両面張り合わせのアクリル製。そのため多少の吸水性を有するので錆びる。